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心が叫びたがってるんだ。 感想

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オススメ度: ★★☆

あらすじ:

おしゃべりが大好きな少女・成瀬順(水瀬いのり)は、幼い頃に母親に話したある言葉をきっかけに、自らの家族を崩壊させてしまう。

悲しみに暮れる順の前に謎の玉子(内山昂輝)が現れ、順のおしゃべりが原因でこれからも多くの人が傷つくことになると予言する。
そして玉子は順の口にチャックを付け、言葉を発しようとするとお腹が痛くなるという呪いをかけてしまう。

高校生になった順は未だ呪いにかかったまま。学校ではしゃべることができない変人として扱われていた。

そんなある日、順は毎年恒例の「地域ふれあい交流会」の実行委員に選ばれてしまう。
しかし、順の他に選ばれた、坂上拓実(内山昂輝)を初めとする3人には、それぞれ抱えた悩みがあって...

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「オタクっぽくないアニメ」って何なんですかね。

スタジオジブリの作品や、最近だと細田守監督の作品なんかがそれにあたるのでしょうが、ファンタジックなんだけど少年漫画みたいな現実離れしすぎたキャラ設定がなかったり、キャラクターに痛々しい謎の口癖がなかったり、はたまた、探せば現実にもありそうな日常の風景に、ちょっとファンタジックなスパイスが加わったような物語だったり...というところでしょうか。

「細田守に続くポスト宮崎駿」と(一部で)言われている「あの日見た花の名前を、僕達はまだ知らない。」の制作チームによる、この「心が叫びたがってるんだ。」は、まさに上述のうちの最後のものにドンピシャでハマる内容。

幼少の頃のある事件がきっかけで言葉を失った少女が高校の出し物でミュージカルをやることになり、その制作過程でクラスの仲間たちと触れ合って成長していく...という青春ドラマとなっています。


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主人公・順が言葉を失うまでを描いた冒頭の導入部分はとにかく衝撃的。絶対にネタバレ禁止です。
これを観た人は誰もが「ああ、この映画は間違いなく傑作だ!」と確信するのではないでしょうか。私もその一人でした。

しかしその後の展開はイマイチ盛り上がらず、中盤から最後のミュージカルまではかなりダラダラと進みます。

順と一緒に出し物のリーダーを務めるのは、その圧倒的な実力でチームを夢の甲子園目前まで導いたものの、試合中にヒジを壊してチームを落胆させてしまった高校球児の田崎大樹(細谷佳正)と、チアリーダー部の中心的存在で人気者の仁藤菜月(雨宮天)、そしてなかなか他人に心を開くことができない平凡な男子高校生・坂上拓美(内山昂輝)の3人。

部活の後輩たちからの心無い陰口に苦しむ田崎、中学校時代にある人物に一言をかけられなかったことを後悔する仁藤など、「言葉」を巡ってそれぞれが悪戦苦闘する姿を描くという設定そのものは面白いのです。

しかしそれらをイマイチ活かしきれておらず、「え、このシーン必要?」「これ、ちゃんと解決してるの?」と頭の中にクエスチョンマークが次々と浮かんでくる展開が続きます。
登場人物たちのスッキリした表情や言動とは裏腹に、見ているこっちはモヤモヤが募っていくという温度差が悲しいです。

特に物語における最も重要な謎の一つが未解決、というか何の言及もないままサラッと通り過ぎてしまったのが残念でした。ネタバレはしたくないですが、一言で言わせていただくならば、「王子」と「玉子」の間には点1つの違いしかなく紙一重だから...とかっていう意味不明な理由だったりしたら私は許しません。絶許ですよ、絶許(絶対許さないの略)。

最後のミュージカルのシーンにももう少し力を入れて欲しかったです。
言葉を発せない順が、歌を通じてなら想いを伝えられる、という理由から存在意義の生まれたミュージカルは今作の要となるべきクライマックスパートのはずなのに、約2時間の上映時間の中でミュージカルのシーンはたったの10分ほど。
最後の歌も、2つの別々の曲を同時に歌うことで一つの曲に...というマッシュアップ的な発想のおかげで結局何を歌っているのやら聴き取れませんでしたしね。

せっかくならミュージカルに30分くらい割いて、ミュージカルの本番中に起こるドラマを描くなどしないと意味がないと思います。ちょっとしたハプニングはあったものの普通に成功してしまった、ただの学芸会の出し物を見せられても、ねえ。

せっかくの興味深く練られた設定を活かしきれていなかった脚本の爪の甘さが残念だった今作ですが、私はこの制作チームの、まるで何事もないかのように平然とゲスい下ネタを放り込んでくるセンスは大好きです。
私個人としては、いつ登場人物の誰かが主人公の成瀬順ちゃんのことを「アナ◯」と呼び始めるのかワクワクしながら待ってたんですが(詳しくは「あの花」参照)、いつまでたっても呼ばれる気配がなくてしょぼんとしちゃいました。

今作を観て、私の心は「もっと期待してたのに!」と大きく叫んでしまいましたが、こんなにも面白い設定を思いつくにはやはり才能が必要。
今作の制作チームには、確かにポスト宮崎駿を争える才能があると思います。これからも応援してるので、ぜひ頑張ってください!

あ、別に下ネタを頑張れって言ってるわけじゃないですからね!



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Theme: 映画感想 - Genre: 映画

Comment

  • 2015/10/09 (Fri) 00:21
    kato_19 #mQop/nM. - URL
    No title

    初めまして。個人的にはラブストーリーとして相当楽しめたのですが、こういう見方もあるんだなぁと興味深く読みました。
    一緒に見に行った連れも導入部分にいたく感動していましたね。人によってかなり評価の変わる作品だなと思いました。
    勝手ながら、私のブログの感想記事に、リンクを貼らせていただきました。失礼ありましたらご連絡ください。

    『映画『心が叫びたがってるんだ。』感想:あの花にイマイチ感動できなかった人に勧めたい恋愛の名作』 http://kato19.blogspot.jp/2015/10/kokosake.html

  • 2015/10/09 (Fri) 01:32
    UC #- - URL
    Re: No title

    kato_19さん、コメントありがとうございます!

    ブログ拝見しました! 映画のポイントが項目ごとに分かれていたり、文字の強弱や画像の使い方が上手くてとっても読みやすかったです! 私も見習って、もっと読みやすいブログを作らなければなあ...

    さて、「ここさけ」ですが、私も根っこの部分は恋愛映画としての要素が強いのかな、とも思います。
    でも高校生映画にありがちな、心が「ヤりたい!」と叫んでいる感じではなく、あくまで爽やかな青春映画として描かれていたのが好印象でした。

    私のブログへのリンクなどは大歓迎です! ありがとうございます! またぜひ遊びに来てくださいね!

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2015/11/20 (Fri) 22:19

原作 - 超平和バスターズ 監督 - 長井龍雪 脚本 - 岡田麿里 キャラクターデザイン・総作画監督 - 田中将賀 音楽 - ミト、横山克 出演者 水瀬いのり 成瀬順 内山昂輝 坂上拓実/玉子 雨宮天 仁藤菜月 細谷佳正 田崎大樹 藤原啓治 城嶋一基 少女・成瀬順は、幼いころに憧れていた山の上のお城(実はラブホテル)から、 父と浮気相手の女性が車で出てく...

R.U.K.A.R.I.R.I - http://ririkaruriko.blog62.fc2.com/blog-entry-1680.html
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