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罪の余白 感想

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オススメ度: ★☆

あらすじ:

クリスチャン系の女子高に通う加奈(吉田美佳子)は、ある日ベランダから転落し命を落としてしまう。
彼女は、圧倒的な美貌と頭脳でスクールカーストのトップに君臨する木場咲(吉本実憂)と仲の良い友人の一人だった。

加奈の父親で行動心理学教授の安藤聡(内野聖陽)は娘の突然の死を受け入れられず、心を研究するものでありながら娘の心をわかってあげられなかった自分を責める。

しかしあまりに突然やってきた娘の死。これは本当に自殺だったのか? それとも事故だったのか? はたまた、誰かによって仕組まれた事件だったのか...?

真実を探ろうとする安藤の元に、笹川緖尾と名乗る少女が訪れる。
彼女は加奈のクラスメートだったというのだが...?

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昨年公開の「渇き。」といい、アレですか? 魔性の女的な女子高生が、いい歳したオッサンを翻弄する物語が流行ってるんですか?

「第3回野性時代フロンティア文学賞」という怪しげな(関係者の方すみません)賞をを受賞した芦沢央の同名小説を映像化したこの「罪の余白」は、一人の女子高生の死を巡って、心理学者VS人の心を操る魔女の心理合戦を描いたサイコ・サスペンス...になるはずでした。

成績優秀で性格は明るい。そのうえ見た目は他を圧倒するほど美しいとなればみんなの憧れの的、いわゆる「スクールカースト」と呼ばれる階級社会の中でも当然のようにトップに君臨しているのが、今作の悪役である女子高生の木場咲

それを自覚している彼女にとって、金魚の糞のように寄ってくるクラスメートたちはただの手駒も同然。
今回の事件は、そんな彼女が退屈しのぎにイジメていたクラスメートの一人が、自分が出した指示のせいで死に至ってしまったというもの。

咲にとって、加奈をイジメていたことに深い理由なんてないんですよ。
おそらく作者もそれをわかっているからこそ、この作品では「イジメを行って一人の人間を死に追いやった人たちへ与えられるべき罰」についてを本質的なテーマとして取り扱おうとしていているのはよーく伝わってくるのでいいんです。

ただ問題は、キャラクターたちの行動原理が全くわけわからないものばかり、ということ。

亡くなった加奈の父親である安藤(内野聖陽)は当然娘の死の真相を知るために行動を起こし、そして意外なくらいアッサリと、娘を死に追いやった張本人にたどり着きます。

しかし証拠がないため、咲たちに罰を与えることができない。唯一の証拠となりそうな加奈の日記についても、警察はちゃんと取り合ってくれない。さらに咲はその頭の良さで安藤を暴力事件の犯人に仕立て上げたりと、彼をどんどん窮地へと追い込んでいきます。

そこで安藤は、同じく大学で心理学を教える同僚・小沢(谷村美月)と結託し、行動心理学者としての知識を駆使して咲に逆襲を開始する...のかと思いきや、安藤が取る行動と言ったら、咲を待ち伏せしては「本当のことを話せ!」と迫ることを何回も繰り返すだけ。

せっかく面白そうな設定を作ったのに、それを全く生かせていない脚本作りにはがっかりですね。
咲が女優志望っていうのも、あれ、正直事件そのものにはあんまり結びついてないですよね? まあ自在に涙を流せるという能力のおかげで大人たちの目を欺いているということの説明にはなっていますけれども。

最初から最後まで同じことの繰り返しばかりで、「ちゃんと考えれば他に方法あるでしょうよ」と言いたくなります。
特に最後のオチは、「最初からやっとけよ!」とツッコミを入れたくなったのは私だけではないはず。そしてあそこまで頭のいい咲が、最後の最後にあんなミス犯します? キャラの性格にも一貫性がなく、みんな行動原理がブレブレです。

正直20分くらいで終わらせられそうな話を2時間に頑張って引き伸ばした感が否めません。
台詞のスピードも、カメラの動きも全てが異常なくらいスローペースで、映画製作についての知識が全くない私でも、「ここにこんなに尺使う?」と無駄なシーンの多さが気になったほどです。

唯一の救いは、咲を演じた吉本実憂の唯一無二の存在感でしょうか。
背筋が凍るほど冷たく冷酷な魔性の女を完璧に演じきった彼女には観客の目を釘付けにして離さない不思議な魅力があるし、そしてなにより美しい! さすが国民的美少女グランプリを獲得しただけのことはあります。

作中で咲は芸能プロダクションからスカウトを受け、そこのプロデューサーが「君程度のルックスの子はこの業界に腐るほどいる」と言い放つのですが、それに対しては「そんなわけねーだろ!!」と即座に脳内ツッコミを入れてしまいました。

この映画そのものからはなんのメッセージも受け取ることができませんでしたが、一つだけ、「吉本美憂は近い将来ビッグスターになる」ということだけはわかりました。
この映画は観ても観なくても困らないけど、吉本美憂のあの演技だけは観て欲しいなあ...うーん、悩ましい。やっぱあんた、魔性の女だぜ!



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Theme: 映画感想 - Genre: 映画

Comment

  • 2015/10/09 (Fri) 10:03
    ☆ #ddYgid/k - URL
    No title

    加奈にだけ話した、女優になると言う夢を、加奈は悪気なく、傷つけてしまう、2人の窓辺の会話のシーンがあります。これが、加奈に対するいじめのきっかけになってますから、女優はキーワードだと思います。男性と違い、女子高のいじめって、たいてい、たったこれだけのこと!?っていうことがきっかけだったりします。狭い世界で生きている彼女らにとっては、たったこれだけのことですまされないのでしょう。

  • 2015/10/09 (Fri) 21:32
    UC #- - URL
    Re: No title

    ☆さん、コメントありがとうございます!

    そ、そんなシーンありましたっけ... 偉そうに感想を書いておきながら劇中のシーンを覚えていないとは申し訳ありません。

    確かに女子学生の世界だと、「そんな些細なことでかい!」ってことが信じられないくらいに大きな心のダメージになっているということはよく耳にしますよね。そういう意味ではとても現実的な作品と言えるのかもしれません。

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