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ぼくとアールと彼女のさよなら (Me and Earl and the Dying Girl) ちょっとネタバレあり感想 笑おうよ。

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オススメ度 ★★★★☆



あらすじ



冴えない高校生のグレッグ(トーマス・マン)は他人と深くかかわることを嫌い、誰の目にも目立たないように生きてきた。

幼馴染で、今も一緒にパロディ映画を作っているアール(RJ・サイラー)は彼の唯一の友人と言えるが、グレッグは「友達」という言葉を使うことを嫌い、アールのことを「仕事仲間」と呼んでいる。

そんなグレッグの日常は、ある日を境に一変することとなる。
クラスメートのレイチェル(オリヴィア・クック)が白血病にかかったことを聞きつけた母親から、グレッグはレイチェルの家に行って励ましてこいと命じられてしまったのだ。

そしてここから、グレッグとレイチェル、そしてアールの奇妙な友情がスタートしたのだった...


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感想



これまで人と深く関わることを避けてきた男の子と、白血病の女の子。

登場人物の設定を聞いただけで、「ありがちすぎる『泣ける』映画なんですね。わかりました。ありがとうございました。」と即座に興味を失ってしまう人も多いでしょう。

でも、観る前から批判するのはちょっと待ってください。

この、超スマートな笑いと、皮肉だけれどリアルに伝わってくるメッセージが詰まった"Me amd Earl and the Dying Girl"は、「泣ける難病映画」の常識をぶっ壊す、真の意味で感動的な作品に仕上がっています。

難病・高校生・男女...というキーワードを聞くと、今年の初め頃に公開された難病青春ラブコメ・「きっと、星のせいじゃない」を思い浮かべる方も多いはず。
しかしこの映画は、劇中で主人公のグレッグが何度も教えてくれるように、そんな甘々なラブストーリーではないのです。

誰かと友達になることの恐ろしさをシニカルに、でも面白おかしく示してくれるグレッグの平穏な日常は、これまでほとんど話したこともなかったクラスメート・レイチェルが白血病になったと聞きつけた母親の迷惑すぎるおせっかいによって大きな変化を迎えることになります。

母親の命令でレイチェルに会いに行ったグレッグ。
彼の突然の訪問の理由を知ったレイチェルは、初めは当然グレッグのことを拒否しますが、会う回数を重ねるにつれて次第にお互い心を開き合うようになります。

そしてグレッグは、幼馴染で「仕事仲間」のアールと共に撮り続けてきた、クラシック映画のパロディ作品をレイチェルに見せます。

自分たちでも「最悪の出来」と呼ぶ映画たちは今まで誰にも見せたことはなかったのですが、なんとレイチェルは、その映画たちに夢中になってくれたのです。

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グレッグとアールの映画たちはいびつで本当にわけわかんなくて、だけど自分たちがやりたいこと、撮りたいことを撮っているということへのちょっとした満足感と、彼らの心の中にある少しの不安を映しているかのように思えるんです。

彼のつまらない映画が画面上で踊るシーンは、人と深くかかわることを恐れていたグレッグの心の中を、観客の私たちも少しだけ覗ける瞬間です。

病に蝕まれたレイチェルのためにオリジナルの映画を撮り始めるグレッグとアールですが、これじゃあまるで死にゆくレイチェルへの最期のプレゼントみたいじゃないですか。

ついつい不安になってしまう私たち観客を安心させるためなのか、それとも自分に言い聞かせているのか、ナレーションでのグレッグは私たちに何度も「レイチェルは死なないよ」と言ってくれるのですが、その言葉、本当に信じられますか?

グレッグの言葉の真偽は、実際に映画を観て見つけ出していただきたいところですが、とにかく観客である私たちも、レイチェルの無事を願わずにはいられなくなってしまうような魔法が、この映画にはかかっているのです。

そこはさすが、スクールカーストの最下位にいた少年少女たちが、高校の合唱クラブに入って自分自身の強みを見つけていく様子を描いて大ヒットを飛ばしたTVドラマ"Glee"のいくつかの話で監督を務めたアルフォンソ・ゴメス=レホン監督

グレッグの視点を再現するかのようにぐるぐる動くカメラワークのおかげで、観客である我々もまるで映画の世界に入り込んだかのような体験を味わうことができます。

だからこそグレッグが私たちに主張し続ける高校生活の潜在的な恐ろしさ、そして人と関わることで生まれる悲しみや苦しみ、そして何より喜びが生々しく伝わってくるんです。

ラスト、高校生たちにとって一番大事なプロムの夜。
レイチェルのために製作された映画はどんな作品になっているのでしょうか。そして、レイチェルはその映画をどう受け止めるのか...

最後の最後まで目が離せない、とっても奇妙でナチュラルに恐ろしくて、でも最高に輝いている青春映画です。



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Theme: 映画感想 - Genre: 映画

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