パン 〜ネバーランド、夢の始まり〜 (PAN) 感想 原作!? 前日譚!? そんなの忘れて、ネバーランドへ繰り出そうぜ!

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オススメ度: ★★★★


あらすじ


第二次世界大戦下のロンドン。

児童養護施設で生活している孤児のピーター(リーヴァイ・ミラー)は、孤児たちの食事を奪ったり、少しでも無駄口を叩けば鞭打ちに課すシスターたちの仕打ちに耐えながら、いつか生き別れた母(アマンダ・セイフライド)が自分を迎えに来てくれると信じ続けていた。

そんな彼は、ある日の空襲の機に院長の部屋に侵入し、母が残した手紙と、院長が孤児たちを何者かに売り渡しているという事実を探り出す。

そしてある夜、眠りについていたピーターたちの元に、天井から謎の侵入者が現れる。
海賊のような格好をした男たちは、子供たちを次々に連れ去っていく。
彼らこそが、院長が子供たちを売り渡している相手だったのだ!

空飛ぶ海賊船で連れ去られたピーターたちは、空を越え宇宙を越えて、水さえも空に浮かぶ不思議な世界へたどり着く。

そこは、連れ去った子供たちを奴隷のように働かせる冷酷な海賊・黒ひげ(ヒュー・ジャックマン)が支配する、
ネバーランドという世界だった...

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感想


みなさん、オリジナルの「ピーターパン」の物語ってどれくらい覚えてます?

私は、詳細なんてほぼ全く覚えていないんです。キャラなんてピーターパンとフック船長、それに妖精のティンカーベルくらい? あとはフック船長の宿敵の時報機能付きワニくらいでしょうか。
ん? タイガーリリー? あれですか、「ヘルタースケルター」ですか?

というのも、この「パン 〜ネバーランド、夢の始まり〜」は普通の少年だったピーターが「ピーターパン」となるまでを描いた、いわゆる前日譚となるお話なんです。

だから、とりあえずちょっとでも「ピーターパン」のお話を思い出す、というかもはや予習していかないと取り残されちゃうんじゃないかなあ、なんて不安に思っていた部分もあったんですが...

いやはや、そんな心配は全く不要でした。
なんとこの「パン」、「ピーターパン」の前日譚としてはほとんど機能していない、美麗な3D映像とテンポ良すぎな軽快アクションで魅せる、ただの新作SFアクション大作だったのです!!

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今作では若かりしイケメン時代のフック船長(ギャレッド・ヘドランド)と白人美女のタイガーリリー(ルーニー・マーラ)間でラブストーリーが展開されるわけですが、
あれ、タイガーリリーのことをほぼ忘れてた私でも、「ピーターパン」ではフック船長がタイガーリリーを人質にとってたというのは覚えてるなあ...

そして何より、ピーターパンとフック船長が終始仲良し! あんたら今後何があったらあんなに敵対するんだよ。

ラストでの、

ピーター 「フック、僕たちずっと親友だよね!」
フック 「ああ、何があっても変わらないさ!」

という2人の会話は、もうただのギャグにしか聞こえませんでした。
...といった風に、原作の前日譚としてはかなり設定が崩壊してしまっている感は否めませんね。

ストーリーもわりとさらっとしています。
Nirvanaの名曲"Smells Like Teen Spirit"を歌いながら永遠の若さを求めるオリジナルキャラ・黒ひげを、のちに「大人になりたくない」と駄々をこね出すピーターパンがやっつける、という大筋ははなんとも皮肉が効いてていいんですが、

基本的には「子どもたちを奴隷のように働かせる悪者を、空飛ぶヒーローがやっつける」程度のわかりやすい勧善懲悪ものとしてまとめられています。

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もうね、こういうのにストーリー性とか深みを求めだすのは、それ自体にあまり意味がないと思うんですよね。

確かに前日譚としては破綻してますし、物語の深みも微妙ですが、だからなんだっていうんでしょう。

私の目に映ったのは、まるで自分も映画の世界に入り込んでしまったかのような錯覚を起こしてしまうほど、カラフルで奥行きのある、非現実的なのにとてもリアルに感じられる3D技術の極みと、異常なくらいテンポよく進んで観客を飽きさせない巧みなストーリー展開。
もうそれ以外、必要なものってありますか?

「やばい、ぶつかる!」とついつい避けちゃうくらい間近に迫ってくる海賊船の破片、「落ちたら危ないよ、気をつけて!」とつい心の中で叫んでしまうような船の先端で驚くほど軽快に踊るタイガーリリーと黒ひげの戦いなど、終盤はもうハラハラドキドキが止まりません。

もう夢を持つにはちょっと遅い年齢な私ですが、そんな私でももしかしたらまだ空を飛べるかもしれない。
そんなことすら思わせてくれる、ちょっと不思議でとっても素敵なSFファンタジーです。



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Theme: 映画感想 - Genre: 映画

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