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ミケランジェロ・プロジェクト (The Monuments Men) 感想 現実は小説よりも奇...じゃなかった。

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オススメ度: ★★


あらすじ


ナチス・ドイツ総統アドルフ・ヒトラーの命を受け、ドイツ軍は侵攻した欧州各国の美術品を略奪。

それに強い危機感を抱くハーバード大学付属美術館の館長ストークス(ジョージ・クルーニー)はルーズベルト大統領を説得し、美術品や歴史的建造物を保護する部隊モニュメンツ・メンを結成する。

ニューヨークのメトロポリタン美術館でキュレーターをしているグレンジャー(マット・デイモン)や建築家のキャンベル(ビル・マーレイ)など個性豊かなモニュメンツ・メンの面々は、美術品には詳しいが、これまで戦争の地へ足を踏み入れたことはない。
戦争においては、いわゆるど素人だ。

そんな彼らは、果たしてナチスによって奪われた美術品を取り戻すことができるのか...

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感想


ジョージ・クルーニーはまぎれもない天才です。

俳優としての活躍っぷり、出る映画一つ一つでの存在感は言わずもがな。
今や監督としても、「グッドナイト&グッドラック」や「スーパー・チューズデー 〜正義を売った日〜」など、社会の闇に深く切り込んだ作品を次々に生み出しています。

もはや地球最強の俳優の一人と言っても過言ではない彼の最新監督作となるこの「ミケランジェロ・プロジェクト」では、マット・デイモン、ケイト・ブランシェットにビル・マーレイ、さらにはジョン・グッドマンなどなど、信じられないほど豪華な俳優陣が脇を固めています。

最高のキャストに最高の監督。やばい、名作の匂いがプンプンするぞ! ...と期待を胸に劇場へ向かった私。

しかしその期待は見事に裏切られました。この映画の感想は、一文字で言うと「無」です。
だってこの映画、伝えるべきメッセージの大きさに比して、明らかに熱量が足りないんですもん!

冷戦下、ナチス・ドイツの手によってヨーロッパ中の美術品が奪われていく現状を打開すべく、ジョージ・クルーニー演じる美術館館長・ストークスは「モニュメンツ・メン」という特殊部隊を結成し、それら美術品の奪還作戦を実行することになります。

しかしモニュメンツ・メンとして集められたのは、美術品の修理士や建築家など戦争の舞台からは程遠そうな素人ばかり。
そんな彼らが命をかけて美術品を守るため、戦場へと赴くというのが大筋です。

なるほど設定としては面白い。
これまで美術品という、いわゆる物質と向き合ってきた人たちが戦争の凄惨さを学びつつ、そんな中で芸術が人々の心に何をもたらせるかを証明していく話になるのかな...と勝手に想像していたのですが、ジョージ・クルーニーが描きたかったのはそういう夢物語ではなかったみたい。

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物語はとにかく右から左。
史実として起こった事実のみを淡々と述べていくだけで、モニュメンツ・メンのメンバー1人1人が美術品にかける思い、そして最も重要なテーマである、「命をかけて芸術を守ること」の意味についてほぼ全く触れられないため、物語の世界に入り込むことができません。

別に事実を淡々と描くことそのものに問題はないんですよ。
特に、こういう事実を基にした映画ではあんまりドラマチックにしすぎると嘘っぽくなっちゃいますしね。

豪華キャストを集めいているからって、同じくナチス政権に立ち向かったアメリカ人のヒーロー伝を描いた、タランティーノ監督の「イングロリアス・バスターズ」みたく派手に大騒ぎをして欲しいわけでもないんです。あれはあれで面白いですが。

この物語の舞台は戦場。世界で最も過酷な環境です。
そんな中では、まるでフィクションの映画のように、味方が全員無事に帰還できるわけではありません。
今作の主人公となるモニュメンツ・メンのメンバーからも、数人の死者が出ます。

尊き犠牲を払いながらも、最終的には美術品の奪還に成功するモニュメンツ・メンの面々。
物語のラストで、彼らの活躍についての講義を行っていたジョージ・クルーニーは、講義の聴衆の一人から問われます。
「命を投げ出してまで美術品を守った者がいるということを、人々はこれからも覚えていてくれると思うか?」と。

それに対してジョージ・クルーニーは、「私たちが覚えているさ」と結論付けるのですが、うーん、なんだかなあ。
結局この作戦に参加した本人たちがわかっていればそこに価値は生まれるよ、ということなんだと思うんですけど。

先日公開された「図書館戦争 THE LAST MISSION」を観た時にも思ったことなんですが、

「普段何気なく手に取っているものは、誰かが命をかけて守っているものなんだ」というメッセージを伝える映画を作るときには、少なくとも観客である我々には、対象となっているものが本だろうが美術品だろうが、そこには守る価値があると信じさせられなきゃダメだと思うんですよね。

今作での美術品の回収シーンはかなりあっさりしていて、ドイツの銅山で美術品の山を見つけた時にも「あ、モナリザがあった」「こっちにはその銅像が」くらいの浅い感嘆しかありません。

なんかなあ。確かにそれしか描きようがないっちゃないんですけど、それでも例えば発見された美術品の美しさをもっと観客に見せつけるかのような映し方をしたりとか、

モニュメンツ・メンのメンツ一人一人のバックグラウンドに深く関わるような特定の美術品を登場させて物語に絡めていくとかしないと、外から見ている我々としては「あっ美術品見つかったの。良かったね。」くらいの感想で終わっちゃうと思うんですよ。

この映画での描き方だったら、別に見つけたのが戦争に関わる人たちには有益だけど、映画を見ている我々には何の関係もない紙切れ一枚を見つけた、っていうのとあんまり変わらない気がしちゃいました。

こうなっちゃうとラストの結論も、「結局は内輪のお話じゃないですか」と思えてきちゃって、途端に冷めちゃうのが残念です。

ほら、あるじゃないですか? 友達がそのまた友達と遊びに行く時になぜか誘われて行ってみたら、友達はその人と内輪の話ばっかりしているので、自分はもう帰りたくなっちゃうみたいなこと。

「実際にその場にいた私たちが、その時何が楽しかったのかわかってれば問題ないでしょ」ではなくて、エピソードトークで盛り上がる時には、その場にいなかった人でも笑いどころがわかるように話をしないといけないですよね。それと同じだと思います。

あれ、ちょっと例え下手ですか? ん、ちょっとどころかかなり下手? え、ていうか全然わかんない!? こ、これは失礼しました...



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Theme: 映画感想 - Genre: 映画

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