亜人 -衝動- 感想 駆け抜けろ。

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オススメ度: ★★★★☆


あらすじ


17年前のアフリカで、「神の兵」と呼ばれる不死身の兵士が捕えられた。
死亡後に即座に体を再生する不死の存在である彼は“亜人”と呼ばれ、その後に世界で46体が確認された。

それから17年後の日本。

ある日、交通事故に遭った高校生の永井圭(宮野真守)が死亡直後によみがえり、国内3例目の亜人であることが発覚する。

亜人を捕らえたら、賞金は1億円。今では街の誰もが圭の敵だ。

圭はその場を逃亡し、幼なじみの海斗(細谷佳正)に助けられながら、山梨県の山中にある小屋へと逃げ込む。

「亜人」とは一体なんなのか? そして、圭と海斗の運命は...

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感想


2015年も年末に差し掛かり、そろそろ秋の話題作ラッシュも落ち着いてきたかなあ...となんとなく足を運んだ映画館で、偶然見つけたのがこの「亜人 -衝動-」でした。

あまり期待もせずに劇場入りした私でしたが、申し訳ありませんでした。
この「亜人」、見るものすべての度肝を抜くほど斬新かつ痛快で、先の読めな過ぎるハラハラドキドキな展開に心踊る、傑作SFスリラーだったのです!!

物語はアフリカの紛争地域から始まります。
年端もいかない子どもたちが命懸けの銃撃戦に駆り出される残酷な戦場で、少年たちが戦っているのは、なんとたった1人の兵士。

「神の兵」と呼ばれるその兵士は、何回銃撃を受けても、なぜか死なない、いや、死んでも何回も生き返るのです。
彼のような不死身の人間は「亜人」と呼ばれ、世界中の政府が人体実験のために彼らを狙っています。

最初の戦争のシーンから迫力と緊迫感が抜群で、ここからの展開に期待させられてしまいます。

そして舞台は17年後の日本に移ります。

「立派な人間」になるべく毎日勉強漬け、友達付き合いも必要はないと思いつつ、ほどほどにこなしていた高校生の永井圭がこの物語の主人公。

彼は子どもたちの人生に興味のない母親に機械的に育てられたためか、友達のことすら「友達1」「友達2」と、名前ではなく番号のみでアドレス帳に登録していたりとなかなかのサイコパスっぷりを見せつけてくれます。

そんな彼はある日、考え事をしながら道を歩いていて、交通事故にあってしまいます。
同級生やその他野次馬が集まる中、道は血まみれ、うわあ、これは間違いなく亡くなったでしょう...と思ったその瞬間。
なんと、車の下から黒い粉のようなものがサーっと巻き上がってくると同時に、圭が無傷の状態で立ち上がってきたではありませんか!

そう、圭は亜人だったのです!

亜人を捕まえれば賞金は1億円。今では圭の学校の授業で「人間ではない」と説明された亜人である圭は、今や単なる賞金首でしかありません。

警察のみならず政府、そして無情な街の人々が彼を追いかける中、圭は幼馴染の海斗(以下カイ)の助けを借りて、バイクで山梨の山中へ向けて走り出すわけなんですが...

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この映画の良いところは、その圧倒的なスピード感です。

圭とカイのバイクでの疾走シーンは、カーチェイスの相手が一般人とは思えないほどの爆走/暴走っぷりが「ワイルド・スピード」に迫っちゃってるんじゃないの? というほどの爽快感があるし、

亜人の能力で謎の黒いミイラっぽい幽霊を出して戦わせられるというのがあるんですが、その戦闘シーンの迫力もポリゴンアニメならではですね。とにかく早い! 痛そう! 2次元アニメでは表現できない立体感を見事に演出できています。

そしてそのスピード感の良さはアクションシーンのみにとどまりません。
とにかく、一つ一つの展開を引きずらない!

例えば、亜人と分かった人間は政府の施設に連れて行かれて人体実験の対象とされてしまいます。
その実験は腕を電ノコで切ったり体をドリルで貫いたり、とにかく痛みを与えつづけようという狂気的なもの。

普通の映画だったら「残酷なシーンこそ芸術だ」とでも言わんばかりに長々と残虐描写を長々と写し続けると思うんですが、この映画ではその辺をさらっと、でも圭の視線から見たカメラワークなどを駆使して圭の痛みが伝わってくるような描写で巧みに描き出しています。

他のシーンでは流れるBGMをぶった切って次のシーンへ移るシーンもあったりなど、リズム感の良さと重要なシーンや必要なシーンをしっかりと、でもしつこくないように見せる合理的な物語の展開には拍手喝采を送りたいところです。

そして、キャラクターもそれぞれ魅力的。

超合理的な考え方をして、目的のためには協力してくれる味方ですらあっさり切り捨てちゃうサイコパスの圭が、ラスト周辺で「カイだけは裏切りたくない」と涙を流したり、元々は実験で彼を痛めつける敵であったはずの研究員を「あんたのことは助けたい」と自分の身を犠牲にしてまで守ったりと変化していく様子にも心揺さぶられますが、

何より圭の幼馴染のカイくんがカッコよすぎ!!
子どもの頃以降、圭からは無視を貫かれていた彼は、困ったときだけ電話で呼びつけてきやがった圭のことを快く受け入れ、自分に危険が及ぶことも恐れず圭の逃亡を手助けします。

警察官に飛び蹴りしたり、猛スピードでバイクを走らせたりしてる姿を見るだけでも、男の私としては「あぁ〜、カッケェわぁ〜」とついつい憧れの眼差しを向けちゃったりしたんですが、
トドメは自分が亜人だとわかり、自分はもう人間じゃないんだなぁ...と落ち込む圭に、まるで何事もなかったかのように「お前は人間だよ」とぶっきらぼうな口調でさらっと言ってしまうシーン。
もうあそこで9割の女性は落ちたんじゃないですか? 少なくとも男の私でも、あの瞬間に「抱いてください」と心の中で叫んじゃいました。

政府、亜人軍など様々な陰謀が絡み合い、どんどん複雑な方向へ向かっていくこの「亜人」は、圧倒的なリズム感、先の読めない物語、そして個性的なキャラクターたちの魅力などの要素が相まって、劇場を去る時には「早く次が観たい!」と叫びだしたくなること間違いなしな、2015年屈指のアニメーション作品に仕上がっています。

次回作となる第2章「亜人 -衝突-」は2016年5月の公開だそうで。うーん、遠い、待ち遠しいなあ!
ちなみに今作も、11/27(土)から2週間の限定公開となっているので、気になる方はお早めに!



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