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ストレイト・アウタ・コンプトン (Straight Outta Compton) 感想 ドープに生きろ。

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オススメ度: ★★★★★


あらすじ


1986年、カリフォルニアのコンプトン。

アメリカ屈指の犯罪多発地域として知られる同地に暮らす、アイス・キューブ(オシェア・ジャクソン・Jr)Dr. ドレー(コーリー・ホーキンズ)ら5人の若者はヒップホップグループN.W.A.を結成する。

コンプトンのリアルでアンリアルな日常、黒人ということを理由に警察から差別を受ける自分たちの不満や怒りをどこまでも正直に描いたリリック、そしてDr. ドレーが手がける斬新で「ドープ」なサウンドは、マネージャーであるジェリー(ポール・ジアマッティ)による販売戦略も相まって瞬く間に絶大な人気と支持を集め、彼らをスタータムへと押し上げた。

しかし、名声を経た彼らは、世間からの批判や印税の問題を巡って、だんだん進む道を異にしていってしまう...

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感想


N.W.A.。音楽ファンなら、この名前を聞くだけでワクワクドキドキが止まらなくなるでしょう。

ギャングスタ・ラップの神様にも等しい伝説のグループであるN.W.A.がいかにして怒りに満ちたリリックを書いていたのか。
彼らを解散へと導いた原因は、一体何だったのか。

N.W.A.のメンバーであり、おそらくグループは聞いたことがなくとも彼らのことだけは知っている人も多いであろう、Dr. ドレーとアイス・キューブ本人がプロデュースに携わった自伝映画「ストレイト・アウタ・コンプトン」はN.W.A.の知られざる真実を時に残酷に、しかしどこまでもアツく描いた、音楽バイオピックの大傑作となっています。

犯罪が横行する街の日常を歌にした「ギャングスタ・ラップ」というジャンルを一躍メジャーなジャンルへと押し上げた彼らは、タイトル通りアメリカ屈指の犯罪地域であるコンプトンで生まれ育ちました。

物語はコンプトンにあるクラックハウスから幕を開けます。
売り上げの取り分を巡って、簡単に人に銃を向ける恐ろしさを印象付ける暴力的なシーンに続いて、匂いを嗅ぎつけた警察から逃げるべく、メンバーのイージー・E(ジェイソン・ミッチェル)が窓を破壊し、屋根から屋根を駆け回ります。
このシーンの迫力とスピード感たるや、一瞬アクション映画を観に来てしまったのかと見まごうほど。

これらが物語るように、コンプトンでは暴力、殺人なんかは日常茶飯事。そんな地域で生まれ育ったN.W.A.のメンバーにとって、音楽は鬱屈とした日々のジレンマを発信する自己表現(アイス・キューブ、Dr. ドレー)であり、麻薬の密売よりもまともな金儲けの手段(イージー・E)だったわけです。

だからこそ彼らのリリックには鬼気迫るほどのリアリティがあり、人々の共感を呼びました。
1stアルバムである"Straight Outta Compton"がリリースされるやいなや、N.W.A.は一瞬にして全米の大スターとなりました。

しかし彼らに対する世間の見方は優しいものではありません。
これまでにないほど暴力的な歌詞は、この世の暴力やドラッグの乱用を正当化しているのではないかという意見が世の中を飛び交い、彼らのCDを燃やして反対運動を起こす人々すら現れるほどです。

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そんな中で開催されたデトロイトでのコンサートのシーンは、間違いなくこの映画のハイライト。

汚い言葉を一つでも使ったら即逮捕、というとんでもない特別条例が言い渡され、会場には大量の警察官が厳戒態勢を敷きます。
そんな状況にあっても、彼らは名前の通り「意見を持った黒人たち(N***** With Attitude)」。もちろん歌いますとも、彼らの曲の中で最も問題視された楽曲、"F*** Tha Police"を。



映画館の爆音が当時の会場の盛り上がりをこれでもかというほど私たちの脳内に叩き込んでくれて、まるであのコンサートの会場にいたかのような感覚を与えてくれるんです。

"Yo Dre!" "What up?" "I got something to say!"というドレーとアイス・キューブのやり取りは2015年の映画界において最高にクールでシビれる台詞回し決定です。
しかもそれを、本物のアイス・キューブにそっくりな実の息子が演じているんだからたまりません。

彼以外のメンバーも、えーと、Dr. ドレー以外は見た目がかなりそっくりで、グループのメンバー本人たちの写真を見たことがある人たちなら初見から涙が止まらなくなるはずです。

N.W.A.以外のメンバーも、Snoop Dogg以外はそっくり。
あの伝説のラッパー、2Pacはよくあんなそっくりさんを見つけてきたなという感じだし、
Dr. ドレーがN.W.A.を抜けて加入するデスロウレコードの社長シュグ・ナイトは本人が怖すぎるので再現不可能かと思っていましたが、演じたR. マルコス・テイラーもそれに迫る恐ろしさを発揮して頑張っていました。やっぱ本人の方が怖いけどね。

そんな怖〜い人たちが支配するヒップホップの世界は常に暴力的で、金とドラッグとセックスが至上の価値とされているのが生々しく描かれています。

しかしそんな中にあって、N.W.A.のメンバーが胸に信念を秘め、目指す先は違えどそれぞれのゴールへ向かっていこうともがく姿が最高にカッコよく、我々の暮らす世界からは想像もできない日常を生きる彼らの人生に共感してしまうんです。

1年の終わりに颯爽と現れ、私の心を抉り取って去っていったこの映画こそ、2015年最高の映画であるということは疑いようもありません。

今年最も力強く、そして最高に「ドープ」な傑作を、ぜひ劇場にて味わってください!



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Theme: 映画感想 - Genre: 映画

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2016/07/10 (Sun) 19:42

昨年アメリカで大ヒットを記録した映画『ストレイト・アウタ・コンプトン』を観た。 これは、ギャングスタ・ラップの元祖ともいえる、ヒップ・ホップ・グループN.W.Aの伝記映画。 ヒップホップ・ファンのみならず、音楽に少しでも興味がある人ならば、かなり面白く観れる作品だと思う。 もちろん音楽にさほど興味がなくても、十分に楽しめる内容になっている。 それはこの作品が、青春映画的な側面を持って...

名盤! - http://open-g.at.webry.info/201607/article_2.html
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