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さらば あぶない刑事 極力ネタバレなし感想 真の「おとな向け」映画。

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私の好み度:



あらすじ


長きにわたり横浜の平和を守ってきた刑事コンビ、タカ(舘ひろし)ユージ(柴田恭兵)

数々の事件を解決してきた彼らも、早いもので定年5日前。

最後に一花咲かせましょうと、彼らは宿敵・銀星会の残党を追い、覚せい剤や拳銃が扱われるブラックマーケットの襲撃など相変わらずの無鉄砲な捜査で、後輩にして上司の透(仲村トオル)の頭を悩ませていた。。

そんな中、世界各国の闇市場や裏社会での縄張りを拡大している中南米最恐のマフィア・「BOB」が彼らの前に立ちはだかる。
彼らの日本進出を阻止しようとするタカとユージだが、その戦いに横浜中の犯罪組織も絡み、前代未聞の大事件へと発展していってしまう。

だがここは、俺たちがずっと守り続けてきた愛すべき横浜の地。
横浜を守るべく、彼らはBOBのボスであるキョウイチ・ガルシア(吉川晃司)に最後の勝負を挑むのだが...

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感想


結論: 私ごときが語っていい映画じゃなかった。
いつも当ブログに遊びに来てくださる方は気づいたかもしれません。
今回の記事に限り、作品の評価基準を「オススメ度」から「私の好み度」に変更させて頂きました。

なにせ今回の作品は、およそ30年間の歴史を持ち、日本国民なら誰もがその名を聞いたことがあるだろう名作ドラマ「あぶない刑事」の最終作。

古き良き日本のテレビドラマへのリスペクトに満ち溢れた、(おそらく)シリーズファンなら涙が止まらない(であろう)、集大成的な作品に仕上がっている(はず)であり、
テレビドラマ版が放送されていた頃には生まれてすらいなかった私のようなガキんちょには、偉そうに作品の出来がああだこうだと語る権利などあるはずがない作品だと悟ったからです。

物語の始まりは、暗い刑務所から。
一人の男がナウでヤングなミュージックに合わせて軽快なダンスを披露しながら、薄暗い最奥へと向かいます。
彼は今シリーズの主人公の一人、ユージ(柴田恭兵)

派手なスーツに身を包んだ彼が何をしに来たかといえば、自ら刑務所に潜入して怖い人たちから情報を聞き出すという、インド人もびっくらこいちゃう破天荒な捜査を行っている長年の相棒・タカ(舘ひろし)をお迎えにあがるため。

この辺のキザっぽい格好のつけ方がいかにも昭和のダンディなハンサムボーイという感じで、ドラマをリアルタイムでご覧になっていたお姉さまたちはメロメロになってしまうこと間違いなしでしょう。

一方で1991年生まれ、「あぶデカ」は名前しか聞いたことはない。
観ている映画といえば、予算はバカバカかけるけど、あくまで演技は「自然」で「飾らない」ものばかりを良しとしたものばかり...という私にとっては、「何という古くせえハンサム像だ」と恥ずかしくなり、思わず目を覆いたくなってしまったんです。
ここがまず、「ああ、自分は本当にわかってないやつだなあ」と実感させられた第一のポイントです。

その直後に続くヤ*ザっぽいお兄さんも、これでもかというくらいのオーバーアクトで「てんめぇ〜!! 兄貴だなんて名乗って俺のことをだぁましやがったぬぁ〜!? てめぇらただじゃすまねぇぞ! 覚えてろ〜!!(細かいセリフかなりうろ覚えです、お気に障ったらすみません)というような、わざとらしさに溢れまくったセリフを吐いたりします。

この辺りで既に、「ああ、きついきついもうやめてぇ!!」と顔面を真っ赤にしていた私。
けれどそんな私にはお構いなしに、いかにも昭和な演出の猛攻は続きます。

1分前に流れた映像をフル尺でフラッシュバック(つまり、もう一回流すってことです)させたり、どう優しめに見ても口の動きと音声が合っていないモノローグの中で、舘ひろしが現実世界には存在し得ないようなあま〜いセリフを垂れ流したりなど、
とにかく日本のテレビドラマや映画のこういう演出こそが苦手な私にとっては、正直途中で帰りたくなってしまうような恥ずかしい演出のオンパレード。

そして極め付けは、浅野温子演じる薫さんのぶっ飛びすぎたキャラクターですね。
どこの商店街で買ってきたんですか、バブル時代からそのまま保管してたんですか? と聞きたくなるような派手な衣装に身を包みながら「ご祝儀の額でっ! 男の器は決まるっ! クイっクイっ!」と無駄な効果音を口に出して言う姿に、全開マックスの昭和っぽさを感じさせられました。

その後も次々と衣装を変え、最終的には似非きゃりーぱみゅぱみゅみたいな格好までしちゃう彼女の姿には大いに笑わせて頂いたんですが、
同時にそんな彼女の姿こそ、これが真の意味で「大人向け」の映画なんだという事実を突き付けてくる存在になってしまっていたように感じて、逆に疎外感を感じさせられてしまったのがまた悲しかったですね。

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そんな薫たちとも長い付き合いのタカとユージは、数十年にわたって横浜という街を守ってきた、いわば守り神のような存在。

けれど、どんなに輝かしい功績を残してきたヒーローたちにも、必ず引退の日は訪れるもの。
定年が5日後に迫ったタカとユージは、最後に一花咲かせてやりましょうと、麻薬の取引が行なわれているブラックマーケットに2人だけで乗り込んで、外国から来たマフィアたちを一掃してやろうと試みます。

捜査を進めていくうち、彼らは悪の親玉的な存在にたどり着きます。
その正体は、中南米からやってきた史上最強のマフィア集団BOBを束ねる日系人キョウイチ・ガルシア(吉川晃司)

自分の目的のためなら、単身で中国マフィアとの会談に挑み、その最中に敵を全員射殺してしまうような冷酷さと狡猾さを持ち合わせる彼は、バイクと銃の腕前も超一流。
全身からみなぎる悪のオーラは、まさに最強最悪の敵、という雰囲気をバリバリに醸し出しているのですが...

吉川晃司の悪役オーラは確かに最後の敵にふさわしい似つかわしさでしたが、
それに対して他のザコ敵、中ボスさんたちのノリがかなり軽かったこと、アクションシーンが驚くほどしょぼかったことによって、コメディチックな軽さを求めたのか、それともシリアスでド派手なバトルを見せたかったのかがかなり中途半端になってしまっていたように思えました。

特に気になったのは、効果音とスローモーションの使い方。
「あっ、今殴ったよね! だって大きな音で『バコッ』っていってたもん!」「今刺したよね! いたそう! 『ザシュッ』って音鳴ったもん!」というくらい、最近じゃ昼ドラですらほとんど見ないレベルの大げさな効果音がまた私の顔を赤くし、

やたらと挟み込んでくるスローモーションもまた残念。
だって、わざわざスローモーションを使って、階段を3段くらい飛び降りる画を撮ってるんですよ!?

つらい。
辛すぎるよ。 これ以上観ていたら、昭和成分の過剰摂取で頭が爆発するかもしれない...

だけど本当に辛かったのは、私がこれまで挙げてきた「ダサい」演出の数々こそが、日本テレビドラマ界の輝かしい歴史を象徴するものなんだということが、痛いほどわかってしまうという事実なんですよ。

だからこの映画は本来、私のような無知なガキんちょが「ダサい」だの「古臭い」だのと低俗な文句をギャーギャー言っていいようなものではなく、

これまで日本の映画やテレビドラマを愛し続けてきた真の「おとな」の皆さまが、劇中のタカとユージと一緒になって自分の青春を振り返りながら涙を流すべき、これ以上ないほど美しい映画であると、心からそう思うんです。

ラストシーンでの2人の後ろ姿は、まさに今を生きる「おとな」な皆さんへ向けられた、
「これからも俺たちこそが世界の主役であり続けようぜ」という力強いメッセージと言えるでしょう。
過去作へのオマージュともなっているあのシーンには、思わず涙してしまった人も多いのでは。

まだまだ人生なんにも成し遂げていない若造の私には、まだこの映画の魅力を理解するには早かったのかもしれません。
ですが、ラフな青春時代を越え、様々な経験を積んできた真の「おとな」の皆さんにとっては、おそらく今年最も感動できる映画となっているはず。

タカとユージとともに青春を過ごしてきた、日本中の「おとな」の皆さん。
とびきり派手な「さらば」を、ぜひ劇場で見届けてください。



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Theme: 映画感想 - Genre: 映画

Comment

  • 2016/02/22 (Mon) 18:33
    いいこま #oPiqAFzQ - URL
    微妙に解るところがあるから怖いです…

    おそらく初めてだと思いますが、いいこまという者です。

    『さらば あぶない刑事』に関しては過去作を押さえてきた上で観賞した口ですが個人的には「これは今まで観てきたファンに向けてるな」と思いますし初見さんには薦めにくいですが初見さんでも楽しめたという意見もあるので観るなという気はなかったりします。
    映画4~6作目で荒唐無稽に走ってファンからそっぽ向かれた(ファンによってはなかったことにされるほど)分本作ではそれ以前の「軽さを孕んだハードボイルド」路線に原点回帰してるので「4~6作目も嫌いじゃないけど総合的に悪い方向に進んでたしやはりそれ以前の路線の方がいいな」とつくづく思いました。それに懐かしい要素が割と出ているので過去作を押さえた甲斐がありました。
    確かにダサいっちゃダサいですしリアリティ等を求める人とかには薦める気にならないですがそれもある意味『あぶ刑事』の魅力なので突っ込むだけ野暮なのかもしれません。

    薫さんのコスプレに関しては映画3作目あたりからいよいよやばい感じでしたがそれが回を重ねるごとに悪化していったので「アレが最大の事故物件」と言う古参のファンの方(http://eigamove.blog.fc2.com/blog-entry-287.htmlで触れられてます)もいたりします。
    なのであぶ刑事の魅力というより「履き違えた制作陣の愚行」の方が適当と言えるでしょう。個人的にはナシではないのですがそれでも「流石にこれはあぶ刑事の魅力じゃなかろう」って思ったほどですから。

    食ってかかるような形になりましたが以上です。

  • 2016/02/22 (Mon) 21:35
    UC #- - URL
    Re: 微妙に解るところがあるから怖いです…

    いいこまさん、コメントありがとうございます!

    私の感想が「一見さんは観るな!」という風に見えてしまったのならすみません。

    そういうわけではなく、劇中の演出の多くは古き善き日本のテレビドラマへのリスペクトがギュッと詰まっているのはわかるんだけど、あくまで経験の浅い私のような素人には、それらを愛する実力がなかったということでして...

    続き物の元を観ずに、最終作を観ちゃった場合のレビューってやっぱり難しいですね。元を観てからでないとファンの方に失礼な文章になっちゃうことがほとんどですし。今後は極力元ネタを観てから劇場に行くように気を付けないとですね。

  • 2016/02/23 (Tue) 19:43
    いいこま #oPiqAFzQ - URL
    返信いただけて恐縮です。

    返信ありがとうございます。

    >私の感想が「一見さんは観るな!」という風に見えてしまったのならすみません。
    >>大丈夫ですよ、そうは見えなかったですから。こちらこそその気がなくとも取り様によっては批判のように見えてしまったのではと思ったのでもしそう見えてしまったのなら申し訳ないです。
    演出面に関しては時代というより前のコメでも似たようなことを述べましたが「ある意味でこれが『あぶない刑事』という作品の流儀」「『あぶない刑事』だからこそ許されることなのかもしれない」と個人的に感じてるので「来るもの拒まずにせよ万人に薦められる作品とは言えないだろう」と思うところはあります。
    前のコメの際に言うべきだったかもしれませんが、とりあえずは「愛する実力のない素人」というより「単にこの作品とは相性が合わなかった」ってだけでしょうし気に病むこともないと思いますよ。

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