エージェント・ウルトラ (American Ultra) ネタバレは避けられない感想 ダメダメな日常にスパイスを。

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オススメ度 ★★☆



あらすじ


アメリカの片田舎に住むマイク(ジェシー・アイゼンバーグ)は、お客さんのほとんど来ないコンビニで、空想上のヒーローの絵を描きながらバイト中の暇をつぶし、家ではマリファナに幻覚きのこなどのドラッグに身を浸す、ダメダメな毎日を送っていた。

そんなダメダメな彼を支えてくれる人物もいた。
それは、可愛くて優しい恋人のフィービー(クリステン・スチュワート)

どんな時にも優しく、彼のことを理解してくれるフィービーのことを心から愛しているマイクは、頑張って貯めたお金でハワイ旅行に行き、そこでプロポーズしようと決意する。

しかし、飛行機の出発直前にパニック発作を起こして旅行は中止。
そんな時でもフィービーは優しく、「大丈夫よ」となだめてくれる。でもプロポーズのチャンスは逃してしまったな。次のチャンスはいつやってくるだろう...

ある日、いつものようにバイトをしていた彼の店に、見慣れない女性が入ってきて、意味不明な言葉を残して店を去っていった。
不思議に思いながらもその日の仕事を終えたマイクだったが、店を出ると、暴漢たちが自分の車に細工をしている現場を発見する。

当然のように注意をしたところ、暴漢たちが襲いかかってきた!
しかし、どうしようかと考える間もなく、マイクは手に持っていたカップラーメンとスプーンを武器に、彼らを無意識のまま瞬殺してしまう。

一体彼の体に何が起こってしまったのか? 未成に訪れた謎の女性の正体は?
この事件をきっかけに、ダメダメだったマイクの人生は劇的な変化を迎えることとなる...

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感想


困ったなったら困ったなあ。

私の個人的なお気に入り若手俳優2人が超チャーミングなカップルをかわいく演じたアクションコメディ「エージェント・ウルトラ」なんですが、
プロット自体がかなりシンプル...というか「これ、一体何の話だったの?」状態な映画のため、何を語ってもネタバレになりそうだなぁ...と思って予告編を見てみたら! なんと!

よ、予告編で全部ネタバレしてたぁぁぁ!!!

というのも今回のお話...
ヤク中で夢見がちなダメダメ男のマイクは、実はCIAによって脳の改造を施され最強化した改造人間だったのだ!!
っていうのが最大のネタバレなんですけど、

いやあ、びっくりしましたね。
だって日本版の予告編、なんと冒頭の部分で、マイクがどんな改造を受けたか、という部分までバラしちゃってるんですもん。
ということで私は、それ以外の部分は極力ネタバレしないように、慎重にレビューしていきますね。

物語は、とってもキュートなラブロマンスのように幕を開けます。

マイクは冒頭で、「僕は完全にダメダメなやつだけど、そんな僕に一つだけ、すごく素敵なことが起きたんだ。そう、それは僕の彼女・フィービーさ! コンビニバイトの僕が、頑張ってお金を貯めて二人きりのハワイ旅行を手配したんだ! そしてそこで、彼女にプロポーズを...」というプランを我々に打ち明けてくれます。

うーん、なんて甘酸っぱい話だ! 胸キュン!! ハワイ旅行、楽しんでこいよ!!

...なーんて話がうまくいくわけありません。
次の瞬間に映し出されるのは、空港の出発ロビーでイライラしているフィービーの姿と、トイレの中で完全に取り乱し、しまいには嘔吐までしているマイクの姿。

そう、実はマイク、町を出ようとすると精神的に錯乱してしまうという、パニック障害の持ち主だったのです!
な、なんてかわいそうな...いや、マイクもそうだけど、特にフィービーが。
その後の車の中でも「ごめんね、ごめんね」と弱々しく謝りつづけるマイクに対し、「大丈夫だから」となだめるフィービー。しかしその直後、見慣れた地元の警察に呼び止められてしまいます。

だって、車の中はマリファナにマジックマッシュルームなど、マイクの現実逃避用のドラッグだらけ。
ああ、この人本格的にダメかもしれないな...と観客の我々は気付き始める頃なんですが、肝心の彼女、フィービーちゃんはそれでもマイクに優しいんです。

家に着いたら、料理の途中でマリファナをふかしながら妄想に耽り、あわや火事寸前の危険を起こしたマイクに「料理は私がやるからね」と優しい言葉をかけたり、
バイト終わりに麻薬をやりながら「僕は木で、君は車なんだ...」と危ないポエムを詠みながら涙を流す彼にドン引きするどころか、「違う、そんなことないよ! 愛してる!」と一緒になって涙を流してあげたりします。

もう優しいを通り越してフィービーもやばいやつなんじゃないの? とすら思えてきますが、実は彼女の優しさにも秘密があって...
おっと、ここからはご自身の目でお確かめください!

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しかし、彼らの平和(?)な日常は、ある日をもって突然終わりを告げます。

ここからがこの映画の本番。
正真正銘のダメ男かと思いきや、実はCIAによって脳を改造され、超人的な戦闘能力を得た人造人間だったマイク。
そんな彼の命を狙い、なんと彼を作った張本人である、CIAの上層部の人たちがドローンやミサイルなど、まるで戦争でも始めるのかという重装備で攻め込んできます。

この辺の理由って、劇中でちゃんと説明されてましたっけ? なんか確かに軽く触れてた気がするんですけど、正直全然頭に入ってこなかったんですよね。突然専門用語ばっかりの会話を聞かされても。

これ、全体的には軽いノリのコメディ映画なわけだし、どうせなら頭の悪い私にももっとわかりやすく説明していただけると助かるんですけどね。「実験的にあの化け物(マイク)を作っちゃったけど、やっぱ危ないから破壊しに行くわ!!」みたいなね。小難しいこと言ってたけど、つまりはそういうことですよね?

そこからの戦闘シーンは、まるでマイケル・ベイ×マシュー・ヴォーンのコラボ映画を見ているかのようでした。

爆弾ドッカーン!! 花火ビャー!!! 血ぃぶっしゅぅぅぅぅ!!!!
みたいなね。

でも、そのわりには上記の監督さんたちのようにアクションシーンを派手に、そしてスピード感たっぷりに描くことはできていませんでした。カメラワークに臨場感も足りなかったし、ジェシー・アイゼンバーグは最強という設定のわりに動きがちょっと鈍かったです。終盤にある長回しのシーンはちょっとすごいと思ったんですけどね。

あとは敵のボスにインパクトがありませんでした。「えっ、あんたが主人公のライバル役だったの!? どう贔屓目に見ても中ボスくらいだと思ってたわ!!」という程度に敵の印象が薄く、ラストバトルにもあまり派手さがなく残念でした。あそこからさらに一段階あればもっと面白かったと思うんですけども。

マイクとフィービーを演じる若きスター俳優のジェシー・アイゼンバーグとクリステン・スチュワートのお似合いっぷりは完璧で、
マイクがダメダメだし自己中なのに憎めないキャラになっているのは、どこか頼りなさげなのに、そこに少年のような可愛らしさが同居したジェシー・アイゼンバーグ本人の魅力あってこそ。

フィービー役のクリステン・スチュワートは真に演技派の女優になりましたね。
クールで他人のことなんて気にかけてません、という雰囲気を醸し出しながら、内面では思いやりに溢れた人物であるという役柄は、「アリスのままで」や「アクトレス 〜女たちの舞台〜」に引き続き、もはや彼女の十八番とも言えそうです。

2009年の「アドベンチャーランドへようこそ」以来の共演となった彼ら2人は最初から最後まで魅力的で愛らしいカップルを全力で演じきっているのに、途中から始まるスプラッター劇がその魅力を半減させてしまっていたのがちょっと残念。結局何の話だったのかいまいち伝わってきませんでしたしね。

しかし、この2人の共演はまた見てみたいと思わされました。
今度は例えば、ヒッピーのラブコメとかどうでしょう! マリファナの煙をお互いの口の中に吹き入れるとかね! フゥー!! セクシー!!

あ、なんかおかしなテンションになってきちゃったな...と、というのも、このコンビがとってもキュートでずっと見ていたくなってしまう、ということです、そういうことなんです!

あ、肝心の映画そのものはずっと観ていたくなるものだったのかって? うーん、そうでもなかったですかね。



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Theme: 映画感想 - Genre: 映画

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