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ヘイトフル・エイト (The Hateful Eight) 極力ネタバレなし感想 一番ヘイトフル(いけ好かない)なのは誰?

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オススメ度 ★★★★☆



あらすじ


雪山で自身の馬を失った賞金稼ぎのマーキス(サミュエル・L・ジャクソン)は、道を通りがかった馬車に助けを求める。

馬車に乗っていたのは、同じく有名な賞金稼ぎジョン(カート・ラッセル)
彼は1万ドルのがかかった賞金首のデイジー(ジェニファー・ジェイソン・リー)を乗せ、街に向かい最中だった。

途中で怪しげな自称保安官のクリス(ウォルトン・ゴギンズ)を拾った馬車は、猛吹雪から避難するためにミニーの紳士洋品店へ駆け込む。

マーキスにとってこの店は慣れた場所であったが、そこに見慣れた顔はなかった。
代わりにいたのは、ミニーから店番を頼まれたというメキシコ人のボブ(デミアン・ビチル)や絞首刑執行人オズワルド(ティム・ロス)

こんな不可思議な連中が、偶然に山奥の店に揃うはずがない。
ジョンは彼らの中の誰かはデイジーと共謀した犯罪者だろうとにらみ強い警戒心を抱くが、そんな中、ある凄惨な事件が起こる...

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感想


みなさん、最近タランティーノ分足りてますか?

え、ちょっと最近足りてなかった!? そうですよね、前作"Django Unchained"から、早いことに3年も経ってるんですもんね!

そんな皆様に朗報です。
先日発表されたアカデミー賞にもノミネートされた新作「ヘイトフル・エイト」は、「イングロリアス・バスターズ」など様々な作品で用いられている章立て構成に、黒人差別に対する皮肉あり、残虐グロ表現あり、さらには一見無駄にも見える長く(良い意味で)ダラダラした会話という、「これぞタランティーノ!!」な要素が凝縮された作品になっていますよ!!

物語の幕開けは、アメリカのとある雪山から。
名の知れた賞金稼ぎのマーキス(サミュエル・L・ジャクソン)が馬を失って吹雪の中をさまよっていると、前方から駅馬車がやってきます。

乗せてくれないかと声をかけてみると、馬車の中には有名な同業者の姿が。
首吊りのジョン(カート・ラッセル)」と呼ばれる彼は、1万ドルのがかかった賞金首のデイジー(ジェニファー・ジェイソン・リー)を街に運んでいるさなかでした。

ここから始まる、個性豊かな彼ら3人による会話シーンが前置きとなるのですが、これがまた長い!
会話のもう一人の参加者である自称保安官のクリス(ウォルトン・ゴギンズ)を拾うまでに30分くらいかかっています。

正義感が強いながらも暴力性が強く、誰よりも疑り深いジョン、下品で狂気を感じさせ、でも心のうちでは何を考えているかわからないデイジー、そして3人の中では一番まともな感覚を持ったマーキスの会話から、彼らの大体の性格を把握することができます。

ここを「退屈だ」と感じるか、「ここにこそ話の重要な部分が詰まっているんだ、しっかり聞くぞ!」と思うかはタランティーノ監督へのファンドによって違ってくる部分かと思いますが、もし眠いと思ってしまったとしても、目をこすってでもしっかり聞いておきましょう。ラストのラストまで、ここで交わされた何気ない言葉の一つ一つが、まるで注射器のように鋭い痛みを伴って刺さってきますので。

合計で1時間にわたる導入部分を超えると、物語は本格的に動き始めます。
猛吹雪をしのぐため、山中にある「ミニーの紳士洋服店」へと駆け込み。店を経営する黒人のミニーは、マーキスにとっては昔馴染みの見慣れた顔。

しかし、そこに待っていたのはミニーでも常連客でもなく、「ミニーから店を任された」と語る怪しげなメキシコ人ボブ(デミアン・ビチル)と、絞首執行人だと名乗るオズワルド(ティム・ロス)などの見慣れない顔ばかり。

訝しげに思うマーキスでしたが、一体これはどういうことなのか...?

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この不思議な状況の中、ジョンは「この中の誰かはデイジーとグルで、邪魔者を殺そうとしているんだ!」と大騒ぎし、メンバーたちから強引な方法で次々と銃を奪っていきます。
こいつ、変な妄想で何言ってんだよ。頭おかしいんじゃないの...? と、観客の多くは思うことでしょう。

ここからの展開も語りたいんですが、うーん、できない!! だってここからの展開は、ミステリー的要素の強い、個性的でどこかイラつく8人による怒涛のトークバトル。どこか一つでも切り取っちゃうと、ネタバレにつながってしまいそうなんですもん!

そんな中私から言えることは、今作は「タランティーノによる」ミステリーだということです。
グログロで、おふざけ満載で、とんでもなく派手。それこそがタランティーノの魅力です。ストーリーは緻密に練られているものの、最後には誰もがスッキリ爽快、ドカーンと脳までぶっ飛ばされて、最高の笑顔で劇場を去ることができるんです。

確かに黒人差別に対するきっぱりとした反対の意思など、社会的な面もあります。
でもそれ以上に、これはエンタメ作品なんだという強い意思表示が感じられる作品であり、特に物語の結末、「一番『いけ好かない(ヘイトフル)』に見えた人物こそ、実は尊敬すべき面を持っていた」ということを示すラストシーンは感涙ものです。

登場する8人(+α)の全員が主人公と言っても過言ではない、個性的なキャラクターたちを演じる、豪華というよりも実力派な俳優陣の活躍も見事で、特にオスカーノミネーションを受けた、デイジーを演じるジェニファー・ジェイソン・リーの演技は素晴らしい以外の言葉が出てこないですね。

モラルも理性もない狂人のように見せかけて、実は裏では...という狡猾さを、最後の最後まで観客の我々に気付かせないという巧妙さを完璧なまでに演じきっていました。
受賞できなかったのが悔やまれる好演でしたね。

そしてもちろん、皆さんお待ちかねのグログロ、血ぃブシャブシャの銃撃戦も完備されています。
これぞタランティーノ! と諸手を挙げて喜びたいところではございますが、これはあくまでR18。残虐描写が苦手な方にはあまりお勧めできません。

しかし、緻密な推理ショー×爽快・ド派手なガンバトルが楽しめる極上のエンタメ作品である今作は、タランティーノ分に飢えた映画ファンにとっては最高のご馳走です。劇中にはタランティーノ本人によるナレーションも入っていますしね!

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Theme: 映画感想 - Genre: 映画

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