ドラえもん 新・のび太の日本誕生 極力ネタバレなし感想 ずっと一緒にいられたら。

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オススメ度 ★★★★☆



あらすじ


いつものようにテストで0点を取って、ママに怒られたのび太

家にいても学校に行っても怒られる毎日に嫌気がさしたのび太は家出を決意。ドラえもんに道具を借りて、空き地や裏山で1人の暮らしを始めようとするも、どこの土地にも所有者がいて、自分が勝手に暮らし始めても文句を言われない場所というのは存在しないことを知る。

同じ頃、しずかちゃんジャイアンスネ夫も家庭でのトラブルから家出を決心したものの行くあてもなく、のび太やドラえもんに助けを求め、みんなで家出する計画をたてる。

しかし、人の溢れるこの現代に、彼らが行けるところはない。みんなが途方に暮れていた時、スネ夫が言う。
「おかしいと思わない!? 土地なんて何億年も昔からあったのに、あとからきた人間が勝手に分けて住んだだけじゃん!」

確かにそうだ。だったら、人間がいない時代にいけばいいじゃないか!
のび太の提案で、まだ人間のいなかった時代の日本へ行き、自分たちだけの世界を作ろうと決めたのび太たち。

しかしそこには、「ギガゾンビ」と呼ばれる魔術師による、恐ろしい陰謀が動き始めていたのだった...

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感想


日本中のみんながとっても大好き、ドラえもんの声優陣が交代してから早10年だそうです。早いもんですねえ。
そんな記念すべき年に公開されたのが、今では毎年恒例となった映画ドラえもんの、これまた10周年記念作品として1989年に公開された「のび太の日本誕生」をリメイクした作品となっています。

声優交代後のドラえもんは、旧劇場版の名作を次々に発表しており、その評価は作品によってかなりのバラつきがあります。
評価のバラつきの理由の大きなものの一つに、オリジナル版からの改変がうまく機能しているのか、という部分があるはず。「余計な設定やキャラを付け足したせいで、オリジナルの良さが消えちゃったじゃないか!」という昔からのドラえもんファンの声を聞くことが多い気もしますしね。

しかし今作「新・のび太の日本誕生」においてはそんな心配はご無用です。

オリジナル版から引き続き登場のサブキャラクターたちに個性を与えることで物語に厚みが増し、オリジナル版よりもずっとスリリングでハートウォーミング、涙なしには観られない感動大作へと華麗なる変身を遂げているのですから。

物語は、いつものようにテストで0点を取ったのび太くんが、いつものように先生とママに怒られるところからスタート。
いつもなら「ドラえもぉ~ん! テストでいい点取れる道具出してぇ~!」と泣きつくところでしょうが、今回ののび太くんは一味違います。

「誰の力も借りずに生きていく!」と決意した彼は、自由を求めてまさかの家出を決意。
キャンプ用にドラえもんの道具を借りて(早速人の力を借りちゃってますけど)、いつもの空き地に居を構えることにします。

ところがどっこい、「空き地」と呼ばれているはずのその場所にはなんと所有者がいて、「私有地に勝手に家を建てるな」とその場所を追われることとなるのです。

その後も学校の裏山や国内の僻地など様々な場所家を建てようとするのび太くんですが、どこに行ってもそこには所有者がいて、自由な暮らしなんてできやしなかったのです。

のび太くんが途方に暮れていると、ジャイアン、スネ夫、しずかちゃんというお馴染みの面々も同じく家出を計画していることが判明します。その理由は様々で、遊びにも行かせてもらえずに家の手伝いばかり強制されることに嫌気がさしたジャイアン、両親からしたくもない勉強を強制されることのが辛いスネ夫、ピアノのレッスンにおいて、親からの期待がプレッシャーになって嫌になってしまったしずかちゃんなど、昔よりも今の方が問題視されている事柄がずらりと並んでいることには驚くべきでしょう。

特に、ジャイアンママの「そんな文句は、奴隷みたいに働いてから言いな!」というセリフは、1989年当時と2016年の現在では全然意味が違って聞こえるんじゃないでしょうか。1989年には生まれてすらいなかった私には、当時このセリフがどんな風に響いたかは想像することしかできませんが。

そんなこんなで、ドラえもんも交えてみんなで家出をすることになった一行は、誰もが「所有地」という概念を持っていないどころか、まだ人類が存在すらしていなかった頃の日本へ行って、自分たちだけの世界を作ることとなります。

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原始時代へとタイムスリップした彼らは、ドラえもんが所有する22世紀のひみつ道具を使って、自分たちだけの楽園を築き上げていきます。
しかし、その過程で出会った謎の少年・ククル(白石涼子)や、のび太がドラえもんの道具から「ペット」として育て始めるグリフォン、ドラゴン、ペガサスという個性豊かな3匹を混じえて、物語は思わぬ方向へと進んでいくのですが...

ここからのお話は、ぜひともネタバレなし、ご自身の目で確かめていただく価値がある、素晴らしい物語だと思います。

新ドラえもんシリーズどの作品にも言えることですが、アクションシーンの迫力が昔とは比べものになりませんね。

今作で言えば、悪の親玉ギガゾンビvs「ドラゾンビ」ことドラえもんの一騎討ちのシーンは超かっこいい! 「これほんとにドラえもん!?」と思わずビックリしちゃうくらいです。

そしてこれは特に、個人的大傑作の「新・鉄人兵団」と今作に顕著なことですが、結末にたどり着くまでの過程やキャラクターの心理描写がかなり丁寧です。

新ドラえもんには「無理に泣かせどころを作っている」という批判を聞きます。
しかし私から言わせれば、こういうのは「泣ける理由を適切に導いている」と言った方がいいと思っています。

とにかく、キャラクターの個性や登場人物の心理を優しい目線で描いているので、ついつい感情移入せずにはいられなくなってしまうんですよね。

そんな素晴らしい人物描写のおかけで、オリジナル版ではさほどの存在を示さなかったけれど、今作においては物語のメッセージ性と深く関わるキーキャラクターへと大出世している人々も。

それはペガ、グリ、ドラというのび太の3匹の「ペット」たちと、
そしてもうひとりはのび太ママでしょう。

特にのび太ママのエピソードは感涙必至です。あれは泣かないわけないでしょ。お母さんに電話したくなったわ。我慢したけど! おとなだから!!

ていうかちょっと待ってください。私、この映画を(一人で)観ながらお腹を抱えて思いきり笑って、おまけに3回も泣かされて、心のなかに抱えていた重ーい何かがきれいさっぱり消え去っていったんですけど。

これはあれですか、精霊王ドラゾンビ様の魔法の力によるものですか? いや、魔法は存在しないって、映画の中で言ってたぞ。

ということは...わかった! この映画がとにかく最高なおかげってことだ!! 真実はいつだってシンプルなものですよね!

よーし、もう一回観に行っちゃおうかな!



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Theme: 映画感想 - Genre: 映画

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