エヴェレスト 神々の山嶺 ネタバレ感想 死ぬ覚悟で行きましょう。

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あらすじ


ヒマラヤ山脈登山の拠点となる街、ネパールの首都カトマンズ。ヒマラヤ山脈の最高峰エヴェレストはそこにある。
1924年の第三次エヴェレスト遠征に参加しイギリス人登山家ジョージ・マロリーが、にエベレスト登頂に初めて成功したか否か。それは登山家たちにとって大きな謎となっていた。

山岳カメラマン・深町誠(岡田准一)は、カトマンズの骨董屋で古めかしいカメラを見つける。

そのカメラはマロリーが使用していたものと同じもの。
もしかしたら、マロリーの登山成功に関する手がかりがつかめるのでは...とカメラを購入した深町だったが、そこに謎の老人が現れ、「そのカメラは我々のものだ、返してくれ」と言われ、カメラを手放すこととなってしまう。

その老人と一緒にいたのは、なんと7年前に失踪した天才アルピニストの羽生丈二(阿部寛)
果たしてカメラの中に眠る驚愕の秘密とは? そして、7年間もの間カトマンズに暮らしていた羽生の真の目的は?

謎の答えに近づいていくうち、深町の心にはある決意が生まれていく...

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感想


予告編の時点で、「これはダメかもしれない」と思う映画ってあるじゃないですか?
2015年は、それが「ギャラクシー街道」だったんですが、でも本編を観たら実際は面白いかもしれない...と一縷の希望を抱いて観に行ったら、案の定ダメだったんですけど。

で、今年の「ギャラクシー街道」枠がこの「エヴェレスト 神々の山嶺」でした(「信長協奏曲」は含みません。面白かったので)。

私の記憶が正しければ、昨年の12月頃から映画館で毎回予告編が流れるという激推しっぷりで、しかもその中で流れるハイライトには

阿部寛「少しでも可能性が残ってるなら、俺は諦めない!」

尾野真千子「(山にむかって)何人の命を奪えば気がすむんですか。 なんでこんな目に遭わなければならないんですか!」

岡田准一「俺は頂上に立ぁーつ!!」

などなど、どこの宇宙で教育を受けてきたらこんな恥ずかしいセリフを言えるんだろう、という超現実的すぎるセリフを吐き続けるメインキャスト3人の姿が大写しになっています。予告編を見ているだけでも恥ずかしさにのたうちまわるレベルだったんですが、

いやいやちょっと待てよと。
昨年公開のハリウッド映画「エベレスト 3D」はなかなか面白かったじゃないですか。
ということは今作も、エベレストという過酷な環境下を生き延びる男性2人の熱い友情物語が見られるのかもよ...と、またも一縷の希望を抱いて劇場へ行ってみたわけですよ。そしたら...

ごめんなさい、やっぱり全然おもしろくなかったです。

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物語は、1920年代に第三次エヴェレスト遠征に参加しイギリス人登山家ジョージ・マロリーについての解説から始まります。
エベレストの初登頂に成功したのは、1953年のエドモンド・ヒラリーとテンジン・ノルゲイによるものだと考えられていますが、最近になって山頂付近で遭難し、なくなってしまったジョージ・マロリーなのではないか、という説が浮かび上がってきたのです。

もしもジョージ・マロリーがエベレスト登頂に成功していたとしたら、登山の歴史を根底から覆す大事件!
ということでこの物語は、主人公たちがその謎を解き明かすために奔走するという物語...かと思うじゃないですか?
みなさんご安心ください。一見重要なように見えたこの話、最終的には全然関係なくなりますから。

舞台は現代に移り、ネパールのカトマンズでクルーに撮影を続けたいと懇願する一人の男性が。
その男こそ、この物語の主人公・深町誠(岡田准一)です。
山岳カメラマンの彼はエベレスト登頂を目指す人々を撮影することにご執心。しかし、登山家たちが途中で命を落とすところさえも撮りたがる彼は、登山家たちからも好かれるような存在ではありません。

ここでの田中要次(キムタクの"HERO"で「あるよ」って言ってる人)の演技がまたいいですよねえ。
撮影を続けようと頼む岡田くんの胸ぐらを掴んで、「遺族の気持ちを考えろぉ!」と棒読みで怒鳴った後、車の中ですっごくわざとらしいうなだれ方をしているっていう。まず第一の爆笑ポイントでしたね、ここが。

あれ、田中要次ってこんなに演技下手な人だったっけ? と思っちゃったんですが、ここからだんだんと明らかになっていくわけです。
この映画、演出がボロボロなおかげで、「実力派」と呼ばれる俳優陣を次々と大根役者に変えていってしまっているということが。

とにかく、セリフもシーンの絵作りもわざとらしくて、リアリティの欠片も見られないのが残念です。
人の仕草、椅子を引いたり寝転がったりするタイミング、レストランの背景で話している人たちの何気ない仕草まで、たぶん全部計算して作った結果なんでしょうが、自然さの「し」の字もないものばかり。

ちなみに映画鑑賞直後の私の感想はこんなんでした↓


上述のようにセリフも、どの宇宙で教育受けてきたんだお前ら、とツッコミたくなる恥ずかしいものばかりで、寒いエベレストの中のはずなのに、観ているこっちは恥ずかしさで顔が熱くなってきてしまうという始末。もう勘弁しておくれ...

その後、岡田くんが失意の中にカトマンズをぶらぶらしていると、街中の骨董屋の中でとあるカメラを見つけます。
それはなんと、マロリーが使用していたのと同じ型のカメラ!ネパールで発見され、しかも使い古されたもの...となれば、これはもうマロリーのもので間違い無いだろう、と踏んだ岡田くんは、値切って値切ってカメラを購入します。

しかしタイミングよく、謎の老人と2mくらいあろうかという巨人が店に乗り込んできて一言。
「盗品を扱っているという店はここか?」その言葉に店主は完全にビビリ、事実をバラした息子を殴ります。
それはとりあえず無視して、老人は岡田くんに「カメラを持っているね。それは私たちのカメラだ。返しなさい。」と、なんとも強気なことを言います。
しかし、この中には世紀の大発見が眠っているかもしれません。どうする岡田くん。逃げるのか!? 戦うのか!?...と思いきや、なんとカメラを黙って渡しちゃいます。

そこ普通に渡すんかーい!!

え、ちょ、このカメラって岡田くんの仕事上で必要なカメラなんじゃないの!? 自分で買ったやつなのに普通に渡しちゃっていいんかい!
でも、なんだか後悔し始めちゃったのか、岡田くんは彼らを追いかけて「カメラ、カメラ!」と連呼します。いやいや、そんな後悔するくらいなら最初から渡すなよ!

で、彼らを追いかけていくうちに、老人の傍にいる巨人が、エベレスト登山中に失踪した伝説のアルピニスト・羽生丈二(阿部寛)ということが判明します。

もともとは無名だった彼は、過去に日本の山で「鬼スラ」と呼ばれる崖登りを成功させて一気に有名人に。
その後も前人未到の記録を次々と打ち立て、日本でも有数の登山家として名を馳せたわけです。

しかし彼には協調性がなく、登山中にパートナーの命綱を切って殺したという噂があり、かつてのパートナーからも「人間としては最低」と呼ばれているような人間でした。

日本に戻った岡田くんが調査を進めていく過程で、阿部ちゃんが殺したとされるパートナーの妹であり、現在の阿部ちゃんの彼女・岸凉子(尾野真千子)が登場。
事故の後、阿部ちゃんは尾野真千子にお金を送り続けていたという事実が発覚し、阿部ちゃんって実はいいやつなんじゃないの説が浮かび上がります。

その事実を確かめるため、岡田くんと尾野真千子はカトマンズに向かい、阿部ちゃんを探しに行きます。
街のこどもたちにお金を払って阿部ちゃんの住処を見つけ出した彼らですが、そこで衝撃の事実が発覚。

なんと阿部ちゃんは、山の中で自分を助けてくれた現地人と結婚し、子どもまで設けていたではありませんか!

なんだ、結局ゲスの極みだったじゃねーか!

空前絶後の不倫タイフーンが巻き起こっている現在の日本で、この設定は受け入れられなさそうな気がします。
健気に阿部ちゃんのことを待ち続けていた尾野真千子がかわいそう! とか言い出す世の女性、多いんじゃないでしょうか。

ここからようやく、阿部ちゃんと岡田くんのエベレスト登山が始まるわけですが...
岡田くんが阿部ちゃんを大好きになってストーカーしちゃう理由とか、阿部ちゃんとマロリーの間にい存在するのであろう関係性が全くわからないので、この辺りから「あれ、何の話だったっけ?」と思っちゃう人も多いのでは?

でもご安心を。私もそうでしたから大丈夫です!

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はっ! 気づけばここまでで既に、いつもの記事の1.5倍くらいの長さになってるじゃないですか!
これはまずい、ということで、ここからはネタバレも厭わず、この映画の笑えるシーンベスト3を箇条書きで挙げていきたいと思います!

ここからはネタバレ注意ですよ!




3位: 食事中に手をガタガタ震わせる阿部ちゃん



エベレスト登山中に、山の中腹でテントを張った岡田くんと阿部ちゃん。
その中で山の恐怖について語る阿部ちゃんですが、突然画面の外から「ガチャガチャガチャガチャ!!」と大きな金属音が聞こえてきます。
なんだなんだと我々が不安になると、その音は阿部ちゃんが、恐怖にフォークを持った手をガタガタ震わせて鳴らしていたのでした!

いやいや、どんだけ恐怖感じてるにしても、いくらなんでもここまで震えないでしょ!
この映画全体に対しても言えることですが、演出が全部わざとらしすぎて、シリアスなシーンもただの逆シーンに変わっちゃうんですよね。



2位: 突然のテレパシー



ラスト直前、山頂近くで阿部ちゃんの死体を見つけた岡田くん。
阿部ちゃんが最期に残した日記を読んでいると、彼の頭の中に突然阿部ちゃんの声が響き渡ります。

そう、なんと阿部ちゃんは、死してついにテレパシー能力を手に入れたのです!
信じられますか? 亡くなっているはずの阿部ちゃんは、「俺の鞄の中にマロリーが山頂で撮ったフィルムが入っている」と親切に教えてくれるんですよ!

肝心の岡田くんは、「そんなのはどうでもいい」と作品のメインテーマ全否定しちゃいますが。いやー、あまりの超展開には、おそらく超展開のカリスマ園子温監督もびっくりでしょうね。



1位: 岡田くん 「取り憑け! 取り憑け!! 取り憑け-!!!」



テレパシーでの会話を終え、阿部ちゃんの思想に感激した岡田くんは、
「羽生、俺があんたを連れて帰ってやる! だから俺に、取り憑け! 取り憑け!! 取り憑け-!!!」とオカルトちっくなことを連呼します。

いや、他の人たちよくこれ静かに観てられるなあ、と感心しちゃうくらい笑っちゃいましたよ。取り憑けって。
登山の途中で阿部ちゃんが死にかけの岡田くんをおぶって崖を登るシーンがあるんですが、それと同じように、岡田くんが阿部ちゃんをおぶって降りるのかと思ったんですが、そうではなかったみたいですね。



...と色々言ってきましたが、結局この映画、何が一番キツかったかって、作品のテーマが全く見えてこなかったことなんですよね。
最初にマロリーの謎を解き明かす物語であることをほのめかしておきながら、途中からだんだん関係なくなってきて、ラストには主人公の口から「どうでもいい」発言させちゃうし、

登山の専門用語をポコポコ連発してくるもんだから、素人の私のような人間には阿部ちゃんのやろうとしてることがどのレベルまですごいのかもはっきりしませんでしたし。最近話題の「マネー・ショート」では掟破りな技を使いつつも観客に説明してくれてるんだけどなあ。

しかしいいこともありました。この映画、下手なコメディ映画なんかよりも全然笑えます。
ていうか、観たら400%笑えます。私が挙げた笑いどころなんて、氷山の一角にしか過ぎません。
皆さんも是非、ご自身で劇場に行って、自分的にツボった笑いどころなどを挙げてみて、一緒に観たお友達と共有してみるのも楽しいかもしれませんよ!

ちなみに私、ここ3週間くらいでここまで笑えたのは初めてです。
お仕事で疲れきった心と体に、極上の笑いを与えてくれてありがとう(ありがとう)



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Theme: 映画感想 - Genre: 映画

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