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家族はつらいよ ネタバレ注意感想 俺が大黒柱。

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*注意! 作品の結末をネタバレしています

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オススメ度 ★★☆



あらすじ


脇目も振らずに働いた仕事を退職した後、友達とゴルフをしたり、行きつけの居酒屋で大好きなお酒を飲んで楽しく過ごしていた周造(橋爪功)は、今夜も友達と楽しく飲んで、いい気分でご帰宅。

記念日などには疎いものですっかり忘れていたが、今日は妻・富子(吉行和子)の誕生日! たまには何かプレゼントでもしてやるかと、何か欲しいものはないかと尋ねてみると...

なんと富子が持ち出してきたのは離婚届! 今年の誕生日プレゼントには、これにサインして欲しいのだと、とんでもないことを言い出したのです。

これは長男・幸之助(西村雅彦)の一家を含め3世代で同居をする平田家にとって、前代未聞の大事件!

思わぬ事態に家族中が大騒ぎする中、金井家に嫁いだ長女・成子(中嶋朋子)までもが浪費癖のある夫・泰蔵(林家正蔵)と別れたいと泣きついてくる。

それと同時に、次男の次男・庄太(妻夫木聡)は、長年付き合った彼女の憲子(蒼井優)と結婚を決め、彼女を家族に紹介しようと自宅に招く。

そんな中開かれる、家族全員が集合した緊急家族会議。果たしてこの会議、どこへ向かってしまうのか...?

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感想


今は世界中どこを見てもフェミニズムの時代。
「スター・ウォーズ」では女性主人公がライトセーバーを振り回し、女社長になったアン・ハサウェイが、部下のロバート・デ・ニーロに仕事を与える時代です。

日本でだって同じですよね。
女性の社会進出が大きな話題となり、今や結婚したって働くのが当たり前。私の職場では、「専業主婦じゃ生計立てられないし、でも子どもは欲しいから、私がもっと早い時間に帰れる仕事に就かないと」と言って転職してっちゃった女性の先輩もいます。むしろ男なんかよりよっぽど女性に厳しい社会になってきてんじゃねーの? と思う機会の方が多いくらいなんですが...

対して、「日本の身近にある家庭の姿」を上手く描いたとして好評を集めているこの「家族はつらいよ」はその流れに逆行するような作品。

日本の家庭においては女性が男性の純然たる下僕であることを前提に、男性はそのことに対する感謝の気持ちを忘れてはならないよ、と説く、
劇中の妻夫木聡の言葉を借りるならばとっても「前近代的な」お話となっています。

物語は、自宅で家事をしながら電話を取る、いかにも日本的な専業主婦のお姉さま・史枝さん(夏川結衣)の姿からスタート。

「俺だよ俺!」と、いかにも一昔前に流行った「おれおれ詐欺」的な不愉快な口調で「俺」という単語を連呼する電話の相手は、彼女の義理の父親である周造(橋爪功)

電話の用件は、「友達とゴルフ帰りに飲んでくるから、夕飯はいらない」というものでした。

その夜、いつものようにフラフラになるまで酔っぱらって帰宅した周造は、またいつものように服を脱ぎ散らかし、妻の富子さんにその片付けをさせていました。

そういえば、すっかり忘れていたけど今日は妻の誕生日。記念日なんかには疎い俺だが、しかたない、今回は何かプレゼントしてやるよ。さあ、何がほしいか言ってみろ、と富子さんを促したところ...

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なんと出てきたのは、結婚して以来見たこともなかった離婚届。
こりゃあなんかの冗談か、と笑い飛ばそうとした周造ですが、これがどうやら本気らしい。

いまや離婚なんてよくあることですが、長男の幸之助(西村雅彦)夫婦とその息子2人、そして次男の庄太(妻夫木聡)が同居する平田家にとっては超大事件。

思わぬきっかけから、金井家に嫁いだ長女・成子(中嶋朋子)とその夫・泰蔵(林家正蔵)を交えて平田家大集合、緊急家族会議が開かれることになります。

しかしなあ...
もう、批判も覚悟でひどいこと言っちゃいますね。私にとっては、この映画で描かれる理想の家族像っていうやつが、ちょっと気持ち悪かったんですよ。

というのも、平田家の奥様は長女の成子を除いてもれなく専業主婦で、しかも旦那さんに話すときは「〜なさる」「〜っておっしゃる」など尊敬語を連発。
周造だけでなく、その長男の幸之助も「俺は仕事一筋で家族を養ってやってる」みたいな上から目線で、外から帰ってきた男たちは当然のように脱ぎ散らかしたまま床に落とし、それを女性陣が文句の一つも言わずに片付けている...という家庭なんですよね。

しかも物語のクライマックスでは、周造が、成子が家庭の稼ぎ頭になった金井家に対し「お前(泰蔵)なんて女に養ってもらってるくせに!」という時代錯誤な悪口を言い、その言葉で男としてのプライドを傷つけられた泰蔵がブチ切れ。

離婚話が進んでいる最中だというのに周造が行きつけの居酒屋のママ(風吹ジュン)の手を握っている...というとんでもない事件の現場を撮した写真を家族全員にバラし、ショックで倒れてしまった周造が病院に運ばれる、と言うもの。

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ラストのオチも、個人的には心にしこりの残るものでした。
病院から帰ってきた周造は、富子さんの申し出を受け入れることを決意。離婚届にサインをした周造は、富子さんに「今までずっと一緒に入られて楽しかったよ、ありがとうな」と初めて感謝の言葉を述べます。

そこで感動しちゃった富子さんは、「その言葉が聞ければ十分!」と離婚の話を撤回。
心を入れ替えた周造はその後、服を脱いだら靴下もシャツも裏返しのままじゃなく、ちゃんと自分で向きを整えてから富子さんに片付けさせてあげるようになったのでした...というものなんですが...

いやいや、結局服は富子さんに片付けさせるスタンスは変わらないんかい!!

まず、男は稼ぎ頭だからぶっきらぼうで家事はせず、それを家庭でサポートする女性は文句を言わずついてこい、っていう前提のもとに物語が形成されてしまっているのが正直きついです。

20〜30年前だったらこういう家庭像こそ「古き良き」日本の家庭として見られたんでしょうが、いまや結婚しても夫婦共働きでないと生活していけないよ、っていう家も多い現代でやられても、ねえ。

その古くささと言ったら、周造を演じる橋爪功に「マジ」という単語を使わせるということ自体がギャグになってしまっているくらいなんですよ。「マジ」って'80年代くらいからあった言葉ですよね。

しかも脚本を書いているのは、山田洋次監督の長年のコラボレーターであり、自身も女性の平松恵美子さん。
女性がこれ書くかぁ...私は男だしフェミニストでは全然ないですが...って言い方もおかしいですけど、それでもちょっとがっくりきちゃいましたね。

まあこれこそ昔ながらの日本人一家の光景、っていうのはわかるんですけど、この家庭像に私のような20代半ばのガキンちょが共感できるかって言われると、かなり微妙でした。

確かにギャグはそこそこ笑えるものもあるし、最後にはほろりと泣ける部分もあるし、エンタメ作品としてはまあまあまとまっているとは思うので惜しいというか...うーん...ああ、釈然としない!!

しかし、日本の家族像っていうものについて考える機会をいただけた映画だなあとは思いましたので、みなさんもこの映画を観て、家族の正しい姿とはなんなのか、考えてみるのも面白いかもしれません...



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Theme: 映画感想 - Genre: 映画

Comment

  • 2016/03/21 (Mon) 12:09
    にとり #X.Av9vec - URL
    No title

    同じ20代のガキンチョです。
    この作品は自分は高い評価付けましたが、
    あくまでも本作はフィクションだからこそ面白いんだと思ってます。
    私はノンフィクションでさえフィクションだと思って観てるような頭お花畑さんなのでちょっと感覚おかしいのかもしれませんが…

    なので個人的にはリアリティ云々言ってる人達はちょっと何言ってるんだろう状態ですね。
    特にリアルな家族像とか言ってる人いたら多分目がry

  • 2016/03/21 (Mon) 12:27
    UC #- - URL
    Re: No title

    にとりさん

    私はフィクションだとわかってても、なんか現実の問題とくっつけて考えちゃうからダメなんだと思います。
    もっと純粋に作品を楽しまなければ...
    この作品はギャグもそこそこ笑えましたし、最後には泣けるシーンもあるので、映画としてはなかなか面白いかもしれませんね。

  • 2016/03/27 (Sun) 16:45
    さくら #- - URL
    男の理想、男上位社会を見事に表した映画

    笑える場面は沢山ありましたが、根底には男の願望が、妻のことも気をかけてやっているけど、男が働いてるんだ、食わしてやっているんだ、という世界観、極めて時代遅れの映画で不愉快にも思いました。
    あれに感動する女性は熟年世代で、息子を持っている方なんでしょうね。自分達は男を立てた世代で、自分達もそれに不満もあったでしょうが、息子をもった途端に、女に厳しくなっていく。
    日本の女性の地位はかなり低いらしい。
    男社会なんです。映画の製作者は「女は子供を二人は産め」
    「巫女さんごときに言われた」の発言と同じような男性ですね。

  • 2016/03/27 (Sun) 20:34
    UC #- - URL
    Re: 男の理想、男上位社会を見事に表した映画

    さくらさん、コメントありがとうございます!

    そうですねえ、この映画では、今まで脱ぎ散らかしてた靴下を、とりあえず表裏をちゃんとして女性に片付けさせてあげる...っていうかなり男性が上な立場前提な行為を「女性に敬意を払うこと」の象徴みたいに描いちゃってましたからね。私の職場は女性ばっかりで、旦那さんと対等に働いて家事も分担で...って人ばっかりなので余計違和感残りました。
    しかも脚本書いてるのが女性って驚きですね。これでいいのか、日本の女性陣。(私は男です)

  • 2016/03/29 (Tue) 10:51
    #- - URL
    No title

    私は30代ですが両親はこんな感じの夫婦ですよ
    今時なんて知ったこっちゃない馬鹿みたいな男尊女卑
    そういう層をターゲットにした映画なのでは
    父に見て悔い改めてほしいなっておもいましたw

  • 2016/03/29 (Tue) 22:52
    UC #- - URL
    Re: No title

    コメントありがとうございます!

    山田洋次監督の作品だし、もしかしたら熟年層ターゲットの作品だったのかもしれないですね!
    私の両親は全くこんな感じじゃないのであれなんですが、こういうのこそ古き日本の家庭像って感じですね。今見ると時代錯誤感ハンパなかったですが。

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Trackback

2016/03/27 (Sun) 10:56

先日、山田洋次監督の映画『東京家族』(2013年)がテレビ放映されたのを見て、なかなか良くできた映画だと思った。 瀬戸内海のとある小島に住む高齢の周吉夫婦(橋爪功、吉行和子)が、東京で暮らす子供たちに会いに来る物語だ。だが、実際に訪れてみると、子どもとはい…

六日の菖蒲 - http://6days-ayame.seesaa.net/article/435719088.html
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