10 クローバーフィールド・レーン (10 Cloverfield Lane) ネタバレ注意感想 恐怖の住処。

このエントリーをはてなブックマークに追加

*注意! 作品の結末をネタバレしています

adjinvbacsvxcvlkz.jpg

オススメ度 ★★★★☆



あらすじ


恋人のベンとの仲違いから家を出て、あてもなく車を走らせていたミシェル(メアリー・エリザベス・ウィンステッド)

しかし道の途中、何が起きたのか突然うしろから車が突っ込んできて、ミシェルの車は大回転。乗っていたミシェルは完全に意識を失ってしまった。

ミシェルが目覚めると、そこはまるで牢獄のような場所。手足は鎖で繋がれ、手荷物は全て手の届かないところに置かれていた。

どうにかして逃れようともがくミシェルの前に現れたのは、ハワード(ジョン・グッドマン)と名乗るでっぷり太った中年の男。

彼は、外の世界は何者かによる謎の攻撃によって汚染されてしまったから外に出ることはできず、彼によって見つけられ、保護された彼女はラッキーだったなどととんでもないことを言い出す。

そんなわけのわからない話をいきなり信じろと言われても無理な話。
ミシェルはここから逃げ出す方法を模索するも、ハワードがそれを許すわけはない。

なんとかあの牢獄のような部屋からは逃れることを許されたミシェルは、ここに逃げ込んできたという青年エメット(ジョン・ギャラガー・Jr)と出会う。
彼の話を聞いても、やはり外の世界は危険な状態になるのだという。もしかして彼らの話、本当のことなのだろうか...

anegvadcvnaszvas.jpg

感想


最初に言っておくと、本当によくできたシチュエーション・スリラーなんですよ。

巨大な怪獣から逃げ惑う人々の姿を擬似ドキュメンタリーとして描いた話題作「クローバーフィールド HAKAISHA」の続編を意識させるようなこの映画、作品の世界観は(おそらく)共通していないように思えるんですが、1作目にあったバイブは間違いなく今作でも健在で。

物語はとってもシンプルです。
恋人と喧嘩して家を出た主人公ミシェル(メアリー・エリザベス・ウィンステッド)は、運転中にスマホを見ていたら事故っちゃって車は横転。
なんとか死は免れたものの、当然のように意識を失って...

目覚めてみると、そこはなんだか牢獄のような、SM好きの金持ちおじさんが本気で作ったかのような拷問部屋のようなお部屋。
しかも手は鎖で繋がれてる! くっ、事故で倒れていた私を見た変態がこんなことをしやがったのか...?

そこに現れたのは、「中年太り」という単語の限界を越したようなでっぷりした体型のハワード(ジョン・グッドマン)というおじさん。

ああ、やっぱり変態の仕業かよ...
いち観客である私が途方に暮れていると、彼の口から語られるのは信じられない事実。
なんと、外の世界は何者かによる謎の攻撃によって空気が汚染され、もはや危険以外の何もかもが残されていない不毛の地になってしまったというのです!

はぁ?? いやいや、ミシェルがどれだけ眠ってたかは知らんが、ついさっきまで全然普通に外出できてたじゃん!
突然「外の世界は滅びました〜。だから外で偶然見つけたお前を保護して、SMプレイっぽい拷問部屋で、君を鎖につないて助けました〜。」なんてわけのわからないことを言われたって、信じられるはずがありません。

だいたい、外で私を保護するためにはお前も外に出なきゃならんだろ!
そんな嘘誰が信じるかと、すぐさまここから逃げ出す方法を模索しようとするミシェルなんですが...

なんとか拷問部屋を抜け出す許可を得たミシェルは、廊下に寝泊まりさせられていたエメット(ジョン・ギャラガー・Jr)という青年を見つけます。

エメットは外の世界が危ないと分かったため、もともと働いていたハワードの家に匿ってもらっているのだと言います。

家の中にいる2人ともが、世界は危ない状況だから外には出られないのだと言っている...
でも2人とも、その恐怖の正体が何なのかは全く知らないみたいだし、家の中にある扉や窓から見える外の世界は、「汚染」という言葉からは程遠いほど、緑と青に溢れている。

こんな状況下で、ミシェルは2人を信じるべきなのか?
そして世界を襲った恐怖の正体とは一体何なのか?

この映画は、外から完全に遮断され、怪しい2人の男性と奇妙な共同生活を送ることを余儀なくされた主人公が、少しずつ謎に迫っていくという様子を緊迫感たっぷりに描いた、ミステリー要素の混じったスリラーというわけです。

極端な話、作品の9/10は部屋の中、ミシェルが2人の男性を相手に真実を探り当てていく様子が描かれた物語になっていて、

どう考えたっておかしなモラル観、不自然な言動の目立つハワードは明らかに怪しくて、作中では「どうしてそんな嘘を」と考えずにはいられなくなるような嘘を平気で吐き続ける彼の言うことを信じるべきなのか、観客の我々も試されるようなスリルが魅力の映画なんですよ。

主演3人は誰もが素晴らしかったんですが、中でもハワードを演じたジョン・グッドマンは最高でしたね。
狂人なのか正義の人間なのか、怪しさと危うさの狭間にいるかのような役柄を完璧に演じきっていました。


ところが...

*ここから100%のネタバレです。これから鑑賞予定の方は読まないでください。

adgvnbajfdvjszsd.jpg

この映画が公開される前、映画館で散々流されていた予告編では既に、
恐怖の正体が「宇宙人」であることを大々的にバラしてしまってたんですね。

これはいただけない。ていうか信じられない。
これって簡単に言うと、ミステリー映画の予告編でいきなり犯人をバラしちゃうようなもんですよ。

キャッチコピーに使われた、「奴らは あらゆるフォームで やってくる」っていう宣伝も良くなかったかもしれませんね。
いや、本国でのキャッチコピーも"Monsters Come In Many Forms (怪物は あらゆるフォームで やってくる)"っていうものなので似たようなもんかと思われがちですが、

ところがどっこい。
本国でのコピーの"Monsters"って、「外で起きている謎の攻撃」もあるだろうし、他にも「恐怖」みたいな内面的な問題だっていう風にも取れるじゃないですか?

ところが日本での予告を見てからだと、コピーの「奴ら」って完全にエイリアンだとしか考えられないじゃないですか。
しかも今作でのエイリアン、別に変形も何もしないし。

日本での今作の一般評は割と低いなあと思っていたんですが、
それはおそらく、予告編を見て、「あらゆるフォームでやってくるエイリアンとのバトル」みたいなSFアクションっぽさを求めていた人が多かったんじゃないのかなあ、と勝手に想像しちゃったり。

私も正直見ながら思ってましたもん。
「たしかに結局ハワードは怪しすぎるけど、結局外はエイリアンがいるから、ハワードの言ってることは本当なんだもんね?」
って。結末知ってるんですもん。もうしょうがないよね。

最近の日本って、予告編で結末までネタバレしちゃってるケース、結構多い気がします。
しかし今回のは特にひどかったなあ。あの予告編を公開前に流そうと思った人に、溺れるほどの水を飲ませてからビンタして、中にいるネタバレの悪霊を吐き出させたいくらいです。

作品自体は緊迫感にあふれる、ものすごーくよくできたスリラーなのにもったいない!
下の予告編にはネタバレの心配はないので安心してみてください!

あ、でも、ここまで読んでくださってる時点でこの映画を既に観てらっしゃる方な訳だから、無駄な心配でしたかね?



関連記事
スポンサーサイト
Theme: 映画感想 - Genre: 映画

Comment

Leave a Reply


管理者にだけ表示を許可する

Trackback

2016/08/26 (Fri) 05:11

5日のことですが、 映画「10 クローバーフィールド・レーン」を鑑賞しました。 恋人と別れた女性ミシェルは車を運転中に事故に遭い 気を失う 見知らぬシェルターの中で目を覚まし、そこには見知らぬ男がいた 男ハワードはシェルターの外の世界はすでに滅びたと主張し、...

笑う社会人の生活 - http://blog.goo.ne.jp/macbookw/e/e3bde74adf234ec7a5f051546e15c25c