スポンサーサイト

このエントリーをはてなブックマークに追加
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

クリーピー 偽りの隣人 ネタバレ控えめ感想/ネタバレありツッコミ お隣さんは、危ない人でした。

このエントリーをはてなブックマークに追加


aebdjvsvzinxcsv.jpg

オススメ度 ★★★☆



あらすじ


とある事件をきっかけに刑事を辞め、もともと精通していた犯罪心理学者に転身した高倉幸一(西島秀俊)
最近は妻の康子(竹内結子)とともに小さな町の一軒家に引っ越し。大学教授の仕事も意外と自分に合っているようで楽しいし、新たな人生は順調にいっているかのように見えた。

彼は大学で、助手の研究の中に含まれていた、未解決の失踪事件の調査をあくまで「趣味」として始めることに。
そうするとある日、どこから嗅ぎつけてきたのか、彼の大学に以前の同僚・野上(東出昌大)がやって来て、事件の調査の手伝いを頼まれてしまう。

たった一人の生存者である長女の本多早紀(川口春奈)に証言を求めても、彼女自身も事件周辺時期の記憶は曖昧、家族の様子も「普通だった」という答えしか返ってこなかった。
ただ一つの手がかりは、早紀以外の家族が、謎の人物と連絡を取り合っているようだった、ということのみ。

同じ頃、引越しをしたのだからご近所さんに挨拶をしに行った幸一と康子だったが、近所の住民は「お互いに干渉し合わないようにしている」ときっぱり言ってきたりとかなり冷たい。

中でもお隣に住んでいる西野(香川照之)という男性は言っていることが二転三転したり不自然な態度を取ったりと、なんだか奇妙な人物で...

wedginorsafdvs.jpg

感想


今時ご近所さんと仲良くしている人もなかなか少ないのかもしれませんが、でもやっぱり、自分のすぐ隣に住んでいる人がどんな人かって、やっぱりちょっとは気になるじゃないですか?

だってどうします、一見普通そうに見えるお隣さんの部屋が、実は売春組織のアジトになっていたとかだったら。
怖いし、地域全体が安全なところかどうかとか、どうしても疑っちゃうのが人間ってもんで。

で、隣人と仲良くしすぎちゃってたりすると、知らない間に自分までその色に染まっちゃってたりとかしてね。
人付き合いをしなさすぎるのも問題だけど、逆にベタベタしすぎるのもそれはそれでっていう。近所付き合いって難しいもんですね。

本日ご紹介する「クリーピー 偽りの隣人」は、英語で「気持ち悪い」という意味のタイトルが示す通り...いや、そんなもんじゃないですね。隣人が超やばい人だったらどうしますか、というお話です。

物語はいきなり衝撃的な事件から幕を開けます。
警察の取り調べ室で、異常なくらい偉そうな態度で「自分にもモラルがある」と語る連続殺人鬼。
「殺人」なんて非人道的行為の極みを繰り返す人がモラルを語んなよ、って感じではありますが、その様子を興味深げに観察している人物が一人いました。

それが今作の主人公である高倉幸一(西島秀俊)
刑事であり、同時に犯罪心理学にも精通した彼は、署内の人々の意見には従わず、あえて犯人を(刑務所内で)ある程度自由にしておくことで、本物のサイコパスの行動や思考を観察できる、いわゆるサンプルとして扱おうとしていたんですね。

高倉による実験はうまく進んでいたかのように思えましたが、ところがどっこい。
署内の人々の心配は的中し、犯人は取り調べ室に入ってきた警察官を惨殺して脱走。
人質を取って逃亡を試みます。

得意の心理学を生かした説得で犯人に接触を試みる高倉でしたが、作戦は失敗。
犯人は人質の首を掻き切り、高倉も刺されて大怪我を負ってしまいます。もちろん犯人は射殺。

事件を受けて高倉は警察を辞職。
その後は大学で犯罪心理学を教える教授に転職していたのでした。

冒頭にこんな衝撃的な事件...
結構重要そうな事件に見えるじゃないですか?高倉の人生どころか、おそらく現実に起きていたら大変な事件ですよ、これ。

しかしご心配なく。例によって例のごとく、一見重要そうに見えるこの事件、その後の展開に生きてくること、ほとんどありませんでしたので。

eqbwovvdsns d

高倉は最近、奥さんの康子(竹内結子)と一緒に田舎の一軒家に引っ越してきたばかり。
最近は大学での仕事楽しめているし、彼の新しい人生は順調に進んでいるかのように思えました。

ところが、そうは問屋が卸しません。

越してきたんだから近所付き合いが大事、とご近所さんへ挨拶回りに向かった夫婦でしたが、隣の隣に住む田中さんは「近所付き合いはしてないの。義理とか出てきちゃうでしょ」と完全に拒絶ムードだし、

何よりも、一番大事なお隣さんである西野(香川照之)さんって人が完全にやばそう。
チョコレートを持って行ったら、「チョコレート...いやぁ、いいですねぇ〜。そういうの、嫌いじゃないですよぉ〜」とかわけわかんないこと言ってくるし、かと思いきや突然話を無視して家の中に入っていったり、どっからどう見ても変な人なんですよ。

香川照之、どっからどう見ても変な人になりきってていいですねえ。
「MOZU」では西島秀俊とコンビを組んでいた彼らが、今回は対照的な役柄として登場するわけですが、イケメンな旦那さんvs隣の変な人っていう構図が、本人たちの見た目にぴったりだったかな、と。

欲を言えばもっと意外性があってもよかったかもしれませんね。
思い切って配役を逆にするとか。西島秀俊が実は変な人、ってそっちの方がどう考えても怖さ倍増じゃないですか?
だって今作での香川照之、最初に出てきた時点で変な人感てんこ盛りだったんですもん。それだけ役に入り込んでいたってことだと思うので、そこ自体に不満があるわけではないんですが。

あんな変な人、あんまり関わり合いになりたくないなあ、と思う反面、逆に意地になって、彼のことをもっと知ってやろう、という好奇心が湧いてきてしまった康子さんは、西野の家にわざと余らせたスープを持って行ったりとかして家に入り込もうとしたり、

西野の娘である澪(藤野涼子)ちゃんに料理を教えるべく仲良くなろうと近づいたり、だんだんと西野家とのつながりを濃くしていってしまうんです。それが悲劇の始まりとは知らずに...

同時に、高倉(幸一)の方は、大学の助手の研究の中に含まれていた、未解決の一家失踪事件の調査をあくまで「趣味」として始めることになります。

失踪なのになぜか「事件」として扱われている案件に興味が湧いたというわけです。
早速事件の現場に向かい、周辺の情報を集め始めるわけですが...

そうするとある日、どこから嗅ぎつけてきたのか、彼の大学に以前の同僚・野上(東出昌大)がやって来て、事件の調査の手伝いを頼まれてしまいます。

警察の情報網ってすげえな、と。
一度事件現場にかるーく行ってみただけで、「あの事件の調査やってるんですよね」とすぐバレるっていう。しかも何年も前の事件なのに。

一家失踪事件の被害者家族の中で、唯一被害を受けなかった本多早紀(川口春奈)に話を聞くも、彼女はそもそも事件当時、事件に関する話が二転三転したために証言能力なしと判断されてしまった人物。
今回も事件当時のことについては詳しく覚えておらず、分かるのはただ、彼女以外の家族の全員が、事件より少し前からある特定の人物とコンタクトを取っていたということだけ。

一体誰とコンタクトを取っていたというのか...

aedgvfdsvdxdcbfd.jpg

ここからは2つの事件が同時進行で進んでいきます。
高倉が本多家の失踪事件の真相に近づいていくと同時に、奇妙な隣人・西野と関わっていくうちに、だんだんと心を支配されていってしまう康子...

だんだんとその異常性を見せていく西野の様子が恐ろしく、特に後半の様々な点においてはリアリティに欠けすぎる、ツッコミどころ満載の展開も多いのですが、しかし香川照之演じる西野の恐ろしさが本物すぎて背筋が凍るような思いをさせられること間違いなしです。

しっかし後半、西野をめぐる事件の解決編に挑む人物たちの行動で一箇所、本当に意味がわからなすぎて叫びたくなる場所があったので、そこだけ記事のラストに書き足しておこうと思います。ネタバレ全開になっちゃうのでここでは言及は避けときますが。

ネタバレにならない程度に後半の内容に触れておくと、
今作は犯罪心理学を極めた男・高倉 vs 他人の心理を支配する男・西野
の間の戦いが主となってきます。

この構図そのものは昨年公開の「罪の余白」も同じだったので斬新というほどでもないんですが、

この2作に共通して残念なのは、他人の心を掌握する力を存分に発揮して主人公を追い詰める敵側に対し、心理学者であるはずの主人公は心理学を駆使した攻め方ができてないってところですね。

ラスト付近、西野との直接対決に踏み切った高倉は、永遠にしゃべる続けて西野の精神を揺さぶろうとするシーンがあって、
お、これってもしかして、心理学的な何かを使って西野を追い詰めようとしてるのか!?と期待させられちゃうんですが、結局...って感じだったり。

しかし、さすがは黒沢清監督。雰囲気作りがとってもうまくて、しつこいですがリアリティは薄めな設定ながら、ついつい作品の世界に引き込まれ、その先を、その先をと、待っている事実がショッキングなものと知りながらも続きを知りたくなってしまうような世界観が生まれているんだと思います。いや、ツッコミどころは満載なんだけども(2回目)!

ということで予告編に続いて、ネタバレ全開、私がツッコみたくなった部分をご紹介して感想文を終わりにしたいと思います。
ほんと...なんでああなっちゃったんだ...





*ネタバレありツッコミ

西野の正体は、他人の心を掌握し、家族同士に殺し合いをさせ、その死んだ家族に自分が成り変わることで生計を立てていたという究極のサイコパス。
しかし自分自信で手を下すということは絶対にしないので、「僕は犯罪者じゃありませんよ」と平然と言い放つような人間だったのです。

でも、作中で思いっきり人を撃ち殺してたじゃん! もしかしてあれが初めてって訳じゃあないでしょう。
もう完全な犯罪者だよ!

で、本当の西野家は家の中に作られた監禁室に閉じ込められ、殺害され、部屋の中にある穴に落とされて埋められていたわけですが....
あの監禁室、どのタイミングで作った!? 西野が自分で作るのは無理ありまくりのような気がするし、もしかして本当の西野さんたちもガチの危ない奴らだったんじゃあ...

ていうかそんなことより何よりも私が一番ツッコミたかったのは、西野の家に潜入する警察たちが必ず単騎突入してたことですね。

怪しくて危ないやつだと疑ってるやつの家に行くのに、なんでみんな一人で入ってくんだよ!!
あんな危なそうな地下室見つけたら、入る前に応援でもなんでも要請してみんなで入ってけよ!! ギャーーーーー!!! あんなん絶対殺されるに決まってんじゃん!!!

みんなが一人で家に入ってく時、心の中では毎回叫んでましたね。だって危ないんだもの! おかしいんだもの!!

でももしかしたら、そこすらも観客をドキドキさせようという黒澤監督の策略だったとしたら、私は完全に術中にはまっていたと認めなければならないかもしれませんね。

関連記事
スポンサーサイト
Theme: 映画感想 - Genre: 映画

Comment

Leave a Reply


管理者にだけ表示を許可する

Trackback

2016/08/07 (Sun) 00:12

奇妙な隣人への疑惑と不安から、一組の夫婦の日常が 深い闇へと引きずり込まれていく恐怖を描いたサスペンススリラー 【個人評価:★★☆ (2.5P)】 (劇場鑑賞) 原作:前川裕 第15回日本ミステリー文学大賞新人賞受賞作品

cinema-days 映画な日々 - http://iwa40.blog6.fc2.com/blog-entry-5521.html
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。