秘密 The Top Secret ネタバレあり感想 真実は、心の中に。

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オススメ度 ★★★★



あらすじ


死者の脳をスキャンし、生前の記憶を映像化するMRIスキャナーを使って事件の捜査を行う、第九こと科学警察研究所法医第九研究室。

室長・薪剛(生田斗真)の指揮のもとでさまざまな難事件が捜査されるが、その捜査は簡単なものではない。
28人もの命を次々と奪った連続殺人鬼・貝沼清孝(吉川晃司)の脳を覗いた捜査官たちは次々と精神を破壊され、唯一生き延びたのが薪。その影響もあってか、第九は正式な期間に昇格できないままである。

そんな中、第九に新しく青木一行(岡田将生)という若きホープが配属されてくる。

青木の最初の任務は、家族を包丁で滅多刺しにして殺害し、死刑を執行された露口浩一(椎名桔平)という男の脳をスキャニングすること。

しかしそこで明らかになったのは、事件発生時から行方不明になっている彼の娘・絹子(織田梨沙)こそが犯人であり、父親である浩一に被せて去ったのだという衝撃の事実だった..

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感想


どの殺人事件でもそうですが、周りの状況から探っていくより、被害者の記憶をそのまんま見ることができれば犯人なんてすぐに見つかるわけじゃないですか?

今作「秘密 The Top Secret」は、もしも死んだ人間の記憶を覗き見ることができたなら...というなんともびっくり、でもこれ以上なく効率的な捜査法で事件を解決へと導いていく人々の苦悩を描いた物語です。

しかし、他人の記憶、それも人を殺したり、あるいは殺されたりした凄惨な記憶を見せられたらおかしくなってしまっても不思議ではありません。
今作において、死者の記憶を除くことによって難解な殺人事件を解決していく警察内部の特殊組織「第九」では、一度その技術を使って28人もの人間を殺害した貝沼清孝(吉川晃司)という連続殺人鬼の脳内を覗いたところ、捜査に携わった人間はみんな気が狂ってしまい、中には死亡した捜査官も出てしまったのだとか。

しかし、その捜査において無事に生き延びた人物が一人。
第九の室長であり、稀代の天才と呼ばれる薪剛(生田斗真)です。
彼は貝沼の事件があった後も第九での操作方法を発展させるべく力を注いできました。

そんな中、薪は警察の若きホープ・青木一行(岡田将生)を雇い、第九が正式機関として認定されるための試験に挑ませることを決めます。

その試験とは、家族を惨殺し死刑を執行された死刑を執行された露口浩一(椎名桔平)という男の脳をスキャニングすること。
そこで青木に薪から与えられたアドバイスは3つ。

「1: 客観的に見ること 2: 客観的に見ること 3: 客観的に見ること」

全部同じだよ!!
これはお茶目な薪さんなりのギャグだったんだよね、うん。でも真面目な話、凄惨な事件を目の前に主観的に見てしまうと、記憶の持ち主の感情に引っ張られて精神に異常をきたしてしまうんだとか。

「俺は今までの奴らとは違う」と自信満々にミッションに臨んだ青木でしたが、まあそんなにうまくいくはずもありません。
露口の記憶から明らかになったのは、実際に家族を殺害したのは露口ではなく、なんとその娘の絹子(織田梨沙)
しかも絹子は手に持っていた包丁を露口にそっと渡し、自らはその場を立ち去ってそのまま消息不明になっていたのでした。

これを目撃した第九のチームは、絹子こそが悪意に満ちた殺人鬼であり、しかも自らは罪を被らずに今も野放しになっているという事実に憤慨。すぐさま警察本部にも、捜査をやり直すように申し出ます。

しかしその申し出は即棄却。
もし捜査をやり直すことになれば、警察は無実の人間を死刑にかけて殺害したという史上最大の不祥事を世間にさらすことになってしまうからです。

そこで第九のメンバーたちは、警察の捜査課にいる眞鍋(大森南朋)の協力を得ながら絹子の居場所を探るのですが...

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調査の過程で、絹子は自身の性欲を満たすために家に次々と男を連れ込み、父親である露口に見せつけるようにドアを半開きにしたままセックスを繰り返し、最終的には父親である露口にも性的な関係を迫った...という事実が明らかになります。

家族を殺したのは、おそらく(最後までそれが事実だったのかは明らかになりません)家族にその事実が知られてしまったから。
これはサイコパスに良くある傾向らしく、異常な性欲を満たすために思いもよらない行動をとったりするんだとか。おそらく絹子にとっては、殺人自体も性欲を満たすための行動だったということでしょう。

しかし、第九の捜査内容、つまり死者の記憶というのは法的な証拠になりえません。だからこそ薪は第九を正式な期間に昇格させることに躍起になっている部分もあると思うんですが。

絹子の正体に近づけば近づくほど、彼女を逮捕しなければと必死になる第九のメンバーたち。
そんな時、今までの必死の捜索はなんだったのかと思わせるほど突然、絹子本人が現れたのです。しかも、誰かに見つけられたのではなく、自分から。

絹子は家族を失ったショックから記憶を失って交番の近くにいたところを保護されたとのこと。
しかし事実を知っている第九のメンバーたちは、彼女が記憶を失っているなんていう虚言を信じるはずもありません。

絹子が保護されているという豪邸を訪ねた薪と青木は、絹子のあまりにも堂々とした立ち振る舞い、そして警察が自分が犯人だという決定的な証拠を掴めずにいること、警察が無実の人間を死刑にかけたという事実を候補ようしてまで自分を逮捕するリスクを負う覚悟がないということを理解しながら挑発してくる態度に怒りを隠せません。

絹子を演じた織田梨沙さんは、最初の登場シーンから妖艶で、でも冷たく残酷な内面をのぞかせる目つきや表情の演技が素晴らしい...と思っていたら、セリフの読み方の間だったり、なんともわざとらしく文学ちっくなセリフがイマイチ不整合な感じで、男たちが次々とか彼女の虜になってしまう理由をイマイチ見出すことができませんでした。

でもこの映画全体を通して貫かれている、むしろ「日本らしくない」洋風で非日常的な背景作りは素直に素晴らしかったですね。
絹子が昔住んでいた家の、怪しげな洋館のような雰囲気とか。このこだわり抜かれた美術と洗練されたカメラワークのおかげで絹子に凄みと恐ろしさが生まれていたように思えます。

プロット全体を通して、イマイチ不明瞭で疑問が浮かんでしまう部分も多いんですよ。
最初にあれだけ貝沼の話をしていたんだから、貝沼は当然絹子と繋がりがあって、2つの事件が交錯していくんですが、その「つながり」というのもよくわからなかった。貝沼さんってキリスト教の教会に保護されてた人なんじゃないの? なんで精神病院なんだか少年院なんだかにいたんでしょうか?

あとはラストかな? ずーーーっと記憶捜査は法的証拠にならないって言ってたのに、最後のあれが決定的な証拠となって絹子を追い詰めた...っていうのがイマイチよくわからんかったような。

...などなど挙げていったら色々あったりはするのですが、それでもさすがは「るろうに剣心」シリーズの大友啓史監督。
圧倒的なテンポの良さと、緊迫感ある演出で、2時間半という長い上映時間があっという間に感じられる極上のエンタメ作品へと昇華してくれています。

絹子の目的は一体なんだったのか? そして、薪が隠し続けてきた「秘密」とは...それが明らかになった時、物語は新たな姿を見せることとなるのです。気になります? その続きは、皆さんもぜひ劇場にて!




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Theme: 映画感想 - Genre: 映画

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