青空エール ネタバレ控えたつもり感想 みんな、誰かのヒーロー。

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オススメ度 ★★★★



あらすじ


高校生部活の花形、野球部。高校球児たちにとって、甲子園は夢の舞台だ。

しかし、グラウンドで戦っているのは球児たちだけではない。
球児たちを必死に応援する人たちもまた、一緒に戦っているんだ。

応援者たちの中でもひときわ輝いているのが、球場を音楽で盛り上げる吹奏楽部。
テレビの甲子園中継で見た吹奏楽部の姿にすっかり惚れ込んだ、一人の少女がいた...

彼女の名前は、小野つばさ(土屋太鳳)
楽器の経験はないけど、吹奏楽をやりたいという気持ちは誰にも負けない。吹奏楽への憧れを胸に名門・白翔高校に入学したつばさだったが、もとより自信のない性格の彼女は、いつも下を向いてうつむいてばかり。自分の言いたいことだって、人前じゃうまく話せない。

クラスの自己紹介でも、大きな声で自分の存在を主張できない... そんな中、とあるクラスメイトの自己紹介が、つばさの胸に響いた。

彼は、野球部の山田大介(竹内涼真)

その日の放課後、校内に飾ってある各部活のトロフィーを見ながら、吹奏楽部への憧れをついつい漏らしてしまうつばさ。
隣には大介の姿があった。

そこで、大介が甲子園に行く時、必ず客席から応援することを約束したつばさは、勇気を出して吹奏楽部に入部。
しかし、かつては全国大会常連校だった白翔高校吹奏楽部での練習は、生易しいものではなかった...

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感想


最近は少女漫画の実写映画化が前にも増して続々登場しており、その多くがやっぱり恋愛メイン、それも「泣ける」っていうのを売りにしてたりするじゃないですか?
だけど恋愛だけがすべてじゃなくって、学校で起こるいろんなことが自分を成長させてくれる、その全部が「青春」ってものなんじゃないかなって、そう思うんです。

そこで登場したのがこの映画、「青空エール」です。

野球部の応援をしたくて吹奏楽部に入部した女の子が、同じ高校の野球部で甲子園を目指す男の子と出会い、彼のことを応援しようと頑張る過程で好きになってしまう...という物語を描いたのがこの作品。

一見普通の恋愛ものに聞こえるじゃないですか? ところがどっこい、恋に部活にひたむきに頑張る高校生たちの姿をどこまでも熱く描いた、何かに頑張る人たちすべてに向けた応援歌のような映画になっているんです。

主人公の小野つばさ(土屋太鳳)は、子どもの頃に甲子園中継を観て、グラウンドで活躍する球児ではなく、グラウンドを音楽で盛り上げる吹奏楽部の面々に憧れちゃった女の子。

吹奏楽の経験はないけれど、甲子園で応援をしたい! という憧れだけを胸に、北海道では吹奏楽の名門と呼ばれる白翔高校に入学。
自分に自信がなくて、いつもうつむいてばかりだったけど、今度は自分を変えるんだと校門を踏み出したつばさですが、クラスでの自己紹介すら周囲の声にかき消されてしまうくらい。

やっぱりいつもと同じか...と思っていると、クラス中にハキハキと明るくて、強い意志に満ちた声が響き渡ります。

「特技は野球、趣味も野球。 甲子園、行きます。」

力強く自分の夢を語った彼の名は、山田大介(竹内涼真)
中学時代から様々な高校からスカウトを受けていた彼は、こどもの頃から憧れていた白翔高校に夢を追ってやってきたらしいのです。

彼の姿に他とは違う雰囲気を感じたつばさは、一瞬にして大介に惹かれてしまいます。

その日の放課後、学校のトロフィールームで吹奏楽部の努力の成果を目の当たりにしたつばさは、吹奏楽部への憧れを一層強めます。

そしてその隣には、大介の姿が。つばさと同じように白翔高校に憧れを持って入学してきた彼とはどこか通じ合うものがあったのか、「甲子園の応援をしたくて吹奏楽部に入りたい」という自分の夢を素直に語ることができたつばさ。

そこで「大介が甲子園に出たら、つばさはグラウンドで必ず応援をする」ということを約束した2人は、それぞれの場所で頑張るということを心に誓うのですが...

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さすが名門と呼ばれる白翔高校の吹奏楽部の練習は生半可なものではありません。
「一心不乱」を部訓に掲げる彼らは練習での演奏から一糸乱れぬ動きを見せ、初心者のつばさでも凄さがわかる演奏を見せつけてくれます。

最強の吹奏楽部を束ねるのは、顧問の杉村容子先生(上野樹里)
かつては「のだめカンタービレ」でふにゃふにゃとした天才学生ピアニストを演じた彼女がこんなにまっすぐで強い目をした先生役をやるようになるとは... それだけでなんだか胸にくるものがありますね。

ここの吹奏楽部に入ってくるからにはそれなりの覚悟、そして何よりも経験を積んでやってくる人がほとんど。
楽器の経験がない初心者として入ってくる人なんてほとんどいません。

それも吹奏楽部に入ってくる理由が、「全国大会に行きたいから」とかではなく「甲子園の応援をしたいから」なんて、本気でやっている人たちからしたらなめられてると思われたって不思議ではないでしょう。

1年生なのに既にコンクールのメンバーとして活動している水島(葉山奨之)くんからは、「部活をやめてほしい」なんて言われてしまう始末。
水島くん、なんてひどいやつだ! って思うじゃないですか? でも、彼もそれだけ吹奏楽に真剣だってことなんですよね。まだ仲間と心を一つにして...っていうことの大事さを理解しきれていないだけで。高校1年生ってきっとそんなもんですよ。

トランペットを希望するつばさに基礎から全てを教えることになるのが先輩の森優花(志田未来)。「女王の教室」の志田未来ちゃんが、先輩ですよ。信じられますか?

後半、3年生になったつばさに対して森先輩が「あのつばさが先輩か〜」と思わず口走るシーンがあるんですが、志田未来先輩。そのセリフはあなたにそっくりそのままお返しします。
志田未来ちゃんは相変わらず素晴らしいです。優しく手取り足取り教える優しさの裏で、自分の抱える問題と向き合うことで心はいっぱいいっぱい...っていう不安定さが見える演技、実に高校生らしいじゃないですか。

中盤ではつばさに対して「言っちゃいけないこと言った」とかで済まされないレベルのことを口走ってしまうのですが、そこでの迫力ったらなかったです。自分が人生を捧げてきた全てが崩れ落ちていってしまうと思ったら、あんだけ不安定にもなりますよね。

森先輩の指導を受け、そして家でも授業中でも24時間365日を吹奏楽に捧げてきたつばさは、吹奏楽部の定期演奏会に出ることに。
しかしそこで事件が勃発。伝統と実力のある吹奏楽部の演奏を、自分が邪魔することはできない...と思ってしまったつばさは、なんとステージ上で吹いているマネだけして、吹かずにステージを終えてしまったのです。

実力ある吹奏楽部の面々がそれに気づかないわけもなく、部員のみんなからは当然怒られてしまいます。
何より、自信のなかった自分を変えようと必死で頑張ってきたはずなのに、結局何も変えられなかった自分が悔しくて、夕方の教室で涙を止められなくなってしまいます。

つばさを演じる土屋太鳳ちゃん、セリフの読み方だったり間の取り方だったりはそんなに上手じゃないと思うんですが、どうしてでしょう。彼女の演じるつばさの姿にすっごく心を動かされちゃうんですよね。
テレビなんかで彼女を見ているとすっごくまっすぐで真面目な人なんだなあというのが伝わってくるので、彼女は人柄が滲む演技をする人なんだなあと。

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そこで彼女を慰めに現れるのが大介ですよ。
いつも下を向いてばかりのつばさが、これから自分の靴を見ても大丈夫なように、消えないマジックでつばさの靴にニコちゃんマークを書いてくれるんです。一見おバカに見えるこれが、今後どれほどつばさを助けてくれることか。それは皆さんも劇場でお確かめください。

かように、登場人物たちの行動やセリフがあまりに痛々しすぎて失神しそうになってしまうシーンも多々ありますが、きっとそれも青春の一部分。まあまあ許しますよと上から目線にもなっちゃうってもんです。

じゃあ、つばさを励ましてる大介の方は順調にいってるんですか、といえば、野球部は順調に地区大会の決勝に進出。
この試合に勝てば夢の甲子園出場。全校生徒が会場に応援に駆けつける中、つばさの吹奏楽部も青い空の下で楽器を鳴らしています。

お互いに一歩も譲らぬ試合の中、0-0で迎えた最終回、白翔の正捕手が怪我を負ってしまい、代わりに大介がメットをかぶることに。
しかし、アウトを取ろうと必死になるあまり、大介本人も右腕を負傷。誰にも打ち明けないままに試合を続行したところ、最後の最後に大暴投をしてしまい、相手に点を入れられて試合終了。
大介は自分のせいで試合に負け、先輩たちを失望させてしまったのだと落ち込んでしまいます。

その試合が終わった直後、つばさは何かを思い立ったかのようにひとり立ち上がり、突然トランペットを吹き始めるんです。
観客の誰もが「いやーやめてー!!」と思うことでしょう。あれ、そうでもない? 私は耳も目も塞ぎたくなっちゃったシーンだったんですが。

必死に頑張った結果負けた野球部にも、吹奏楽部の伝統にも失礼な行為。それでも吹かずにはいられなかったつばさの思いが痛いほど伝わってくるシーンです。「誰かを応援したい」という思いは誰にも負けないつばさが、何か目覚めたことを感じさせますね。

つばさと大介は本来「応援する側」と「応援される側」の立場のはずなんですが、最高の応援をできるようになるための努力をしているつばさのことを大介が応援し、また、最高の舞台で応援されるようになるための努力を重ねる大介の、お互いの過程を応援しているその姿、何て爽やかでカッコいいんでしょう。

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そして時は流れ、つばさたちもついに3年生に。
髪もアップにしたつばさは誰の目にもハキハキと強くなり、新しく入ってきた後輩たちにトランペットの吹き方を教える立場になっています。
キャプテンとなった水島くんとの距離もぐんと近くなり、1年生の時に様々な経験をしてきたつばさだからこそ、必死に努力を重ねてきたからこそこうなれたんだなあと感慨深くなりますね。

今度は自分たちが全国大会へ臨む番となったわけですが、コンクールのメンバーを目指してきたつばさはまだメンバーになれていませんでした。それどころか、自分が教えている一年生に練習メンバーの座を奪われてしまうなど、悔しいことばかりが続きます。

でもつばさは諦めません。
どうやったらもっと上手になれるのか。どうやって努力すれば目標に近づけるのか。
杉村先生に直接稽古をつけてもらったり、課外時間にも音楽室を借りて練習していたりと、今まで以上に努力を重ねていきます。

でも、メンバーでもないのに先生につきっきりで練習を見てもらったり、音楽室を1人で使ったりするつばさのことをよく思わない部員たちもいたり、楽器間での実力の差などが問題となったりと、勝負のコンクールは近いというのに部内の雰囲気は悪くなっていってしまいます。

部長として部を束ねる水島くんは1人で頑張ろうとするあまり、同じパートの人たちに強く当たってしまったり、本当に自分が部長でいいのかと、遅くまで音楽室に残って葛藤してしまいます。

そこに杉村先生が現れ、部訓である「一心不乱」に込められた意味を語ってくれるのですが...ここもまた感動的なんだ。ここで語ってしまってはいけないので、これもぜひ劇場でお確かめください。

なんで自分たちは、夜遅くまで、自分のプライベートな時間を使ってまで頑張るのか。
最近は遅くまで残業する企業の呼び方にもじって、学生の部活を「ブラック部活」なんて呼んだり、部活で長時間拘束される学生たちの姿を「かわいそう」という人々もいるみたいなんですが、

そんな言葉に対して水島くんが
「僕たちは、かわいそうじゃないです。」
と力強く言い切ってくれたその姿には、思わず涙しちゃいました。自分の夢に向かって最大限の努力をする姿を見て、冗談でも「かわいそう」だなんて少しだって思えないですよ。

ここまでみんなの努力を見てきたけれど、全員の努力が結果となって帰ってくるわけではありません。
それでも、登場人物たちのことをみんな好きになって、みんなの努力が報われるように祈らずにはいられない...夏にぴったりの、どこまでも熱い青春映画です。

忙しい毎日にちょっと目標を見失いがちになってるなあ、なんて感じているみなさん、この映画を観てもう一度、あの頃のまっすぐな気持ちを思い出してみませんか?



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Theme: 映画感想 - Genre: 映画

Comment

  • 2016/08/30 (Tue) 21:52
    # -
    管理人のみ閲覧できます

    このコメントは管理人のみ閲覧できます

  • 2016/08/30 (Tue) 22:32
    htm #- - URL
    No title

    ありがとうございます(>_<)!!

  • 2016/08/30 (Tue) 22:44
    UC #- - URL
    No title

    すみません、誤ってコメント欄に本編のネタバレを書き込んでしまったため、削除させていただきました。失礼致しました。

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2016/08/29 (Mon) 13:26

こっぱずかしいくらいに胸きゅんになりたい、と、突然私の中の何かが呟いたので、行って来ました「青空エール」。…こっぱずかしくなんか全然なかった…。胸きゅんというよりむしろ熱い感動。すごくすごく、本当にすごーく良い作品!超オススメ!鑑賞中は近年稀に見る号泣で、その点だけは自分で自分がこっぱずかしかった。それは認めよう。けれど、劇場内からはあちこちから涙を拭く音、鼻をすする音がし、上映終了後は、「...

ここなつ映画レビュー - http://tokokonats.exblog.jp/25936879
2017/01/11 (Wed) 16:44

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