イニシエーション・ラブ 感想

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オススメ度: ★★

あらすじ:

時はバブル真っただ中,1980年代後半の静岡。
友人から合コンに誘われ,乗り気ではなかったが参加することにした大学生の鈴木(松田翔太)は,そこで歯科助手として働く繭子(前田敦子)と出会う。

可愛らしい彼女にふさわしい男になろうと,髪型や服装に気を使って鈴木は自分を磨く。
そして就職した鈴木は,入社してすぐに東京本社への転勤が決まってしまう。
週末に東京と静岡を往復する遠距離恋愛を続ける鈴木だったが,同じ職場の美弥子(木村文乃)と出会い,近くで癒しをくれる彼女に惹かれていくのだが...

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あなたは全然,2回観たくならない。

そりゃそうですよ。
だって宣伝の段階であれだけ「ラストであなたは絶対驚きますよ〜! それまでの1時間45分は壮大な前振りで,ただのラブロマンスに見せかけておいて本当はミステリーなんですよ〜」って大々的に告知をされちゃってたら,登場人物たちの一挙一動にはなんらかの裏の意図があって行動してるって疑りながら観ちゃうじゃないですか!

だからその見せかけのラブストーリーには全然入り込めないし,そうやって観る前から疑いの目を向けて観ていたら結末も「ああ,やっぱりね...」くらいの感情しか湧いてこないのは当然だと思うんですけど。

確かにこれ,文章だと絶対最後までわからないと思うんですよ。ただ映画だと違和感のある描写が全て映像として目に見えちゃうからトリックの難解さが半減しているし,
しかもその「驚きのラスト5分」とやらで「どういうトリックでしたよ〜」っていうのを全部ご丁寧に解説しちゃってるのがさらにダメ。
「2回観る」っていうのは,映画を観た後にどういうトリックだったのかというのを自分で考えたり友達と話し合ったりして,その答え合わせをするためにすることのはずなのに,これじゃあもう一回観に来たいとは思いませんよね。

あとは,単にラブストーリーとしても起伏がなくて,いまいち盛り上がりに欠けるお話になってしまっていたのが残念。話自体は悪くなかったのに,演出やカメラワークに動きがなかったような。

もうこれを言ってしまうのは非常に心苦しいんですが,堤幸彦監督は映画向きではないような気がするんですよね。
監督のトレードマークである,細かいところで笑いを誘ってくる仕掛けなんかは健在でよかったのですが,なんというか映画としての盛り上げ方とか,1つの物語を2時間という中にまとめつつ,その中に起伏を作るっていうのが苦手なのかな,というのは正直に感じてしまうところ。これは「20世紀少年」や「SPEC」「TRICK」なんかを観ていても感じていたことなんですが。
テレビドラマを作らせたら天才的だと思うんですけどね。うーん...

ただバブル世代真っ只中として生きた堤監督ならではの'80sの描き方はリアルな空気感が感じられて楽しかったかな。

あとは,わりとグダグダだったこの物語をちゃんと最後まで引っ張って行ってくれたのは,前田敦子の怪演でしょう。
この映画を観て,「前田敦子はやっぱり演技が下手」なんて思う人も中にはいるでしょうがとんでもない!
今作での彼女は"Gone Girl"のロザムンド・パイクもビックリのミステリアスな演技を見せてくれていて,甘々でキュートな笑顔の裏では何を考えているのか全くわからない,あの不思議な存在感はこの作品を成立させるために不可欠な要素です。
もはやアイドル時代の面影はなく,女優としての実力を見せつけてくれています。

あと,松田翔太はやっぱりシャイで奥手な感じよりゲスい男の役の方が似合ってるよね,っていうことを再確認させてくれた作品でもあります。詳細は劇場にて。

とにかくこの作品を見る上で大事なのは,「1時間50分中1時間40分くらいはただの前振りですよ」っていうことを可能な限り頭の中から排除していくこと...って,こんだけ大々的に宣伝してちゃ,無理なお話ですよね。残念。

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Theme: 映画感想 - Genre: 映画

Comment

  • 2015/05/24 (Sun) 19:43
    #- - URL

    「20世紀少年」ね

  • 2015/05/24 (Sun) 22:27
    UC #- - URL
    Re: タイトルなし

    ご指摘ありがとうございます!
    ファンの方には大変申し訳ないことをいたしました。以後気をつけて参ります。

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