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【特別編】 ハッピーニート~おちこぼれ兄弟の小さな奇跡 (Jeff, Who Lives at Home) ネタバレ少なめ感想 運命って、信じますか?

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いきなりですが、今回のブログは特別編!
というのも本日、こういうイベントに参加させていただくもので...↓



こちらはみなさんご存知、超★有名映画ブログ

カゲヒナタのレビュー

の管理人ヒナタカさんが主催のイベントでございます。「『君の名は。』を語る会」とはなってますが、その第二部に
「なんでこの映画の名を知らねえんだよ」を語る!という時間があるみたいなんです。有名じゃないけど大好きでみんなに知ってほしい映画を語ってください、というコーナー。

ということで今回、私UCが思う「あんまり知られてないけど大好きな映画」をチョイスしてみました。

その作品とは...

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ハッピーニート~おちこぼれ兄弟の小さな奇跡 (Jeff, Who Lives at Home)

という作品です!

ニートって。タイトル安易じゃね? と思ったみなさん。
いえいえ、このミニマムでおかしな物語には、思いもよらぬ大きな感動が待ち受けているのですよ...

いつものスタイルとは違って監督さんやキャスト陣の解説を織り交ぜつつ感想を語っていこうかな、と思います。
コーナーのお約束なのでネタバレは少なめでいきますよ!

それでは早速参りましょう!


オススメ度 ★★★★☆



あらすじ


ジェフ(ジェイソン・シーゲル)は、実家の地下でマリファナをやったり、映画を観たりして毎日を過ごす30歳無職の男の子。

今日も大好きな映画「サイン」を観て、この世で起きるすべてのことは運命だ、ということを再確認したところだ。

今もいつものようにマリファナを吸っていると、突然電話がかかってくる。
すると知らない男性が「ケヴィンを出せ! K-E-V-I-Nだぞ! わかったか!」と言って電話を切られてしまった。

もしかしたら、これは何かのサインなのかもしれない...
考え込んでいたジェフの元に、母シャロン(スーザン・サランドン)から電話がかかってくる。

母は家の棚が壊れたから直して欲しい、そのために木工用ボンドを買ってきて、と頼んでくる。
仕方なく外に出かけることにしたジェフは、乗り込んだバスの中に「ケヴィン」とネーム入りのバスケシャツを着た少年を見かけ...


監督


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監督はマーク&ジェイ・デュプラス兄弟。
もともとショートフィルムなどの監督をしており、長編デビュー作の"The Puffy Chair"や続く"Baghead"は日本公開もされていないはず...

有名なのはジョン・C・ライリー、ジョナ・ヒルにマリサ・トメイがトリプル主演した「僕の大切な人と、そのクソガキ(Cyrus)」でしょうか。



離婚して落ち込んでいたジョン・C・ライリーがシングルマザーのマリサ・トメイを好きになったら、マリサ・トメイの息子ジョナ・ヒルがめっちゃ嫉妬して信じられない嫌がらせをしてくるっていう映画なんですけど。

デュプラス・ブラザーズの映画の特徴としては、とにかくテーマが身近で、ダメダメな日々を送る人たちの日常に、ちょっとのきっかけが小さな変化をもたらしますよ、というミニマムな話を取り扱っていることでしょうか。

メインの登場人物以外にも、周囲でそれを見ている人たちの表情に注目したカメラワークも特徴的で、突然モブにズームアップされたと思ったら肉が解け落ちそうながっかりした表情で主人公を見ている夫婦の顔が映し出されたりと、他では味わえない体験をさせてくれる監督さんだと思います。


キャスト


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主人公ジェフを演じるのは、ジェイソン・シーゲル
主にコメディ映画に数多く出演する彼ですが、本当に色々出てるので、最近の代表作といったらなんだろう...

「ザ・マペッツ」と「寝取られ男のラブ♂バカンス」あたりですかね。



今作では夢見がちなニートを好演。
劇中で彼の取る行動はどれも不可思議で到底理解できないものばかりのはずなのに、どうしてか彼に感情移入してしまって、まるでジェフが目の前にいるかのように感じられる自然体な演技が素晴らしいのです。


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ジェフの兄・パットを演じるのはエド・ヘルムズ。
「ハングオーバー」シリーズでの主演級の活躍でご存知の方も多いでしょうか。



パットもまた、ジェフとは別の問題を抱えた人。

お金にだらしがなくて、いつも頭にあるのは自分の目先の幸せばかり。現実的なようで、妻のリンダ(ジュディ・グリア)が夫婦の未来のためにと積み上げてきた貯金を、相談もなく高級車につぎ込んだりと、これはこれでとんでもないおっさんです。

いますよね、他人の話に全然耳を傾けないタイプの男の人。
エド・ヘルムズの演技がまた、絶妙に腹たつんだこれが。

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ジェフとパットの母親シャロン役はスーザン・サランドン...って、彼女は説明不要ですか。

夫が亡くなってから女手一つで2人の息子を育ててきた彼女ですが、息子たちはこんなだし、今だって夢中になれる仕事をやっているわけではない。昔はもっと大きな夢を持っていたはずなのに...とちょっとの不安が頭から離れない一人の女性としての姿を優しさと暖かさ、ちょっとの痛みを伴った貫禄の演技を見せてくれています。


感想


「人生こんなはずじゃなかった」って思うこと、大人になったら誰しも一度は思うことだと思うんですよ。

若い頃は、自分には無限の可能性があって、30歳になる頃には宇宙飛行士やプロのスポーツ選手、会社の社長になって好きなところを飛び回ったり、美男/美女の恋人と欲しいものは何でも手に入れて楽しい毎日を...って夢見るものだと思うんですが、ほとんどの人がそれを叶えることがないのが人生というもので。

理想と現実のギャップに折り合いをつけて、毎日なんでもないように振舞って日々を過ごしていくのが、この世界で一番難しいことだと思うんです。誰もが心の奥底でどこか壊れそうな思いを抱えて生きているんじゃないかって、そんなことばかりが頭の中を巡ることも多くって。

現実になかなか折り合いをつけられずにいるのがジェフです。
毎日マリファナをやりながら映画を観るのは、きっと自分にもフィクションの物語のように何かのきっかけとなる事件が起きて、自分の人生が良い方向へと変わるんじゃないかと信じているんですね。

でも、彼には自分が何を求めて、自分の人生がどう変わっていくことが幸せかもいまいちよくわかっていないはずなんです。
だからフィクションの世界や、マリファナが見せてくれる夢の世界へ行きたがるんだと思うんですよ。

ジェイソン・シーゲルの表情がまた素晴らしいですね。何かをまっすぐに追い求めているように澄んだ目をしているのに、その奥には何だかぽっかりと穴が開いているように見えるんです。

パットは自分の人生に折り合いをつけているように見えて、結婚をしてもまだまだ自分の好き勝手、何でも自分の思い通りになる世界を追い求めちゃっているんです。

口先では「大人なんだから自分の人生に責任を持たなくちゃ」と言いつつも、実のところは責任感とは程遠い行動ばかりをして、他人が自分の思い通りに動いてくれると思い込んでるんですね。

だから妻のリンダを傷つけていることにも麻痺して、逆に自分の方が傷つけられているんじゃないかという被害者意識すら持って日々を過ごしている人なんです。

よくいますよね、こういう人。
この映画に出てくる人たちは、細かな状況にこそ差はあれど、私たちのすぐそば、いやもしかしたら私たち自身がそうなっているんじゃないかと気付かされる瞬間があるほど身近に感じられる人たちばかりです。

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彼らの母親・シャロンのエピソードは中でも一番心を打つかもしれません。

いつもの退屈なオフィスにいた彼女の元に、突然紙飛行機が飛んできます。
その紙飛行機を開いてみると、中には綺麗な花の絵が。その直後、メールで「花は気に入ってくれた? あなたの隠れファンより」というメッセージが届くのです。

誰がいったいこんなことを?
でも、「こんなはずじゃなかった」毎日に、少しのスパイスが加わるかも...と期待だってしまうもの。

こんな小さなことだっていいんです。小さなことの積み重ねが日々の幸せとなって、「これも悪くないか」と日々を生き抜く活力となっていくんですね。

とにかくこの映画、私たちの日々の中に起こる小さなイベントをキャラクターたちの主観で、どのような感情で一つ一つの出来事を受け止めているんだろう、という点に注目しているところが素晴らしいんです。

デュプラス兄弟の得意な、ちょっとブレたカメラワークや突然のズームなどは、日々の中にあるどんな細かな感情の動きも見逃すべきではないよ、すべての出来事はつながって、驚きを与えてくれるんだよ、ということを教えてくれるようです。

3人の物語が一つにつながるクライマックスは、意外や意外とっても壮大、でも騒がしいものではなく身近に起こり得るもの。
ジェフはそこで、改めて運命を信じることの大切さを再確認し、私たちにも、もしかしたら未来に待ち受けているかもしれない「何か」の存在への期待を抱かせてくれる感動的なシーンとなっています。

とっても笑えて、とってもあったかくて、どんなド派手な大作よりも希望に満ちた「ハッピーニート~おちこぼれ兄弟の小さな奇跡」は、退屈なように思える私たちの毎日がどんなに輝いているかを教えてくれる、優しい作品です。

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Theme: 映画感想 - Genre: 映画

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