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真田十勇士 ネタバレあり感想 信じぬくこと。

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オススメ度 ★★★☆



あらすじ


関ヶ原の戦いから10年、徳川家康は天下統一を着々と進めていた。

そんな徳川に反旗を翻す豊臣秀頼の頼みの綱は、天下の武将として名をはせる真田幸村(加藤雅也)

会えば誰もが恐れをなす幸村だが、本当の彼はごくごく平凡な能力しかない、平凡な武将。自分でもそれを自覚していた。
知略に長けると言われているが、どの戦も運が良かっただけ。考えなしに突撃したら敵に襲われ、恐れをなして逃げ出した先にたまたま敵の本陣があった...などなど、偶然に偶然が重なったことと、顔がイケメンだったがために名将として祭り上げられてしまっただけだ。

そんな差異に苦悩する彼は、とある事件をきっかけに、久々津の抜け忍となった猿飛佐助(中村勘九郎)と出会う。

幸村の話を聞いて興味を持った佐助は、同じく抜け忍の霧隠才蔵(松坂桃李)など一騎当千の10人の勇士達を仲間に加え、彼を本物の猛将に仕立て上げようとするのだが...

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感想


今年は大河ドラマの「真田丸」が流行ってるらしいですね。そのおかげで別所温泉のあたりはかなり混み合ってたりするんだとか。

その主人公・真田幸村は歴史の教科書だと一行で終わり、テストにもほとんど出てこない人。だけどその勇敢な戦いっぷりは、上述の「真田丸」で年間通して放送されるテレビドラマの主人公になっちゃったり、某・一騎当千なテレビゲームシリーズでも主人公的な扱いを受けていたりと、学校の外で大人気。

「日の本一の兵(つわもの)」とまで称された彼ですが、本当にそんなご立派な最強人類なんて存在したんでしょうか?
実は彼だって普通の人で、運が良かっただけなんて可能性だってあるんじゃないでしょうか...

というifストーリーを描いたのが、2014年に公開された舞台を元に製作された今作・「真田十勇士」

真田幸村が実は運がいいだけの腰抜け野郎だったら、その部下たちはどうするんですか? というもしも話を、戦国最後の戦いである大阪冬/夏の陣を舞台に壮大なスケールで描いた物語となっています。

じゃあその部下って誰なのよ、と言ったらもちろん、タイトルにもなった真田十勇士ですよね。
でも、本当の彼が腰抜けなんだとしたら、なんで勇士達は幸村様に付き従う理由があるんだよ...

その答えが、本作の主人公である猿飛佐助(中村勘九郎)
間違いじゃないですよ。本作の主人公は、幸村様ではなくて彼です。

久々津衆の抜け忍となってからは、山賊のように誰かを傷つけて暮らしていた彼。
今日も今日とて村の女性を人質にとり、彼女の命と引き換えに金品を要求したりととんでもないことを繰り返していました。

そこに突如現れたのが、名将と名高い真田幸村(加藤雅也)
彼女の代わりに自分が人質となろうなどと不用心すぎる申し出をし、証拠として武器まで捨ててしまった幸村様。これは何かの策に違いないと、佐助はすぐさま降参を申し出ます。

しかし、幸村様はため息をついて、「いつもこうだ...」とぼやきます。
彼が言うには、彼はこれまでもその端麗な容姿と運の良さだけで物事を切り抜けてきた、優柔不断なごく普通の武士なのだとか。
自分なんて、いっそここでそなたに殺されてしまった方がいい...

そんな彼に面白さを見出した佐助は、幸村様の家臣となって、彼を腰抜けな彼のまま「日の本一の兵」に仕立て上げてみせようという、日本で一番大きな嘘をついてみせようではないかと決めるわけです。

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佐助は同じく久々津の抜け忍・霧隠才蔵(松坂桃李)を皮切りとして、幸村様の周囲をがっちり固めるべく、個性的で武術・智謀に長けた勇士達を探し始めます。

でも、幸村様は天下に名を轟かす勇将。佐助が頑張るまでもなく、幸村様に仕えたいという勇士達は次々と集まってくるわけですね。
こうして、「真田『九』勇士」がここに集結。さあ、盛り上がってきたぜぇ〜!!

というところで、アニメパートは終了。ここから「本編」に入っていきますよ。

...え、私、変なこと言いました? あ、そうそう、言い忘れててすみません。
この映画、開始から真田の勇士達が集結するまでの約10分間くらいが手書きアニメになってるんですよ。

意味? うーん、なんですかね。「本編」への導入としてダイジェストちっくに、キャラの特徴を印象付けつつ描きたかったから...なのかな?
ここはあくまで導入っていうのは間違い無いんですけどね。だってわざわざ、

「*この映画はアニメ映画ではありません。 数分後に本編が始まります。」
なんていうテロップが流れるくらいですから。堤幸彦監督のいつものギャグではあるんですけど、あえてこの小笑いのために、アニメからリアルに切り替わる場面のかっこよさと驚きを犠牲にしなくても良かったのにね。ああもったいない。

兎にも角にもこっから本編スタート!
豊臣家を滅ぼして天下統一を成し遂げようとしている徳川家康(松平健っ!!! 貫禄たっぷり!)の軍勢から城を守り抜くための会議に臨み、有用な意見を次々と出していく幸村様。

しかし実のところ、彼の話すことをすべて決めているのは佐助と才蔵。天井裏から糸電話を使って幸村様に指示を出していたのです。

どんな嘘も、最後まで突き通せばそれは本当になる。
そんなとんでもない信念を持って生きている佐助は、自分が裏から幸村様を操って、それをあたかも幸村様本人が下した決断であると世間に思わせることによって、彼を本物の英雄に仕立て上げようと考えていたんですね。

おちゃらけているようで知略に長ける佐助が次々と策を繰り出し、徳川軍との戦闘を華麗に切り抜けていく様がとっても爽快。
特に県をまたいで行われた大規模なロケによる戦闘シーンは大迫力で、本当に堤監督が演出やってるの!?と言いたくなるほど(失礼)の緊迫感と爽快感。

俳優陣の気合の入ったアクションも見所で、まさにリアル「戦◯無双」と言えるくらい、十勇士が敵をバッタバッタと切り倒していく様は痛快です。みんなこのためにアクションは頑張って鍛えてきたんだろうなあ、というのが伝わってくるよう。

...だというのに、スタジオで撮影されているであろう一部アクションシーンの、あの目を疑うほどのチープさはなんだったんだ!
特に序盤、才蔵にヤンデレなくノ一・火垂(大島優子)が木を伝って駆け下りてくるワイヤーアクション?とか、もうやばかったですね。あ、EXILE的な意味の方ではないですよ。

屋外撮影シーンと屋内撮影シーンの出来の高低差が激しすぎて、耳がキーンとなること必至です。ほんとに。

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冬の陣では佐助と才蔵の軍略によって、なんとか徳川を退けた豊臣軍。
しかし、その後に徳川家と交わした和睦の条件として、大阪城を守っていた濠を全て埋めさせられてしまいます。

これは間違い無く、次回に攻めてくる時のための布石。
濠がなくなった今、また徳川軍が攻めてきたら、佐助や才蔵の頭脳を持ってしても、防ぐ方法はない。
きっと次が最後の戦になる。誰もがそう理解していた、その時...

なんと、ヘタレで優柔不断で、今まで自分から策を講じたことなどなかった幸村様が、なんと自分から、周囲で混乱が起きている間、自らが家康本陣に直接特攻を仕掛けるという案を出したのです。

最後くらいは本物でありたい。幸村様の思いに佐助たちは感動します。観客である私たちも感動します。
だってこれって、佐助の願いが思いもよらぬ形で、しかも2つも実現しているってこと。

ダメダメな幸村様を自分の力で本物に仕立て上げようとしていたら、いつの間にか幸村様は自分の力で本物になっていたということ、
そして最初は「面白そう」という気持ちから、嘘の忠誠心で幸村様に仕えていた佐助の忠誠心も、嘘をつき続けるうちに本物に変わっていたということなんですから。

それを踏まえた上でのラストバトル、大坂夏の陣は熱い。胸が熱くなります。

主演の3人: 中村勘九郎、松坂桃李、加藤雅也の3人の演技は本当に素晴らしくて、さすがは2014年の舞台版からそのまま続投しただけあります。もう完全にそれぞれのキャラそのものにしか見えないんですよね。
ちょっとおちゃらけた佐助、いつもクールで冷静な才蔵、そしてダメダメだけど心はまっすぐで優しい幸村様。
みんな心の中には熱い思いを秘めているのが演技からも伝わってきます。いやあ、ほんとに泣かせてくれましたわ。

こんなにいい話だというのに、堤監督はいつも肝心なところでやらかしてくれます。
多勢に無勢の中行われる、十勇士たちによる決死の特攻。一騎当千の十勇士とはいえ、幸村様を家康本陣に届けるためには、自分の命も犠牲にしなければなりません。

一人一人が亡くなっていくシーンの、なんと大仰なことか。みんな致命傷を食らってから、1分間くらいは感動のスピーチをしてからお亡くなりになるのですよ。
そして戦いのラストもラスト、誰がとは言えませんが、定番の大絶叫大会が始まります。敵陣のど真ん中で。あの大混戦の中、どこにそんな余裕があるというのでしょう。

いやね、家族と会話したり、皿洗いやインターネットをしながら、CMを挟まれながら見るテレビドラマとかだったらこれくらいの大仰さは確かにちょうどいいのかもなんですが、2時間以上も大画面に集中して観る映画には、この表現方法は合わないよ。だってそれまでの感動が、一気に冷めたもの。

プロットはほんっとに面白くて、この記事を書きながら思い起こしても涙が出そうになるほど感動的なものだったのに、いかんせん演出がいろいろとダメにしてる感が惜しい映画。

2014年の舞台から2016年に舞台&映画と拡大して復活したこの映画。
もうこの際、2018年には監督を別の方にして、もう一回映画化してみませんか? (大暴言)



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Theme: 映画感想 - Genre: 映画

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2016/10/13 (Thu) 01:45

実は腰抜けだった真田幸村を担ぎ出し、 豊臣軍に加勢し大坂の陣で20万人の 徳川軍に挑んだ十勇士の姿を描く... 【個人評価:★★ (2.0P)】 (劇場鑑賞) { "@context" : "http://schema.org", "@type" : "Movie", "name" : "真田十勇士", "image" : "http://blog...

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