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エブリバディ・ウォンツ・サム!! 世界はボクらの手の中に (Everybody Wants Some!!) この映画にネタバレは存在しません感想

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オススメ度 ★★★★☆



あらすじ


1980年夏、高校時代は野球でスター選手だったジェイク(ブレイク・ジェナー)は、スポーツ推薦で大学に入学。

野球部のメンバーが共同生活をしている一軒家で、チームメイト達と共同生活を始めることになる。

本格的に授業がスタートするまで3日間。
大人でも子どもでもない、何にも縛られない最高の日々が、幕を開ける...

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感想


「自立」なんて言葉は大仰かもしれないけれど、高校から大学へ入るまでの期間は、特別な気がするんです。

生まれて初めて親元を離れて、同年代の若者と朝から晩まで一緒にいて、まるでなんでもできるような開放感に包まれて、でも逆に今は勉強も将来のことも何も考えず、「何もしないこと」を許されたような期間じゃないですか?

で、そんな人生の中で誰もが通り過ぎることのある一瞬の煌めきを描かせたら、リチャード・リンクレイター監督の右に出る者はいません。

1993年公開、高校生たちによる馬鹿騒ぎの毎日を描いた「バッド・チューニング (Dazed and Confused)」、そして6歳の子どもが18歳になって大学に入学するまでの人生の軌跡を追った傑作「6歳のボクが、大人になるまで」と、精神的には地続きとなった続編的作品となった今作
「エブリバディ・ウォンツ・サム!! 世界はボクらの手の中に」は、
大学生活が始まる前の3日間という、人生最大のモラトリアム期間とも言える一瞬を切り取った、その時期をすでに過ぎた大人にとっては眩しくてたまらない作品になっています。

時は1980年。
野球のスポーツ推薦枠で大学に入学することとなったジェイク(ブレイク・ジェナー)が、とある家に入居してくるところからお話はスタートします。

ジェイクが越してきた家は、野球部員が共同生活をしているシェアハウス。寮母さんたちが管理する学生寮とはまた違い、お掃除なども全部自分たちで管理し、他の大人たちが介入してこない、自分たちだけの自由な場所です。

完全なる自由な環境を手に入れ、なんでも自分たちのやりたい放題。
今は責任感や自分が将来社会に出て行って果たすべき役割のこととか、そんなことは何にも関係ない!

家の中にある飲み物と言えば、強いお酒のオンパレード。え、ウィスキーやテキーラばっかじゃすぐアル中になっちゃうって!? いやだなあ、そんな時のために、普段飲むためのソフトドリンクだってありますよ! ビールという名のね。

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大学での授業が始まるまで3日間。
それまでの期間何をすべきか? 大学という場所を知ることが大事ですね。

シェアハウスで待ち受けていた先輩方が教えてくれる第一のレッスンは、クラブ(この時代だとなんて呼ぶべきだったんですかね。ディスコ?)に行ってとにかく飲みまくり、踊りまくり。

目に入った女の子には必ず声をかけて、自分のベッドへ連れ込むまでが授業の必須課題。ちゃんとヤるまで、単位なんてあげませんよ!

オープニングナンバーとなる"My Sharona"をはじめとする'80sナンバーが、当時の雰囲気たっぷりな映像をこれでもかというほど鮮やかに彩ります。90年代生まれの私でも、なんだか彼らと一緒に80年代アメリカに迷い込んだかのよう。

にしても、この時代のアメリカの大学生って、すげー老けて見えるファッションしてたんですね。俳優陣はいってる人で30歳くらいなのに、逆にどう見たって40代にしか見えんぞ。
そういえば漫画「OL進化論」では、「今のおじさん/おばさんの服装が古臭く見えるのは、彼らが若かった当時のファッションをかっこいいと認識したまま歳をとるからだ」って言ってました。うーん、深い(何が)

ジェイクは一つ屋根の下で暮らす先輩や同級生たちと、暇な時間は腕相撲やダーツで勝負しながら過ごします。
その結果一つに本気で怒鳴り合ったり、負けたら壁を蹴ったり、大人になってから見たらどう考えたってくだらなくてどうでもいいことに感情をかき乱される大学生たちの姿が可愛いこと可愛いこと。

誰にだってこんな時期、ありましたよねえ。いや、別に「くだらない勝負に負けて本気でキレる」っていうだけのことを言ってるんじゃなくて、例えば「俺ってボウリングで100点行かなくてカッコ悪いよなあ... こんなんじゃみんなから見下されて悔しいから、明日練習しに行くか!」とか言ってる友達、周りにいませんでした? 私の周りにはいっぱいいましたね。

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こんなことばっかり書いてると彼らが、大学に何をしに来たか忘れちゃったみたいに見えちゃいますが、そんなことはありません。大学が始まる前日の日曜日には、野球の練習だってあります。

いつもおバカでくだらないことに若さをつぎ込んでいるように見える彼らも、野球となると目の色が変わります。
さすがは全米の強豪校。練習には全力を尽くし、いつもバカなことを一緒に楽しんでいる連中は、みんな仲間でありライバルになります。

...でも、ですね。この練習シーンにはそこまで本気を出してないのが伝わってくるんです。だって、野球に詳しくない私にすら、なんかピッチングというか球を投げる時のフォームが全体的におかしくない? ってわかっちゃう感じですし、だいたいからして練習のシーン、合計すると10分も尺が取られてないはずです。

でもね、この映画が描きたいのはそこではなくって、練習が終わった後にやってくる、新入生歓迎の儀式 - ガムテープで新入生を磔にし、某ドラえもん似のクマさんもびっくりの千本ノックの刑を執行しちゃうシーンです。

「大学で『何を専攻してるの?』って聞かれたら、俺たちは『野球をしてるんだ』って答えるんだよ」とアドバイスを受けるくらい、とにかく野球に夢中。で、それと同じくらパーティーと女の子にも夢中な彼らの姿、どう抗っても大好きにならずにはいられないことには何の不思議も生まれません。

だって、大学っていうのは、周りのことなんて構うことなく、自分の好きな人たちと、大好きでとにかく楽しいことだけをチョイスして、やりたくないことはスキップしても許される、人生で唯一の期間。
踊る阿呆と見る阿呆、同じ阿呆なら踊らにゃ損損!! ってなわけでございますよ。

この映画から何か社会的なメッセージを受け取れよ、と言われると、私のように見識の狭い者にはなかなか難しい部分ではあるかもしれません。

でも、誰しもがどこかのタイミングでは手に入れることのできる、初めての「自由」「独立」の甘美な響きを、その一瞬の輝きを2時間にギュッと閉じ込めたこの映画。

もしかして「幸せ」という言葉に形があるなら、それはこの作品のことなんじゃないかなあ、と思わされるほどの多幸感を味あわせてくれる映画です!



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Theme: 映画感想 - Genre: 映画

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