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ミュージアム ネタバレ注意感想 裁きの代償。

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*注意! 物語の結末までネタバレしています。

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オススメ度 ★★★



あらすじ


ある雨の日、とある不可解な事件が起こった。
被害者は女性。鎖に繋がれた女性が犬に食い殺され、現場には「ドッグフードの刑」と書かれたメモが置いてあったのだ。

その直後、さらなる事件が発生。
引きこもりで母親のすねをかじって生活していた男性が、肉体から出生体重分のパーツを切り取られて殺害されるというおぞましい殺人事件だ。
現場にはまたも、「母の痛みを知りましょうの刑」と書かれたメモが残されていた。

事件の捜査ににあたる沢村久志(小栗旬)刑事は、一連の事件に関連性があり、これは被害者に対して何らかの恨みを持つ加害者が「私刑」を行っているのではないかと推理する。

やがて、加害者の正体が、カエルのマスクをかぶったカエル男(妻夫木聡)であることが判明。

さらに、彼によって殺害されている被害者に共通するのは、とある残虐な殺人事件の裁判官だったということが明らかにある。

そしてその中には、なんと沢村刑事の妻・遥(尾野真千子)も含まれていた...

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感想


映画を観ていて、「えっ、なにこの話」っていう言葉を発しちゃう時って、3つのパターンがあると思うんですね。

「えっ!? なにこの話〜!!??」
ビックリマークもいっぱい付いちゃうような、これからこの話はどう転がってくんだろう、というワクワクと期待がこもったパターン。

「えっ、なにこの話!?」
自分の想像していた斜め上に物語が進んでいって、ちょっと戸惑っているパターン。

そしてもう一つが
「えっ... なにこの話...」
物語ががっかりな方向だったり、自分の理解を超えた意味不明な方向に進んでいってしまった時、思わず漏れてしまうパターンです。

なんでこんな話をするかって?
本格サスペンス漫画を原作とした映画「ミュージアム」が、その全てを味わうことのできる映画だからでございます。
上のパターンから順番に、ですけど。


主人公の沢村久志(小栗旬)刑事は、妻が「あなた、父親としては最低よ」と吐き捨てて、息子と家を出て行ってしまうという悪夢にうなされながら目を覚まします。

これは単なる夢ではなくて、実際に起こったことだからこそ苦しいわけですが。
沢村刑事の妻・遥(尾野真千子)さんは、仕事ばかりで家庭のことをまったく顧みない、一人息子の誕生日すら忘れてしまい、家族を苦しめてばかりの沢村刑事の元からいなくなってしまったというわけですね。

そんな状況でも、仕事というのは容赦なくやってきます。
彼が目を覚ましたのは、鳴り響く携帯の着信音のせい。それは、どこかで事件が起こったことを意味していました。

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その日の天気は雨。
現場に到着した沢村刑事の目に飛び込んできたのは、あまりにも衝撃的な光景でした。

鎖に繋がれた女性がズタズタに引き裂かれ、もはや人間と認識できるかすら危ういほどの姿で取り残されていたのです。
しかも、凶器に使われたというのは犬。犯人は何らかの方法で被害者を誘拐し、鎖につないだあと、腹を空かせた犬を放って彼女を喰い殺させた...

犬ってよっぽどのことがない限り、そんなに人間を食べたりするものでもないでしょう。っていうか、血糊をつけられて吠えさせられているワンちゃん達がかわいそう...と言いたくなった犬派のみなさん、いったんその気持ちは抑えておきましょう。細かいところを気にしすぎると、この映画のテンションについていけなくなっちゃいますから。

沢村刑事は、カエルの置物が現場に残されているのを発見します。これは犯人が残していったヒントなのでしょうか?
数多くの謎が残る中、沢村刑事達はいったん現場を後にします。

同じ頃、某所にて。

引きこもりの男性が、今日も母親に買い物リストを押し付けて、自分は家でネット三昧。家にやってきた宅配業者さんのことを、「負け組の肉体労働者が! 日を改めろ!」などとんでもないことを言ってバカにしています。今すぐ画面の中に入っていって一発殴りたくなりますね。

しかし、今日の宅配業者さんは様子が違い、扉をガチャガチャ延々と動かし続けているんです。怖っ!!
そしてなんと、ドアの鍵をピッキングして開け始めたではありませんか!

包丁を持って応戦しようとする男性ですが、カエルのマスクをかぶった男が、まさかのドア裏で待ち構えていたではありませんか! カエル男は、男性をスタンガンで気絶させて誘拐してしまいます。

そして場面は沢村刑事たちに戻ります。
女性が犬に喰い殺された事件において、新たな事実が発覚。なんと、事件の「凶器」として使われてしまった犬の一頭が、不思議な言葉が書かれた紙を吐き出したというのです。
そこに書かれていたのは、

「ドッグフードの刑」


場面は再びカエル男たちへ。
引きこもりだった男性は、廃工場のような場所で椅子にくくりつけられていました。

カエル男は、男性に語りかけます。
「君の生活をしばらく覗いていたよ。幼い頃 父を亡くし、以来母との二人暮らし... しかしながら働きもせず家に引きこもり、親のスネをかじっては食う寝る遊ぶの繰り返し...」

「判決の結果 君は有罪」

ここだけではないんですが、カメラワークにイマイチ迫力がなかったですね。原作の漫画を読んだ時、これをこのまんま実写化したら、ものすごい迫力と緊迫感が走るんだろうなあ、と思ってしまったくらいにドキドキが止まらなかったものなんですが、せっかくのカエル男のキメ台詞の時に引き絵だったりとか。ちょっと惜しいかなあと、思わされる部分もありましたね。

そして、カエル男の処刑が始まります。

ここのシーン、漫画だとカエル男が被害者の体を無感情に切り裂いていく姿が詳細に、すごく詳細に描かれているので、実写化したらとんでもないグロ映像になるんだろうなと覚悟を決めていましたが、さすがはR指定どころかPG指定すら付いていない映画。さすがにそこは超えてはいけない一線だったのでしょう。殺害シーンはカットされているのでご安心を。

...とはいえ、被害者たちの死体はかなり血みどろのグロ全開で描かれていますし、第二の犯行となった今回の、「母の痛みを知りましょうの刑」の最初の目撃者となったカップルが原作通り、廃工場でフェ○をおっ始めようとしたり、はっきり言ってお子さんと一緒に観に来ることをお勧めできる映画ではないです。
小学生以下のお子さんに「観たい!」とせがまれているお父さんお母さん、嫌われる勇気を持って、「ダメなものはダメ」と言い切る勇気も必要ですよ。

そして私が「始まっちゃったらどうしよう」と心配していたとあるシーンも、さすがにカットしてくださっていたので感謝感謝です。これ心配しちゃったの、私だけではないと信じたい。詳しく知りたい方は、以下のツイートをご覧ください(女性の方は見ないことをお勧めします)。



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第二の事件を目の当たりにし、この事件は犯人による「私刑」なのではないかと推測する沢村刑事。
しかし彼が信頼する上司・関端浩三(松重豊)さんの意見だと、これはもしかしたら快楽殺人鬼による事件であり、もしかしたら目的なんてないのかもしれない、と言うのです。

雨の日にだけ現れるカエル男が、何らかの「罪」を犯している人間たちを裁いていく。デヴィッド・フィンチャー監督の「セブン」を想起させる設定に、「犯人の目的は何?」とこれからの展開に期待が高まり、「ええっ!? 何この話!!??」という感嘆の声も漏れてしまうというものです。

そこから立て続けに起こる、カエル男による犯行。
嘘つきな占い師には「針千本飲ますの刑」整形美女には「ずっと美しくの刑」など、被害者たちの情報を調べ上げていないと行えない不可解な犯行を繰り返していきます。

そこでようやく、被害者たちの共通点が浮かび上がります。
数年前、少女が樹脂詰めにされて殺害されるという不可解で残虐な事件の裁判官だった人々がターゲットとされているのだということが発覚。

そしてその中には、なんと今は家出中の沢村刑事の妻・遥さんまで含まれているというではありませんか。

それを聞いて、沢村刑事は激昂。仕事場である警察署でも、「私情に振り回されるな!」と同僚に諫めらると、
「くそおおおおおおおお!!!! ぬおあああああ!!!!」と所構わず怒鳴りまくり、机を蹴り飛ばしては暴れまくり。原作の沢村刑事って、こんなに感情のブレが激しい人でしたっけ?

劇場版では、とにかく登場人物がみんな感情の動きが激しすぎる人々になっています。
みんな何かあれば怒鳴ったり近くのものに当たったり、時々は仲間をも力で脅かしたり。

一歩先には何が起こるかわからない、カエル男の恐ろしさ、そしてカエル男をなんとしてでも捕まえなければと必死になる沢村刑事を演じる小栗旬の熱演に心臓がバクバク、緊迫感も生まれているのかなあと最初は思ったものですが、

私、途中で気づいてしまったんですよ。私が常に緊張してしまっていたのは、
「誰がいつ怒鳴ったり怒り出すんだろう」という突発的な感情の暴走に怯えていたから
だったんだということに。

大友啓史監督による絵作りは相変わらず邦画の中でも突出して美しいことは間違いないし、プロットもね、原作が原作なのでなんとも言えないですが、最後の尻すぼみ感はありますが、それなりにスリル満点のサスペンスとして充分に楽しめる作品となっているのですが、演出面で惜しいところが多かったかなあ、という印象が拭えません。

原作からさらに脚色が加えられたカエル男とのカーチェイスも、まあまあ日本の路地でやるカーチェイスはこれが限度でしょう、と思いつつも、臨場感のないカメラワーク、どう見ても人工的にしか見えない火花の散り方とか、映画としての派手さを追求するならば、もう少しやりようがあったんじゃないかなあ、と思わされる部分もあったり。だって、あの「流浪に剣心」を生み出した監督さんの作品なんですよ?

...さあて、でも結局、カエル男の目的って何なのでしょう?

予告編に続いては、映画を観た方向けにラストのネタバレ含む野暮なツッコミをしていこうと思います。そのため、話は今までよりもぶつ切り、かなり断片的になります。是非映画をご覧になってからお読みいただければ幸いです。




ラストのネタバレ含む感想


カーチェイスを終えたのち、再び沢村刑事の前に姿を現したカエル男。

原作だと、あのファミレスのシーンで初めて姿を現すからこそ驚きもあったものだったんですが、先にあんだけトラックで突撃して、さらに素顔を出しつつ体を蹴りまくってたもんだから、あのファミレスのシーンの衝撃度がちょっと落ちちゃってたかな、と思わされなくもありませんでしたかね。

ここでもう、カエル男の目的は明らかになっちゃうわけです。
彼は関端が言ってた通り、ただの快楽殺人鬼であり、自分の殺人を「作品」と呼ぶサイコパス野郎だったのですね。
なぜ少女樹脂詰め事件の裁判官たちを狙っていたかというと、彼の「作品」をわずかな状況証拠から全くの別人の殺人に仕立て上げてしまった無知な奴らに罰を与えてやろうと思ったというのが理由だったんですけど...

「えっ、なにこの話!?」

「デスノート」のキラのように、もっと社会に対して何かの信念を持っている人の犯行なんかだと思っていただけに、自分の想像していた斜め上に物語が進んでいって、ちょっと戸惑っているパターンの登場です。

カエル男が雨の日にしか現れない理由は、太陽光を浴びると命に関わるほどの発作を起こしてしまう、という病気を抱えていたからなんですが、
だったら夜なら晴れててもよくね?と、原作を読んだ時からずっと思っていた私は野暮なのでしょうか。私だけなんでしょうか。

っていうか、この時点でほとんど「えっ、なにこの話...」っていう最終段階に入りかけてますけどね。だって、なんだか理由ありげに描かれていた犯人の正体、結局は最初に予想されてた単なる快楽殺人鬼で、しかも早い段階でそれが発覚しちゃうっていうのがどうも。これは原作から同じではあるんですけどね。

けれど、カエル男を演じた、我らが妻夫木聡の演技は完璧でした。本当にあの妻夫木くん!? と誰もが驚いてしまうこと間違い無いくらい、声やしゃべり方、表情のすべてに至るまで、完全に「イっちゃってる」快楽殺人鬼を、これでもかというほど恐ろしく、おぞましく演じきっていました。

そして、最後のターゲットである沢村刑事の妻子に下された刑は、「お仕事見学の刑」

沢村刑事がカエル男を捕まえるために奔走している姿を眺めさせて、最後には...っていう刑なんですが、
ここではカエル男が、自称芸術家にして美術賞の息子としての実力を見せ、迫真の精神攻撃を仕掛けてきます。

カエル男曰く「スウィートルーム(リビングと寝室が分かれてるSuite Roomじゃなく、あくまでSweetなRoomです)」と呼ぶ部屋に監禁された沢村刑事に与えられる食事といえば、ハエがブンブンたかる明らかに汚い謎の肉で作られた、カエル男お手製のハンバーガーだけ。

一緒に与えられたパズルを解いて、隠されたパスワードを解読すれば脱出できますよ、という仕掛けだったのですが...

とにかくここでの回想シーンがまあ引っ張る引っ張る。
沢村刑事が警察になった理由とか、遥さんがどれだけ苦しんでいたかとか、劇中でここまでに5回くらいは使われたんじゃないかというシーンもためらいなく引っ張り出してきて、かなりおセンチなシーンになっちゃってます。

確かに沢村一家のドラマには深く関わってくる部分なんですが、イカれた殺人鬼との対決がメインのサスペンスでここまでおセンチな展開を引っ張られると中だるみしちゃいますよ。カエル男の「たった1000ピースのパズルを解くのにどんな時間かけてるんだい!」っていうのは私の方が言いたいツッコミでしたもん。

まあこれ、部屋から出た瞬間に、実は遥さんと息子さんの人肉だったと沢村刑事が知って絶望するっていう、原作で最も衝撃的だったシーンなんですが、

沢村刑事が遥さんたちの生首を見て絶望すると同時に、画面はそれをモニタリングするカエル男に切り替わります。
実は遥さんたちは生きていて、カエル男のいる部屋に監禁されていたというわけだったんですね。

で、沢村刑事に与えられていた食事がなんでハンバーガーだったのか、っていうのは、序盤で凄惨な現場を目撃して完全にグロッキーだった後輩刑事に、「アレ見た後でもハンバーガーくらいペロッといけるようにならねぇと」と発言したことへの史上最悪の日に降ったわけです。

カエル男は絶望する沢村刑事のもとに再び現れ、「ハンバーガーくらい...」というセリフを叩きつけてくれるわけなんですけれど、

これは原作も同じなので仕方ないんですが、遥さんたちが生きているとわかるのは、最終対決の時まで秘密の方が良かったですね。その方が観客である我々にも沢村刑事の絶望がもっと伝わったと思うんですが。

そしてラストの展開は、原作から大幅に変更されております。悪い方向に。

カエル男の最後の計画は、自分と同じ格好に変装させた遥さんを、沢村刑事に撃ち殺させるというものでした。

原作では、「殺してやるっ!」と殺意に満ちた目でカエル男を追いかけていた沢村刑事が、やっと追いついたカエル男の立っている、その背中を見て、遥さんとの思い出が出会いの瞬間からフラッシュバック。自分が本当に追いかけ続けていた背中は、遥さんのものだったと気づいて怒りから覚める...という感動的なものでした。

ところが映画版では、カエル男の格好をした遥さんは、「あぁん、ああっ!!」と声を上げて苦しみながら倒れこみ、遥さんだということが最初からバレバレ。パニックになった遥さんは「私を殺して!! じゃないと将太(息子)がぁぁ!!!」と叫び出し、カエル男はそれを見ながら「ハッハハハハ!!」と笑い、人質の将太くんは「うわあああん!」と大声で泣き続け、沢村刑事はわけのわからない言葉を「うぉああああ!!! qwgsdufobjsal!!!」と延々と叫び続けるんです。

ここのシーン、本当に音量注意なので、耳を軽くふさぎながら観ること推奨です。だって、要約すると...

沢村「うぉああああああ!!! ぶぅろぁぁぁぁぁぁ!!!!」
遥 「あ゛だじを撃ってぇぇぇぇぇん!!!! あだじをぉぉぉ!!!」
将太「うぇぇぇぇぇん!!!! びぃぇぇぇぇん!!!!」
カエル「ハッハハハハ!!!! あーはっはっはっはっはっは!!!」

うるっせえな!!

映画全編通してですけど、とりあえず怒鳴ったり大声出しとけば観てる側もドキドキするだろうっての、やめませんか。その緊張感は、全然別の意味の、もはや「恐怖」に近いものですから。

そしてラストの解釈もかなり変わってましたね。
原作では、まだかろうじて生きているカエル男が、もしも甦った時に再び何かが起きるのでは...という恐怖を匂わせて終わっていきますが、

映画版では、カエル男の双子だった女医さんが、面会に来たと思ったら、カエルさんに空気を注射! 普通に殺してしまうという。ええええ!!
そしてラストもラスト、沢村刑事の息子・将太くんが、太陽光を浴びて、カエル男と同じように首筋を掻いている→もしかしたら第二のカエル男は現れるかも? しかもその候補は将太くん...? みたいなことを匂わせます。

いや、あんな恐怖体験して、同じような犯罪者にはならないだろ!!

原作にかなり忠実な実写化でしたが、ラスト付近の変更は色々蛇足だったかな、と思わされる部分も多かったですね。

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