マグニフィセント・セブン (The Magnificent Seven) ネタバレ控えめ感想 正義は最後に必ず勝つ。

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オススメ度 ★★★☆



あらすじ


悪漢バーソロミュー・ボーグ(ピーター・サースガード)は、
人々から金銭と土地を搾り取り、逆らう者たちは皆殺しにするなど悪政を敷いていた。

絶望を感じながら生きているローズ・クリークの町の人々。

住民の一人であり、愛する夫を殺された女性のエマ・カレン(ヘイリー・ベネット)は、町を訪れた賞金稼ぎのサム・チゾルム(デンゼル・ワシントン)に助けを求め、サムはそれに応じることとする。

サムは、ギャンブラーのジョシュ(クリス・プラット)を始めとする6人の仲間を雇い、バーソロミューの手から町を救出する作戦を立て、町の人々を鍛え始める。

同じ時を過ごすことによって、お互いへの信頼を高めていく7人の男たち。
決戦の時は刻一刻と近づいていた...

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感想


今の映画では、悪役にも海より深い事情を求められたり、お互いの正義がぶつかり合った結果、結果的に主人公チームの方が勝ちますけど、ほんとにそれでよかったの? みたいな疑問を観客に投げかけることが多くなってきた気がする今日この頃。

時には同情のしようもない、憎むところしかない完全なる悪人を、超カッコいい正義の味方がやっつける。そんな映画も観たくなってしまうのが映画好きの性というものじゃないですか?

そんなあなたにこの一本。
日本が誇るべき名監督・黒澤明「七人の侍」のリメイクである「荒野の七人」のさらにリメイク(ややこしい)である今作「マグニフィセント・セブン」は、昔ながらのクラシックな勧善懲悪の西部劇と、人種豊かなキャストという現代的なアプローチが上手く合わさった、爽快なエンタメ作品に仕上がっています。

だってみなさん。キャスト、見てくださいよ。
主人公となる最強の賞金稼ぎサム・チゾルム役には説明不要のデンゼル・ワシントン。
その相棒となるギャンブラーでマジシャンなガンマンのジョシュ・ファラデイ役には、今最もホットで一挙一動を追いかけたくなる俳優No.1。「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」「ジュラシック・ワールド」のクリス・プラット。

その他のメインキャストにイーサン・ホーク、さらには日本の主婦の皆さんを沸かせた「ビョン様」こと、韓国の俳優イ・ビョンホンなど、とにかく画面上にいるだけで目の保養になる俳優陣がずらりと勢ぞろいしてるだけでも、男女関係なく見るしかないというわけでございまして。

とってもクラシックなスタイルが特徴的なこの映画ですが、目指すところは映画史に残る、「これこそ!」という作品を作ることにはないような感じがいたしました。

それよりももっと、目的はシンプル。
「最高の俳優陣が、現世の悪魔と盛大なバトルを繰り広げるぜ! これが俺たちの好きな西部劇だ!」
なんて、とにかく総会で楽しいエンタメ作品を目指したんじゃないかなあ、というのがひしひしと伝わってくる作品なんです。

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物語は荒野にある、いかにも西部劇!な、「ローズ・クリーク」という小さな町を舞台に繰り広げられます。
素朴な人々が暮らすローズ・クリークでしたが、今はとある人物によって、人々の生活が脅かされていたのです。

その人物の名は、バーソロミュー・ボーグ(ピーター・サースガード)
町の人々の土地を全部金と暴力で奪い取り、怪しい場所を片っ端から掘り返して金を手に入れ、自分の力を広く轟かせようという陰謀を巡らすとんでもない野郎なのです。

彼のやることは最初っから衝撃的。
教会に集まって集会を開いていた民衆の元に手下を連れて乗り込み、銃で男どもを皆殺し。神を冒涜し、町の人々の心の拠り所だった教会を火に包んでしまうという、同情のしようもない極悪人です。

平和だった街は崩壊への一途を辿るばかり。この世に、救いはないのでしょうか...

そんなところに颯爽と現れたのが、有名な賞金稼ぎのサム・チゾルム(デンゼル・ワシントン)

ボーグによって愛する夫を殺されたエマ・カレン(ヘイリー・ベネット)は、藁にもすがる思いで彼に助けを求めます。
でも、彼は単に通りすがっただけ。こんな危ない依頼受けるわけが...

って、当然受けちゃうわけですね。そこからサムは、任務を遂行するために必要となる、屈強な仲間たちを集めることになるわけです。

西部劇って、どうしてみんな酒場に行きたがるんですかね。この時代、荒くれ者たちが集う場所と言えば! という感じだったのでしょうか。

情報を集めるべく酒場に入ったサムを見て、この時代であっても誰も彼が黒人であることに触れたりしません。だって、あまりにも殺気に満ちた目をした彼の前に人種差別なんて持ち出そうものなら、一瞬であの世行きになってしまうことが目に見えているからです。

そこで仲間になるのは、ギャンブラーのジョシュ(クリス・プラット)。ギャンブラーと言いつつ、カードや大掛かりな仕掛けを使って敵に攻撃を仕掛ける彼の能力は、マジシャンとかイリュージョニストとかの方が合ってるんじゃないでしょうか。「グランド・イリュージョン」とか出てそうな感じでしたね。

クリス・プラットね。なんであんなにかっこいいんでしょう。男が見て憧れちゃうっていうか、いかにも「男! (Not 「漢」)」なオーラが漂う、ちょっと飄々とした中に感じる熱さとか、本人のキャラそのまんまのユーモラスさが混じり合って、どの映画を観ても好きにならずにはいられません。筋肉ムキムキというより、ほどよくだらしない感じの体もまたいいですね...って、そろそろ気持ち悪い感じなのでこの辺にしておきますか。

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その後も彼らは、次々に新たな仲間たちを雇っていきます。
気難しいガンマンのグッドナイト・ロビショー(イーサン・ホーク)に、その親友で最強のナイフ使いビリー・ロックス(イ・ビョンホン)

その他にも逃亡中の賞金首、神に敬虔な山男、さらにはインディアンまで個性的かつ正義感に満ちた7人の用心棒たちが揃い、ボーグとの決戦の日に向けて街の人たちを訓練、作戦を練って戦いに備えます。

残念だったのは、中盤に続く特訓のシーンがイマイチ退屈だったことでしょうか。
お互いが自分の長所を教え合いながら絆を深めていく流れはやっぱり必要だと思うんですが、その期間は特に何が起こるわけでもなく、本当にただの訓練ばっかりで意外すぎるくらい何も起こらなかったので。

あと、せっかく現代風に人種豊かなキャラを使っているのに、それが物語の精神性だったり、人種の融和性だったり差別に関するメッセージだったりに生かされることはなく、単に見た目の上でキャラ分けをはっきりさせることくらいにしか使われていなかったことも残念だったかな。

しかし、ついに迎えた最後の決戦の「やりすぎ感」はとにかく楽しさ満載、脳からアドレナリンがドバドバ出まくりなこと間違いなしです。家屋をもったい気もなしに次々と破壊しながら移動、一人の敵を倒すために1軒の家屋を犠牲にすることだってザラです。

しっかりキャラ分けされた7人の用心棒たちがそれぞれの能力を生かし、性格や信念もそれぞれなのに、今は目の前に立ちはだかる、人々を苦しめる悪党を倒すために一致団結している姿にも心が熱くなります。もしかしたら、キャストを人種豊かにしたのは、「生まれ育った環境は異なれど、一つの目標に向かってなら手を取り合える」ってことを伝えたかったのかもしれませんね。

最後には大砲とか、まさかの超巨大ガトリングなんかまで登場しちゃってもう大騒ぎ。果たして正義と悪、どちらに軍杯が上がるのか? その答えは、もう皆さんの心の中にも浮かんだものをそのまんま期待できちゃう爽快な物語です。

2016年の今、こんなにシンプルな映画やっちゃう? なーんて疑問は、この映画を観終わる頃にはすっかり解消されているはず。

シンプルな映画から得られる快楽っていうのは、1960年代だろうが2010年代だろうが変わることはないっていうことを教えてくれる、昔気質な西部劇に乾杯!



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Theme: 映画感想 - Genre: 映画

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