JH Audio JH10 pro レビュー

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JH10overview2.jpg

カスタムIEMの神的な存在であるJerry Harvey氏のメーカー,JH Audioから

JH10 pro

のレビューです。


シェル:

シェルはとっても綺麗です。JH Audioって昔はシェルが汚いことでわりと有名だったと思うんですけどね。
2013年の秋のヘッドフォン祭の時に神に直接聞いたら,ちょうどその頃に製法を変えたとか言ってたのでそのためかな。

ケース

ケースは最近主流の丸型。これを取り入れたのもJHが最初だったような?
重いんですが質感がよく,安心感があります。見た目もカッコいい!

JH10prolow.jpg

シェルはちょっと厚め?
透明感もなかなかで,中のドライバもちゃんと見えます。
ドライバは高域がED29689(特注型番),中域と低域がCI22955(特注?)でしょうか。

shellcomparison2.jpg

他のメーカーと比べたところ。真ん中がFitEar,右がUltimate Earsです。
こうしてみるとカナルの曲がり方だったり,同じ耳に対して作ったものでもメーカーによって全然違うものだと実感しますね。

shellcomparison1.jpg

JHはカナルがちょっと長めで,横幅がちょっとスリム。
でも意外にもフィット感はちょっときつめで,遮音性も高いです。


音:

全体のバランス:

音量バランスは低域≧中域≒高域という感じで,若干低域寄りですが基本的にはかなりフラット。
といいつつも,中域の中でもローミッドは微妙に厚めに作られているので,スピード感があるというよりは重厚でスローな音です。

音の質感は普通〜少し柔らかめで若干ウォーム。

カナルが長いせいもあってか音場はそこまで広くなく,全体的に音は近いです。

分離感はかなりのもので,中〜低域の強調感が強くないので見通しが良いです。

とにかく全体のバランスが良く聴きやすい,というのが特徴と言えるのではないでしょうか。

高域:

高域は優しめ。でもEDらしく金物っぽい鳴り方もちゃんと出ていて,ジャカジャカした感じもそれなりにあるのでノリの良さもなかなか。

伸びのよさはそこそこで,3wayのものと比べるとちょっと劣るかな,という感じ。
基本的にはマイルドで柔らかめなので,聴き疲れとは無縁かと。


中域:

ローミッド〜ハイミッドまでがかなりフラットで繋がりがよく,ここまでニュートラルに聞こえるカスタムは珍しいかも。
JHらしくエレキギターやシンセサイザーの音には擦れるようななんとも言えない気持ち良さがあって,思わず酔いしれてしまいます。

ローミッドのあたりは厚めに作られていますが音量自体は強くなく,重厚でスローに聞こえるのはそのためでしょうか。


低域:

バランスとしてはミッドローよりもサブローが多め。
そのおかげかノリが良いというよりも深みがある,これまた重厚な音です。

CIデュアルのわりには少し柔らかめで広がりもあり,沈み込みの深さはBAとは思えないほど。
しかし制動はちゃんと効いており,あくまで「余裕がある」という感じ。

サブロー帯域は他の帯域と比べてちょっと多めですが,他の帯域を全く邪魔することがないので,全体のフラットなバランスに対して深みを増してくれる役割に徹してくれています。


総評:

これまで「フラット」と評判の良かった機種の多くは低域を少なめに設定することで中〜高域を綺麗に出している機種が多かった中,
この機種では低域の量感や沈み込みの深さと中〜高域のフラットさを両立してみせた類稀な機種であると思います。

これまでの「フラット」な機種では低域が物足りなかった方にはかなりオススメ。
個人的にはUERMと対になるようなバランスのカスタムIEMだなあと感じているので,UERM持ちの方でもっと低域を増やしたい! という方は試聴だけでもしてみるといいかもしれません。高域の伸びはUERMには敵いませんが...

2way 3driversと,スペック的にはかなり目立ちにくい立ち位置の機種ですが,多ドライバモデルと比べてもレベルとしては劣っているなんてことは全く感じません。
むしろ中型ドライバに加えてCIレベルの大型ドライバをデュアルで使うなんていうのは3driversだからこそできることです。

重厚で深みのある音がお好みの方はぜひ。

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