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予告犯 感想

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オススメ度: ★★★☆

あらすじ:

現代の東京。ある時からインターネット上に,新聞紙を被った男が犯罪の予告をする動画が投稿され始める。

「シンブンシ(生田斗真)」と名乗るその男は,SNSに人をバカにしたコメントを投稿した人間への度を超えたイタズラに始まり,その後は集団食中毒を起こしたにもかかわらず逆ギレとも取れる会見をした食品会社への放火などの大きな犯罪へとどんどんエスカレートしていった。

そんなシンブンシの犯行に対して,警視庁サイバー犯罪対策課の捜査官・吉野絵里香(戸田恵梨香)が捜査に着手するが,まるで警察の動きを読んでいるかのような動きを見せるシンブンシの正体をなかなか掴むことができない。

そんな中,次の予告が発表される。
それは,日本のネット利用を制限するべきだと宣言した国会議員(小日向文世)を抹殺するというものだった...


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「白ゆき姫殺人事件」の監督・脚本コンビが再集結して再びネット犯罪をテーマに描いた今作。

シンブンシがなぜSNSでの誹謗中傷を行った人間をターゲットにしているのか,そして戸田恵梨香演じる吉野捜査官がなぜシンブンシの事件に対して強い思いを抱くのかなど,登場人物たちの行動に対するモチベーションが理路整然と明確に描かれているので物語に入り込みやすいという点が非常にグッド。
その整備された脚本の中に散りばめられたたくさんの伏線のおかげで,決して予定調和ではない自然な物語の運びが実現されています。

そしてSNSでの誹謗中傷,ワーキングプアにブラック企業など,現代社会の抱える問題をぎゅうぎゅう詰めに押し込んでおきながら,それを嫌味なくきちんと一本筋の通ったドラマへ仕立て上げているところが素晴らしい。
特に「優しくて真面目な人ほど割りを食う」という今の日本社会への皮肉な描写は痛々しいほど生々しく,社会派ドラマとしての完成度は申し分なし。

ただ物語の性質上激しいアクションなどもないし,犯罪の規模自体もそこまで大きいものではないので,クライム・サスペンス的な盛り上がりを期待していくとがっかりしてしまう部分も否定できないかも。

また意外なほどに生田斗真と戸田恵梨香の絡みが少なく,似たような境遇を違う受け止め方で生きてきた2人の対比がもう少し詳しく描かれていればベターだったかな,というのも惜しいところ。

男優陣の使い方のうまさも際立っており,中でも映画俳優としての凄みが増してきた生田斗真の活躍ぶりは間違いなくこの映画の見どころの一つ。濱田岳,鈴木亮平,荒川良々などその脇を固める助演陣のハマりっぷりも見事。

ただし,シンブンシと対をなす主人公の吉野を演じた戸田恵梨香は,強気でスマートなエリート警官には正直似合っていなかったかな。彼女の場合はもっと泥臭い役の方が似合っているような。

これらの要因がうまく噛み合って,後半はだんだんと泣かせのドラマに着地させていく展開ながら無理な感じなく自然と入り込めてしまうのがこの作品のすごいところ。

スリルはないけど非常に考えさせられる,社会派ヒューマンドラマです。
意外なほどに泣けるので,観に行く時はハンカチの準備をお忘れなく。

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Theme: 映画感想 - Genre: 映画

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