アベンジャーズ / エイジ・オブ・ウルトロン (The Avengers: Age of Ultron) 感想

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オススメ度: ★★☆

あらすじ:

宇宙や別世界から迫り来る,未知の脅威から世界を守るスーパーヒーロー軍団・アベンジャーズは,今日も悪の秘密結社・ヒドラの基地から強大な力を持った魔法の杖を奪い返すミッションに成功。

こんな戦いがいつまで続くのかと考えたアイアンマンこと天才科学者のトニー・スターク(ロバート・ダウニー・Jr)は,完璧な平和維持システム・ウルトロン(ジェームズ・スペイダー)を生み出す。

しかしウルトロンの人工知能は,「平和を阻害する最大の要因は,均整の取れていない人類である」という結論を出し,人類を滅ぼすことを決める。

それを阻止すべく動き出したアベンジャーズだったが,ヒドラの施設での人体実験の影響で超能力を得た兄妹を巻き込んで,事件は思わぬ方法へと向かっていく...

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おなじみマーベル・スタジオのスーパーヒーロー大集結シリーズ第二弾。
プロットはとっても簡単です。「悪者が人類を滅ぼそうとする→スーパーヒーローが超人的なパワーでそれを食い止める」っていう,これだけ。ね,簡単でしょ? と言いたいところなんですが...

今作はアベンジャーズの面々の過去や家族愛・絆,そして平和というものに対しての問題提起など意味ありげな伏線を多々張っておきながら,最終的にそれらを全く拾わない,意味のない結末へと帰結していく展開がとにかくムカつく作品になっています。

昨年の「トランセンデンス」や最近だと「チャッピー」など,発達しすぎた人工知能が人類を滅ぼすかもしれないというテーマを題材にした映画は近年急増していますが,そのどれもが「未知のものを恐れる傾向にある人間が勝手に怖がってるだけ」と一蹴してしまうのに対して,今作でのウルトロンは本当に人類を滅ぼそうとします。

「おお,遂に人工知能vs人類の,それぞれの正義を懸けた戦いが見られるのか!」と期待したのもつかの間。
最初こそ,アイアンマンへの個人的な恨みを挟みながらも「平和のために人類を滅ぼす」と大義名分を掲げて戦っていたウルトロンでしたが,物語のクライマックスの部分で「平和とかそういうのいいから,とりあえず劣った人類は滅ぼしとこうぜ」などとぶっちゃけちゃってたのには吹きました。これまでのテーマ完全無視かよって。
ウルトロンは生みの親に似たのか,話し方も軽くてシリアスさも薄かったですね。

じゃ,じゃあ一見バラバラに見える人間チームが,一つの脳を共有しているウルトロンに力を合わせて打ち勝つ「絆」が本当のテーマなのかな? などと考えましたが,
確かにキャプテン・アメリカ(クリス・エヴァンス)の盾にソー(クリス・ヘムズワース)の雷を反射させて広範囲を攻撃するというタッグ技をみせたり,ハルク(マーク・ラファロ)とブラック・ウィドウ(スカーレット・ヨハンソン)のラブロマンスが展開してハルクをコントロールできるようになったりなどの描写はありましたが,それ以外はいつも通り勝手気ままに戦って,戦いが終わったら現地解散,みたいな感じで「絆」みたいなものを感じる隙はなかったですね。

そしてそれ以外にも,テレキネシスを操るアベンジャーズのニューメンバー,スカーレット・ウィッチ(エリザベス・オルセン)の能力で過去と向き合うことになるアベンジャーズの面々の姿だったり,ホークアイ(ジェレミー・レナー)の家族が登場したりととにかく盛り沢山なのですが,それらの内の一つだって掘り下げようという気持ちがゼロなのがモロわかりな演出が続く中盤は正直眠かった...

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そこで私は考えました。この映画はいったい何を描きたかったのか? そして誰に向けて作られたものなのか?

映画始まっての第一声が"S***!"な時点でこども向けではないでしょうし(いや,こどもはむしろ汚い言葉とか大好きか?),一連のシリーズ作品を全部観ている私でも置いてけぼりだったのに,今まで1本もシリーズを観たことのない人にとっては終始ポカーンなことは間違いないでしょう。

で,出た結論は,これは「映画全作観たぁ? 甘い甘い! 俺はコミックも全部読んでるぜ!」というマーベルオタクに向けて作られた,いわばマーベルによるファンサービス的な作品なんだ,ということ。マーベルコミックの「ここを映像化してほしいなぁ」を具現化してみせた,オタク大歓喜な映画なんです。

ちなみに私はマーベルコミックを読んだことはないんですが,なぜこんなことがわかるのかというと,一緒に観に行ったマーベル大好きな友人が,劇場を出た後に「いやー最高だった! 〜の〜っていう設定が生きてたね! 実は〜には〜っていう設定があってさ...」などと興奮気味に語っていたからです。

やっぱりアクションシーンや映像の迫力は群を抜いていて,悪者との戦いのシーンは思わず手に汗握ってしまうものばかりなのですが,とにかくファンサービスのためなのか,それとも物語に深みを出すためか,いろいろと手を広げすぎた結果すべてが中途半端になってしまったという印象が拭えないのが残念。

2017年には2部作での復活が決まっているこの「アベンジャーズ」ですが,豪華なキャスト陣が年齢を重ねすぎて,段々とイメージが壊れてこないかもちょっと心配。
今作のラストでは...おっと言えない。 ですが今後の展開に大きな変化が起きそうなことも示唆されているし,今後も進化を続けていくマーベル・ユニバースに期待したいところです!

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Theme: 映画レビュー - Genre: 映画

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