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HERO 2015 感想

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オススメ度: ★★★★☆

あらすじ:

都内某所で交通事故が発生。パーティコンパニオンの女性が車に轢かれて死亡したのだという。

その捜査にあたるのは、東京地検城西支部の久利生公平検事(木村拓哉)と事務官の麻木千佳(北川景子)
2人が被疑者の男性に話を聞くと、その女性が突然道路に飛び出してきたのだという。しかし女性の死には不審な点があった。被害者の女性は、事故当時クツを片方しか履いておらず、ストッキングはボロボロだったのだ。

事故当時の状況を知るため現場へ向かった久利生たちは、ある事実に気づく。
事故の現場は、ネウストリア公国大使館の目の前で起きていたのである。大使館の人間が何か目撃していないか、もしくは大使館の人間が事故に関係があるのではないか。そう感じた久利生は大使館に捜査の協力を求めるが、大使館には日本の法律が及ばない治外法権があるため、捜査は一向に進まない。

諦めずに大使館に詰め寄る久利生だが、今度はなんと外務省から、日本とネウストリアの国交を妨げる要因となっているため捜査を中止するようにと圧力をかけられる。

それでも捜査を諦めない久利生の前に、この交通事故に隠された大きな陰謀が立ちはだかる...

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観に行く前はどんな低クオリティの酷い映画なのかと、どうやってこき下ろしてやろうかと、そればかり考えていました。

だって、視聴率が低迷しているフジテレビが必勝コンテンツである「HERO」フランチャイズを適当に映画化して、そこに松たか子のスケジュールが偶然あったから出演させて呼び物にしようとしている。
しかも外国人を登場させて英語やフランス語を話させればなんとなくスケール感が出るだろうという浅はかすぎるアイデアに、制作費よりも宣伝費の方がかかっていそうな連日のしつこいくらいの番宣など、こんなお金の匂いしかしないシロモノはいち映画ファンとして許すわけにはいかん...そう思っていたんです。

でも実際に映画を観に行ってびっくり。お、面白すぎるじゃないか...

もうね、全てが時代錯誤なんですよ。
キムタクのロン毛も、今の時代の若者から見たら「ダセェ中学生かよ」って言いたくなるであろうファッションも、誰かがなんか「いいこと」を言うたびにキャラ全員の顔を連続アップで映したりする演出も、とにかく全てが「90年代の栄光引きずりすぎだろ!」とツッコミたくなるものばかり。

さらには35度を超える常夏に公開される映画なのに、映画の舞台設定は完全に逆の真冬で、登場人物たちが「寒い寒い」と言いながらおでんを食べている姿を見ると、製作陣はあまりの暑さに頭が沸いちゃったのかと思っちゃうくらいなんです。

物語もいつも通り。テレビドラマ版の最終回とかスペシャル版となんら変わらず、一見小さな事件に見えたものが、実は日本の政界すら揺るがす陰謀につながっている...というもの。
本来だったら、こんなものはテレビでやっててくださいと一蹴すべき、なんですが....

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でも、それがイイ!!

だってこの天然のダサさこそが、古き良きフジテレビドラマの魅力なんですから。

異常なくらいにテンポの良いシナリオ運びの巧みさや、10代の若者だろうがいい年した大人だろうが、悔しいけれど誰もが声をあげて笑ってしまうような、ベタなんだけどどこか憎めないギャグセンスはまさにフジドラマの良さを凝縮したもの。

それを構築する個性豊かな登場人物たちが繰り広げるコミカルで人間味あふれる会話も、観ていてなぜかホッとしてしまうような安定感があります。

キムタクの提示する、今となっては化石とすら呼べそうな古臭いヒーロー像も、彼の行動が周りの人間を感化して、仲間として不可能に挑んでいく...というありがちすぎるシナリオも、若者が「さとり世代」と呼ばれて現実的になりすぎてしまっている2015年が渇望していたものといえるのではないでしょうか。

大使館の人たちと、現地のスポーツを通じて仲良くなって大使館の中に入れてもらおうとする? 外務省のお偉方に人間としての正しさを説いて、捜査に協力してもらう?
そんなこと、現実ではありえない。なんてリアリティのない話なんだと、呆れてしまう人も多いかもしれません。

でも、映画の世界ですらそれが許されないのなら、私たちはどこに夢や理想を求めればいいんでしょう?

この映画に出てくるような綺麗事が現実では通じないなんてことは、誰もが承知です。みんな不条理な現実に耐えて耐えて、多くの辛い思いを抱えながら日々を生きています。
でもだからこそ、テレビドラマや映画の主人公たちにはまっすぐで、自分にはできないことをやってほしい。そんな希望を求めるからこそ私たちはテレビドラマや映画の世界に夢中になってしまうのではないでしょうか。

いかにも時代錯誤でダサい。でもそんな彼だからこそ、観客である我々にとってのヒーローになりうるのだと思います。
2015年の現代において、こんなにも私たちを再び映画やテレビの世界に夢中にさせてくれる作品は他にない、と断言できる快作です。



P.S.

今作では1作目テレビシリーズから続く久利生(キムタク)と雨宮(松たか子)の関係に進展があるわけですが、いい年した2人の清純ラブロマンスを受け入れられるかどうかも、この作品の評価に大きく関わってくるかと思います。

特に、38歳にもなって未だに処女っぽい発言を繰り返す松たか子の姿を見て好意的に捉えられるかどうか。

私としては、もしこのシリーズがあと10年続いて、52歳になったキムタクと48歳の松たか子が、付かず離れずな甘酸っぱい恋愛をしてたら逆に面白いと思うので、できればこの2人には変わらずにいてほしいですねえ。
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Theme: 映画レビュー - Genre: 映画

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