イントゥ・ザ・ウッズ (Into the Woods) 感想

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オススメ度: ★★☆

あらすじ: 子供を強く望んでいたパン屋の夫婦は,ある日突然現れた魔女によって,「子供を授かれないのは呪いのせいだ」と告げられる。

そして魔女は彼らに,「呪いを解きたければ,ミルクのように真っ白な牛,血のように真っ赤な赤ずきん,コーンのように黄色い髪の毛,そして金色に輝く靴を持ってくるように」と告げ,彼らを森の中の冒険へと駆り立てます。

その森の中で彼らは,おとぎ話の住人たちと出会って...

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1987年初演のブロードウェイミュージカルをディズニー配給で映画化した今作ですが,はっきり言って期待はずれ

確かに俳優たちは頑張っています。
魔女を演じたメリル・ストリープはいつも通りど迫力の演技で観客を圧倒してくれるし,
シンデレラ役のアナ・ケンドリックはさすが本家ブロードウェイミュージカル育ちなだけある美声を披露してくれていますし,
主人公のパン屋夫婦を演じるジェームズ・コーデンと,エミリー・ブラントも思った以上に(失礼!)チャーミングな夫婦役を好演している,のですけれども...

この映画の最大の問題は,監督を務めたロブ・マーシャルが「映画は第一幕と第二幕に分かれていない」ということを理解していなかった,ということに尽きます。

ロブ・マーシャルといえば,テレビ版「アニー」やアカデミー賞で作品賞まで取った「シカゴ」など数々の名作ミュージカルを映画化してきた,ミュージカル映画のスペシャリスト。

私はミュージカル版の「イントゥ・ザ・ウッズ」を観たことがないのでこれはインターネットなどで調べた限りでの情報になってしまうのですが,
今作は登場人物たちが森の中で自らの望むものを手に入れ,おとぎ話の通りのハッピーエンドを掴むまでが第一幕。
そこから事態が一変し,登場人物たちは自らの望みのために世界が窮地に立たされたという事実を突きつけられる,というのが第二幕になっているとのこと。

これがミュージカルならば,ド派手に幕を閉じる第一幕,その後少しの休憩を挟み「この後は一体どんな展開になるんだろう」とドキドキした気持ちを持ち越したまま,第二幕ではそれまでとはガラッと変わった内容に驚きと興奮を覚えられるものなのですが...

ですが忘れてはいけません。これはあくまで映画なのです。
ミュージカルのようなわかりやすい区切りが存在しない以上,第一幕と第二幕のつながりはあくまで自然に,そして中だるみしないように盛り上がる部分も用意しておかないと,そこで一気にトーンダウンしてしまうもの。

それが今作では,一旦のハッピーエンド〜突然の転落の流れが非常にダラダラしており,後半部分のシリアスさが半減。一度止まってしまった流れが最後まで戻ることはなく,後半〜ラストまではただただダラダラとした睡眠導入剤へと変貌を遂げてしまいます。

第一幕の部分は,様々なおとぎ話がくるくると入れ替わりながらテンポよく交わり合い,なかなかに面白いんですけどね。

とにかくどんなに豪華なキャストがその実力を振るっても,肝心の脚本が退屈では面白い映画はできないよ,と改めて私たちに教えてくれた映画なのでした。合掌。

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Theme: 映画感想 - Genre: 映画

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