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ジュラシック・ワールド (Jurassic World) 感想

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オススメ度: ★★★★

あらすじ:

今や伝説となったジュラシック・パーク事件から22年。新たなCEOや科学者を得たイスラ・ヌマブル島は、「ジュラシック・ワールド」として復活し、今や毎日2万人の観光客が訪れる、巨大テーマパークとなっていた。

そんなジュラシック・ワールドの売りは、新アトラクションを定期的に開発し、観客を飽きさせないこと。

今度のプロジェクトは、科学者のクレア(ブライス・ダラス・ハワード)を中心として、様々な生物のDNAを組み合わせた、新種のハイブリッド恐竜を人工的に作り出すことだった。

そうして生み出された恐竜はインドミナス・レックスと呼ばれ、他の恐竜とは比べ物にならないほどの知能と力を持った史上最恐の恐竜として、特別なケージの中で育てられた。

その後インドミナス・レックスの姿を見たパークのCEOは、その恐ろしさからケージの防護壁をヴェロキラプトルと心を通わすことのできるパークの管理人・オーウェン(クリス・プラット)に点検させるよう言いつける。

そして点検に向かったオーウェンとクレアだったが、ケージの中にはインドミナス・レックスの姿が見当たらない。
なんとインドミナス・レックスが脱走してしまったのだ!

脱走したインドミナス・レックスは、その凶暴さで他の恐竜たちを次々と襲いながらパーク内を暴れまわり、このままではパークに遊びに来ている人間たちにまで被害が及んでしまう!

果たしてオーウェンとクレアは、この事態を収拾することができるのか...

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1作目の「ジュラシック・パーク」が公開されたのがもう22年も前のこととは信じられませんが、時代は変わってもこのシリーズは変わりません。

前作「III」から14年の歳月をかけて復活した「ジュラシック」シリーズ最新作のストーリーは、「一番強い恐竜が逃げたから、追いかけて捕まえよう!」というたったそれだけ。
加えてCG技術が発達した2015年、今更恐竜の映像なんて見せられたって何の驚きも得られないでしょう、くらいに思って観に行ったのですが...

いやいや、意外や意外。
卑屈な視点でしか世の中を見られない私のようないい年したオッサンでも、まるで子どもに戻ったかのように驚いたり、「ああ〜絶対ここで恐竜出てくるよぉ〜」とハラハラドキドキできる、スリル満点の映像世界がそこに広がっていたではありませんか。

この作品は、これまでの3作から続く正当な続編ではありません。
今までの「ジュラシック」シリーズでは、恐竜たちのテーマパークはそもそも実現自体ができなかったわけですが、今作においては「22年前の事件で閉鎖に追い込まれたが、新たな投資者や科学者たちの存在で復活した」という設定になっています。

家族で遊べるテーマパークとしてオープンした「ジュラシック・ワールド」では恐竜たちはすっかり飼いならされ、子供たちが草食恐竜たちに乗って遊べるアトラクションすらあるほど。危険なんて一つもありません。シリーズファンからすると「マジかよ!? なんもおもしろくねーじゃん!?」な展開に、最初は戸惑ってしまう人もいるかも。

でも思い出してください。これは150万ドルという、莫大すぎる予算をつぎ込んだハリウッドの「超」大作映画です。
より大きくて、より派手で、そして一番強い奴が正義とされる世界なんです。

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それを体現するのが今作の悪役恐竜・インドミナス・レックス

12mの防護壁でも高さが足りないかもしれないほど巨大な体と、擬態能力などを駆使して人間すらも出し抜く高い知能。
恐竜界の常識を覆すほどの最強っぷりを見せつけてくれる彼女(雌らしい)ですが、彼女の存在は、一作目が公開された1993年から2015年の現在までに起きた時代の変化を象徴する存在となっています。

物語の冒頭でクレアは「普通の恐竜を見たって観客はもう満足しない」的なことを言うのですが、これは現在の映画の間ん客に対しても全く同じことが言えるわけで。
最初にも言いましたが、CG技術が発達して、変形ロボットやら忍者っぽい格好したカメやら現実には存在し得ない存在が限りなくリアルに再現できてしまう現代。
1993年の時点で完成を見ていた恐竜なんて見せられたところで、今さら驚きなんか呼べるわけがないんです。

そこでシリーズの生みの親であり、今作で製作総指揮を務めるスティーブン・スピルバーグを含む製作陣が考えついたのが、「ずる賢くて悪意に満ちた頭脳的な恐竜を生み出して、それ自体をメタファーとしてネタにしちゃおう」ということだったのでしょう。
現在の擦れた感覚を持ってしまった子どもたちや、かつて「ジュラシック・パーク」を観て興奮していた現在の大人たちへの、皮肉のこもったメッセージと言えるのではないでしょうか。

それ以外にも様々な皮肉が散見されるのがこの映画の一つの特徴で、
特に責任を押しつけ合う大人たちの醜い姿が頻繁に挿入されていたのにはちょっと身震いすら覚えましたね。

例えば、甥っ子2人の子守を任されたクレアが、めんどくさいからといって助手に子守を任せる→甥っ子たちが助手のところから逃げ出す→甥っ子たちの母親から責められ、その後クレアは助手のことを責める。

また、インドミナス・レックスが逃げ出した時には、
CEOが彼女を生み出した科学者を責める→「お前が最強の恐竜を造れといったんだろ」と反論→でもあんなバケモノを造れとは言ってない→「バケモノかどうかなんてのは見る者の立場によるでしょう」
と水掛け論が続いたり。

でも実際に大人の社会なんてこんなもので、みんな自分が責任を負いたくないから逃げ道を用意しておいたり、万が一自分に責任がのしかかったら他人のせいにしようとしたり。

子どもたちにとっては教訓になるんでしょうが、大人にとってはまるで自分たちの汚いところを見せつけられているようで、トラウマになってもおかしくないシーンだと言えるでしょうね。

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基本的には頭を空っぽにして、暴れまわるインドミナス・レックスの恐ろしさや、それに立ち向かう人々の戦いぶりから生まれるスリルを楽しむ映画ですが、その中でツッコミどころも多数あるのが玉に瑕。

インドミナス・レックスが脱走後あんなに簡単に暴れまわれたりしちゃうセキュリティの甘さとかもまあそうっちゃそうなんですが、
個人的に気になったのは、恐竜が逃げ場を失った2万人の人間を食い殺すかもしれないという非常事態においての登場人物たちの呑気すぎる行動ですかね。

プテラノドンが飛び交う中で突然キスする主人公2人に、それをポカンと見つめる子供たち。司令部からすら逃げ出さないといけないという時に、同僚にキスしようとして「ごめん、私彼氏いるから無理だわ」と断られるという一連のコミカルなやり取り。
いつ恐竜に襲われてもおかしくないという状況なのに、意外とみんな焦ってないのが笑えます。やっぱ性欲は全てに勝るってことか、みたいな。

最初は「いつも三枚目なイメージのクリス・プラットがやけにカッコいい完璧超人役になってるな」と思ったものですが、こういうシーンがあることも織り込み済みで彼を選んだのだとしたら、キャスティング担当の人は大したもんだと思いました。

まあしかし、そんな唐突なキスシーンなんかもあってこそのハリウッド大作。
デッカくて強い恐竜が大暴れして、それを男女の主人公が愛を育みながら退治していく。まあなんていかにもなハリウッド映画なのでしょう。
でもね、いつもひねった映画ばかりじゃなくて、こういうピュアな「これこそ映画だ!」っていうハデハデな作品をつい求めちゃうのが人間というもの。

子どもに連れられて久々に映画館に行くというお父さん、お母さん。
自らも子どもに戻ったつもりで、この巨大すぎるエンタメ作品を楽しんでみてはいかがでしょうか。
もうむしろ、子どもたちよりもはしゃいじゃってもいいんですよ?

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Theme: 映画感想 - Genre: 映画

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